【ART】リアルでも、オンラインでも「PARALLEL ARCHEOLOGY」

2020.07.11 Vol.731
 東京を拠点に活動するアーティストのBIEN、 ロンドン在住のルーカス・デュプイ、 東京・世田谷にあるショップ兼アトリエ「Out of museum」のオーナーでアーティストのコバヤシマコトによるグループ展。BIEN(ビエン)は1993年東京都生まれ。 ドローイングを表現するアーティスト。ルーカス・デュプイは自身の失読症(ディスレクシア)の体験から生まれた表現によりドローイングや絵画、 デザインを組み合わせた作品を発表しているロンドン在住のアーティスト。コバヤシマコトは東京・羽根木にあるアトリエ兼ギャラリーショップ「Out of museum」オーナーであり自身も作品制作を手掛けるアーティスト。  3名のアーティストがコレクションしてきた収集品を基軸に、 BIENによるキュレーションのもと展覧会を構成。それぞれのアーティストによる新作のほか、本展にあわせて制作されたエディション付き特装ZINEも発売する。こちらは、1冊ずつすべて手作業により製作された展覧会図録となる。

見ているだけで癒される 浅草橋で「踊る金魚展 2020」開催

2020.06.23 Vol.730

 浅草橋のギャラリー「TODAYS GALLERY STUDIO.」で金魚の写真・イラスト・グッズを集めた「踊る金魚展 2020」が開催。夏の風物詩として江戸時代から庶民にとって身近で馴染み深い存在の金魚をテーマに、人気アーティスト22組が新作の展示や原画を販売、限定グッズも揃う。一瞬の美しさを切り取った作品で涼しさと癒しを感じてみては?

思いが伝わるアート展「筒井伸輔展 」

2020.06.07 Vol.729
 一貫してロウを用いて、身近で採集した虫をモチーフに表現を続けてきた作家・筒井伸輔の個展。今年2月に闘病の末、亡くなるまで本展に向けて制作していた新作や未発表の近作、インドネシア滞在中に制作された作品を展示する。  2017年夏、インドネシアのジョグジャカルタで滞在制作を行った筒井は、現地の人々との文化的交流だけではなく、自身の制作においても大きな出会いを経験。インドネシアのバティック(ろうけつ染)と自身の作品に技法やイメージに類似点が多いことに気づき、バティックで使用されるチャンティンという器具に注目する。チャンティンは、温めたロウを入れて図柄を描く細い口金のついた銅製の器具。それまで筒井は、モチーフが描かれた型紙をパズル状に切り分けてキャンバスに配置し、紙を一片ずつ外してロウを流し込んで画面を構成していたが、チャンティンを使用することによって、型紙を使用する従来の工程ではなく、キャンバスの上に直接ロウで線を引くことができるようになった。色面で構成していた絵画を線で構成することができるようになった筒井は、より平面を意識した作品を手掛け、新作ドローイングもより絵画的表現への探求心が感じられるものとなっている。  本展を目前にして2020年2月24日に筒井伸輔は永眠。昨年4月に食道癌が判明して以降、治療を続けながら最後まで気力を振り絞り大事な時間を制作に充てて本展のための新作を準備していたという。展示のレイアウトや額装など、可能な限り本人の意向に添った内容で行う。

【開催中止】ボストン美術館から古今東西の傑作が日本に集結「ボストン美術館展 芸術×力」

2020.03.03 Vol.727
 世界有数のコレクションを持ち、今年で設立150周年を迎えるボストン美術館。その記念すべき年にエジプトのファラオ、ヨーロッパの王侯貴族から日本の天皇、大名をはじめ古今東西の権力者に関わる作品を紹介する。鑑賞はもとより政治や外交にも利用され、自らもパトロンとなって生み出した芸術品などおよそ60点を展示。半数以上が日本初公開となる。「幻の国宝」とも呼ばれる《吉備大臣入唐絵巻》と《平治物語絵巻 三条殿夜討巻》が揃って里帰りを果たす、貴重なこの機会をお見逃しなく。 ※日米両国の新型コロナウイルス感染拡大の影響のため、開催を中止いたしました。チケットの払い戻しに関しては公式ホームページ(https://www.ntv.co.jp/boston2020/)をご確認ください。

メディアを越えた表現に没入する!「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020― さまよえるニッポンの私」

