髙田延彦が女子体操・宮川紗江のパワハラ告発に独自見解

不祥事続きのスポーツ界に髙田氏も渋い表情

不祥事続きのスポーツ界のトップたちに通ずる共通の態度に疑問
 RIZINの髙田延彦統括本部長が元衆議院議員で弁護士の横粂勝仁氏との番組「髙田横粂の世相談義」(FRESH!で月曜21時〜不定期配信中)で現在、スポーツ界を越え社会問題となっている女子体操の問題について独自の見解を示した。

 この問題は体操女子でリオ五輪代表の宮川紗江の速見佑斗コーチが宮川への暴力行為で無期限資格停止処分を受けたことがきっかけ。後日、宮川が会見し、速見氏の暴力行為を認めたうえで、処分の軽減を求め、なおかつ日本体操協会の塚原光男副会長と千恵子女子強化本部長の夫妻からのパワハラを告発したというもの。

 髙田氏は「最近こういうスポーツ界の不祥事が多い。どのケースも協会で権力を握っている人が告発された時の初動のアクションがまずくて自分で自分の首を絞めている。大きな組織を束ねているトップの人が全体を見渡すことができずに自分の保身に走っている。明日にもバレちゃうことをふっと言ってしまう。今回の塚原さんも“彼女の言っていることは全部ウソ”とかぽっと言っちゃう。あんなこと言ったらずっと突かれるよね。見識者であるはずのああいう方々が最初の段階でもっと全体を考えて、自分が今までやってきたこと、告発者が言っていることとかすべてを自分の中で消化して、なぜ最初のアクションを起こせないのか? 最初のアクションが全部ブーメランになって自分に返って来ている。そういうことがずっと続いている」と不祥事続きのスポーツ界のトップたちに通ずる共通の態度に疑問を投げかけた。

横粂氏も弁護士の立場でパワハラ、そして暴力問題を解説

自らの体験を踏まえ宮川に共感
 横粂氏が「権力がそう言わせてしまっているのか。自分は特別と考えているのか。閉ざされた社会のトップは自分に酔ってしまっているのか。長期的な権力は腐敗するというのは定説」と続くと髙田氏は「安倍政権もヤバイね。長くやってロクなことはないんだよ」と現政権をチクリ。

 そして髙田氏は宮川に対しては「今回、18歳の乙女が、体操界から追放される可能性もある一世一代の記者会見にたった一人で臨んで、一番偉い人たちからパワハラを受けていたということを明言したということは相当なリスクを伴う勇気のある発言だった」と高く評価。その上で宮川の「暴力を受けたけどパワハラとは感じていない」という発言に対し「僕らの時代は暴力が普通。だけどその時の僕もパワハラとは感じなかった。美化された言い方だけど、それはその人との信頼関係があって、僕自身を強くしてくれるために、あるいは僕が大きなミスをした時の愛の鞭だと思っていた。その時嫌な思いをしていたら、こんなところいられるかってなっていたかもしれないし、誰かに訴えていたかもしれない。感覚は共有できる」と自らの体験を回想しながら宮川への共感を示した。

 そして「もうこの時代、暴力はダメ。グーパンチで殴るような行為に愛はない」という前提のもとで「ジャンルにもよるが全くノーコンタクトで世界で一番になる選手を育てることができるのかという疑問もある。例えば打席に向かう選手のケツをパーンとやって”頑張ってこい!”っていうのはどうなのか。気合の入っていない選手の頬を両手で覆ってバンパンと叩いて“よし、行ってこい!”というのは?」といくつかの例をあげ、「これが暴力になるのか? 客観的に見ると暴力だが、受ける側からするとなんでもないとすると、彼女が今回言っている言葉は今後、問題提起になると思う」という見方を示した。そして「ここまでは暴力じゃない、これ以上は暴力だよというガイドラインを1回試しに作ってみればいい。この時代だからこそ検討する必要があるんじゃないか?」と話した。

堀口と那須川のサイン入りパネルプレゼントを発表
 髙田氏は番組の最後には堀口恭司vs那須川天心の対戦が大きな話題を呼んでいる「RIZIN.13」(9月30日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)にも触れ、このビッグマッチをアピール。そして堀口と那須川のサインを入れたパネルを番組の視聴者1名にプレゼントすることを改めて発表した。応募先は〒141-0021 東京都品川区上大崎3-1-1 JR東急目黒ビル 16F 「髙田横粂の世相談義」係。

 同番組は、元総合格闘家の髙田延彦氏と「バイキング」(フジテレビ系)などでコメンテーターを務める元衆議院議員で弁護士の横粂勝仁氏が「今現在、高田延彦が気になっている時事ネタ」を徹底討論する生ワイドショー番組。

「FRESH!」で月曜の21時から不定期で配信中。次回は9月10日21時から配信される。