先人たちの情熱とともに…珠玉の近代美術が集う「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」

ピエール・オーギュスト・ルノワール《レースの帽子の少女》1891年

 展覧会タイトルにある「甘美なるフランス(ラ・ドゥース・フランス)」とは、美しく、穏やかで、稔り豊かなフランスとその文化を賛美するため、古くから親しまれてきた表現。19世紀後半に出現した印象派の画家たちは、日常生活や余暇の楽しみなど、あるがままのフランスを画題とし、新たな「甘美なるフランス」の世界を描き出した。その後、20世紀のピカソら外国出身の画家たちの作品からも、祖国への思いと共にパリのエスプリやパリで展開していた芸術活動の豊かさが伝わってくる。

 本展では、ポーラ美術館のコレクションより、印象派からエコール・ド・パリの時代にフランスで活躍した人気画家の絵画74点を厳選し、当時のパリジェンヌたちが愛用したアール・ヌーヴォーとアール・デコの化粧道具12件と併せて展示。「時代を映すファッショナブルな“女性像”」「近代化によって大きく変貌する“パリ”」「フランス各地への“旅”」という3つのテーマを背景に“ラ・ドゥース・フランス”が香る名作の数々を紹介していく。

 ポーラ美術館のコレクション展をBunkamuraザ・ミュージアムで行うのは15年ぶり、2回目となる。なかなか県外の美術スポットにも足を運べない今、都内で名コレクションを堪能できる貴重な機会だ。

「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」
【会場・会期】Bunkamura ザ・ミュージアム 9月18日(土)~11月23日(火・祝)
【時間】10~18時(入館は閉館の30分前まで)
【休】9月28日、10月26日
【料金】一般1700円、大高生1000円、中小生700円 ※会期中のすべての土日祝日および11月15~23日はオンラインによる入場日時予約が必要。詳細は公式サイトにて確認
【問い合わせ】050-5541-8600(ハローダイヤル)
【交通】JR線 渋谷駅 ハチ公口より徒歩7分
【URL】https://www.bunkamura.co.jp/museum/