2020.02.15 Vol.727
 名画や映画の登場人物や、歴史上の人物に自らが扮するセルフポートレイト作品で知られる森村泰昌が「さまよえるニッポンの私」とは何かという命題に挑む注目の個展。  これまで、巧みなメイクや衣装で、時代や人種、性別を超えてさまざまな人物に自らが成り代わり、制作を通して原作やその背景に独自の解釈を加えてきた森村が、本展では、自らが脚本を手がけ自演する映像作品「エゴオブスクラ」と、この映像を用いて会期中開催される作家自身によるレクチャーパフォーマンス(満席につき受付終了)を通じて、作家は日本近現代史、文化史に言及する。  その他にも、マネ「オランピア」から生まれた初期代表作「肖像(双子)」と新作「モデルヌ・オランピア 2018」、同じくマネ晩年の秀作を原作とする「フォリーベルジェールのバー」の最新作も登場。この 3 点の登場人物が複雑にからまる展示は必見。また、館内のトイレを作品化したユニークな常設インスタレーション「輪舞(ロンド)」もお見逃しなく。  戦後日本の復興を印象付けた先の東京オリンピックから 55年を経た 2020年、再び東京でオリンピックが開かれる年、森村とともに「私」とは何かを自らに問いかけてみては。

領域を越えて語りかけるアートたち「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命 ――人は明日どう生きるのか」

2020.01.23 Vol.726
 テクノロジーの発達が、我々の生活のさまざまな側面に大きな影響を与えようとしている今、豊かさとは、人間とは、生命とは何かをいま一度考えるきっかけとなる、美術の領域を超えたプロジェクトや作品約100点を一挙公開。  AI、バイオ技術、ロボット工学、AR(拡張現実)など最先端のテクノロジーとその影響を受けて生まれたアート、デザイン、建築など100点を超えるプロジェクトや作品を、「都市の新たな可能性」、「ネオ・メタボリズム建築へ」、「ライフスタイルとデザインの革新」、「身体の拡張と倫理」、「変容する社会と人間」の5つのセクションに分け、紹介。現代美術のみならず、都市論や建築、デザインやプロダクト・イノベーション、バイオアート、映画や漫画など“美術展”の領域を越える展示物で構成。  さらに会場では、近未来の生活をイメージして衣食住に難する作品やプロダクトを展示、近未来をリアルに想像することができるコーナーや、バイオ技術を使ったアートの実験室など、ユニークな展示にも注目を。

領域を越えて語りかけるアートたち「フィリップ・パレーノ展 オブジェが語りはじめると」

2020.01.14 Vol.726
 パリ在住の現代アーティスト、フィリップ・パレーノの日本初となる大がかりな展覧会。  パレーノの特徴は、映像、彫刻、ドローイング、テキストなど多様な手法を用い、展覧会を一貫したひとつのメディアとしてとらえていること。つまり展覧会は一連の出来事が展開する空間であり、個々の作品の意味ではなく「オブジェクト」として展覧会の可能性を探っていくと、展覧会はオープンスペースとなり、時に応じて変化するフォーマットとなる。展覧会に訪れることが、空間的・時間的境界や感覚的経験を伴う唯一無二のアート体験といえるのだ。  本展では、パレーノの代表作である白熱光が点滅する「マーキー」や、天井に張りつく風船「吹き出し」のほか、1995年、ワタリウム美術館が伝説のキュレーター、ヤン・フートを迎え、青山の街中に現代美術を展示した「水の波紋」展のために作られた作品「リアリティー・パークの雪だるま 氷の彫刻」を四半世紀ぶりに再現。  最先端でありながら懐かしい、現れては消える不思議なパレーノワールド。不思議な作品たちが語りはじめるとき、パレーノが見ている近未来の風景が我々の目の前に広がるかもしれない。

年末年始は“映え”アート展へ!「PARCO MUSEUM TOKYO Opening Exhibition vol.2“Wanderlust”」

2019.12.20 Vol.725
“新生渋谷パルコ”4Fに、名称新たにオープンした「PARCO MUSEUM TOKYO」では、オープニング企画展『AKIRA ART OF WALL』に続く第2弾として世界第一線で活躍する国内外のアーティストが共演するグループ展『Wanderlust』を開催。 「旅行熱・旅立ちへの衝動・放浪癖」などの意味をもつ『Wanderlust(ワンダーラスト)』をタイトルに「未来を恐れずに新たなスタートを切る」というメッセージを込めた企画展。  参加アーティストには 「東京2020公式アートポスター」制作アーティストに決まった蜷川実花(写真家)、 2019年にヴェルサイユ宮殿で行われた現代美術展覧会の5人の写真家に選ばれたヴィヴィアン・サッセン(写真家)、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて公式アートポスターを制作する20人のアーティストの一人に選出されたシンガポールのテセウス・チャン(アートディレクター)、国内外でさまざまなアートプロジェクトを展開する日比野克彦をなど、10人(組)のアーティストやブランドが顔をそろえる。

