ピコ太郎『PPAP』10周年で子どもの感性を新曲に「“ほんとちょんまげ” という感覚が大事」

 2016年に代表曲『PPAP』が全世界でバズったシンガーソングライターのピコ太郎。来年で10周年を迎える彼が新たな音楽プロジェクト「Tottemo Release 80.8(トッテモ・リリース・ハチジュッテンハチ)」を立ち上げた。さらに、自身も参加する小児がん治療支援チャリティーライブ「LIVE EMPOWER CHILDREN」の一環として、子どもたちと新曲を制作する「ラフ・ソング」プロジェクトも始動。10周年に向けた思いと新プロジェクトへの意気込みを聞いた。

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『PPAP』10周年で「Tottemo Release 80.8」や「ラフ・ソング」プロジェクトを立ち上げたピコ太郎(撮影:堀田真央人)

“フォレスト・ガンプみたいな人生”

 金ピカの衣装に角刈り、サングラス。軽快なステップで “ペンパイナッポーアッポーペン” と歌い踊る謎の男、ピコ太郎がYouTubeに『PPAP』を公開してまもなく10年。その激動の日々をこう振り返る。

「よくここまで持ったなと思いますピ。考えてもみてください、45秒ですよ?(笑)1時間に80回の長さですから、よく10年間やってきたなと思います。おかげさまでずーっと忙しくさせてもらっているので、今になって改めて “あの曲ってすごかったんだな” と実感するというか。この10年間はあっという間であり永遠のようでもあって、100年くらい前のことにもおとといの出来事のようにも感じますピコ。

 2020年東京オリンピックの4年前ですから、2016年リオデジャネイロオリンピックの時なんですよね。第1次政権下のトランプ大統領とお会いしたのが2017年でしたピ。たまたまこの前、自宅で映画『フォレスト・ガンプ』を見ていて、主人公がジョン・F・ケネディ大統領と面会するシーンがあるんですけど、自分でも “フォレスト・ガンプみたいな人生だな” と思ったりして」

 この10年間で思い出に残っているエピソードも奇想天外だ。

「何百個かあるんですけど……トランプ大統領と面会した時、迎賓館の正面の8車線くらいある道路が全部封鎖されて。運転手の男の子に “気をつけて走ってね” と言ったら、緊張しすぎてずーっと7kmで運転していて、徐行運転を超えて停止しているように見えたという(笑)。迎賓館に向かう時にも気をつけすぎて、壁ギリギリを走ってピーピーピーピー警告音が鳴り続け、SPの人に停められて中を見せたら “お前かい!” と言われた体験は強烈に覚えていますピ」

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