東京都写真美術館の映像コレクションを軸に、映像メディアの歴史を振り返りながら未来の映像の可能性を探る映像展を開催中。
「エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)」とは、映画館での上映のような、従来のかたちとは異なった方法で上映される映画のこと。今日では既に定着しているマルチプロジェクションやループ上映、 ライヴ・パフォーマンスをはじめ、同時代のインターメディアやアート&テクノロジーの状況と呼応しながら、 本来の映像がもつ多様性を再発見していく試みとして、1960年代半ばごろから欧米を中心に美術家や実験映像作家によって展開されていった。
本展では「エクスパンデッド・シネマ」の誕生からさまざまな実験を繰り広げた日本の作品に着目。その独自性と先見性を同館の映像コレクションを中心に検証する。日本におけるエクスパンデッド・シネマの作品13点や歴史的な関連資料110点を紹介する。