日本酒片手に怪奇アート!ゴールデン街に「Bar 酒呑童子」オープン

2019.12.19 Vol.Web Original
 都内有数のディープな飲み屋街というだけでなく、近年はインバウンド需要も高まっている新宿ゴールデン街。そんな新宿ゴールデン街前に16日、ジャパニーズホラー&アートをテーマにした日本酒ショットバー、その名も「Bar 酒呑童子(しゅてんどうじ)」がグランドオープンした。17〜18日にメディア関係者向け内覧会が行われ、東京の新たなナイトスポットに目のない編集部が早速レポートをお届けする。  靖国通りから区役所通りを入って右手に曲がり、ストリップ劇場「ニューアート」の目の前、ワンコインバー「チャンピオン」の手前に突如出現する怪しげな紅い光に照らされた目玉の数々。手書き文字の描かれたガラスの引き戸を恐る恐る開けると、そこにはインパクト大のアート作品とカウンターが。以前は射的場だったという場所にオープンしたショットバーが「Bar 酒呑童子」だ。

年末年始は“映え”アート展へ!「山沢栄子 私の現代」

2019.12.15 Vol.725
 日本における女性写真家の草分け的存在・山沢栄子の生誕120年を記念した写真展。  山沢栄子は1899年大阪に生まれ、1920年代のアメリカで写真を学び、1930年代から半世紀以上にわたり日本における女性写真家の草分けとして活躍。当初はポートレートの撮影を主な仕事としていたが、晩年の1980年代には抽象絵画のような写真作品を制作する作家として知られ、高い評価を得ていた。とくに、カラー写真による色鮮やかな作品群は、当時の日本では他に例を見ないものであり、〈私の現代 / What I Am Doing〉と題して発表されたこのシリーズには、きわめてコンセプチュアルな表現も含まれている。  本展では、1970~80年代に手がけたカラーとモノクロによる抽象写真シリーズ〈What I Am Doing〉を中心に、 抽象表現の原点を示す1960年代の写真集、戦前の活動を伝えるポートレートや関連資料などを展示し、写真による造形の実験を重ねることで、独自の芸術表現に到達した作家の歩みをたどる。  また会場では東京都写真美術館のコレクションから、アルフレッド・スティーグリッツやポール・ストランド、アンセル・アダムス、エドワード・ウェストン、イモジェン・カニンガム、ラルフ・スタイナーほか、ファッション・広告写真のセシル・ビートン、ジョン・ローリングス、ポール・アウターブリッジ・ジュニアらの作品も加えて紹介し、1920年代以降のアメリカ近代写真の状況と、山沢への影響を探っていく。

時代をとらえた写真家たち「奈良原一高のスペイン ― 約束の旅」

2019.11.23 Vol.724
 戦後日本の代表的写真家・奈良原一高の作品群のなかから、これまでほぼ取り上げられることのなかった1960年代のシリーズ〈スペイン 偉大なる午後〉に着目した展覧会。120点を厳選し、ニュープリントにより3章構成で紹介。同時期の対照的なシリーズ〈ヨーロッパ・静止した時間〉の静謐さをたたえる15点も含め、135点を展示する。   人間が生きる条件とは何かを思索しながら、戦後日本の新しい写真表現を切りひらいた写真家・奈良原一高。彼は1962年から65年まで、自らの表現を問い直そうとヨーロッパに滞在し、憧れのスペインで濃密な日々を過ごした。分け隔てなく人を迎え入れる祭りの熱気や、町から村へと車を走らせ出会った人々の姿、そして劇的な闘牛。歓声や熱気すら感じられるようなダイナミックなイメージの数々からは時代の熱気とともに、ノスタルジックなまなざしも見て取れる。  本展では、奈良原がスペインと出合ってゆくプロセスをより身近に体感できるよう、写真集とは異なる構成で写真を展示。、奈良原が自ら名付けた「約束の旅」を体感しながら、1960年代のスペインを旅してみては。

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