生まれ変わる池袋東口。公と民の連携 “オールとしま”でSDGsの達成を目指す

 8つの劇場を備える「Hareza(ハレザ)池袋」や区内最大の新公園「としまみどりの防災公園(イケ・サンパーク)」の誕生など、近年まちづくりが進む、池袋駅東口周辺。その東口まちづくりの中核を担う企業の一つが、池袋ショッピングパーク(以下、ISP)だ。

 高度成長期のまちづくりの起爆剤となったISPが新たに取り組むSDGsについて、また東口周辺の将来について、豊島区の高野之夫区長と株式会社池袋ショッピングパーク中條美彦代表が語った。

写真左より、株式会社池袋ショッピングパーク代表取締役中條美彦社長、高野之夫豊島区長(撮影・蔦野裕)

ーーまずは、これまでの豊島区とISPの歩みについて教えてください

ISP中條美彦代表(以下、中條代表):我々はもともと1959年、池袋地区の将来の発展と路上駐車削減のため、国や行政庁に代わり、地下公共駐車場および公共地下道設置を目的とした、池袋地下道駐車場株式会社を設立しました。その後、時代の変化とともに新たな価値の模索を続けるなか、1964年、東京オリンピックの年にISPが開業し、これまで50年以上にわたり、地域とともに成長してまいりました。ISPは地元密着型の企業です。地域のお客様にとって使い勝手の良いお店として、おかげさまで増益を続けております。地域の方々に「私の家の冷蔵庫、クローゼットはISP」と思っていただけたら幸いです。

 豊島区との関わりとしては、2018年から区の「わたしらしく、暮らせるまち。」のコンセプトに沿って、ベビーカーや車いすを利用される方に使いやすいお店を表示したマップの作成や、子育て世帯や障害をお持ちの方に30分無料で駐車場が使えるようにする取り組みなどを行なっております。

高野之夫豊島区長(以下、高野区長):戦後、まち全体の構想の中で、ISPさんの果たす役割は大きなものだったと思います。池袋は一日の乗降客数が多い駅ですが、いち早く駅の地下駐車場ができたことで、モータリーゼーションの時代にもマッチしました。鉄道を利用される方、車を利用される方、それぞれが街へ出て、デパートでお買い物をされる、その中継点としての役割があったかと思います。近年は駐車場だけでなく、日用品やファッション、お惣菜など、幅広いお店を展開されて、独自の特色を出されている。“オールとしま”で新たな取り組みが行われるなか、目に見える形で色々と取り組まれているISPさんの存在は大変心強いです。

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