西武ドームで野球観戦|おすすめの座席やチケット、服装や持ち物は?

 西武ドームは埼玉西武ライオンズのホームグランドです。またメットライフ生命がネーミングクライツ権を持ち「メットライフドーム」とも言われます。近隣でなければ、あまり野球に詳しくない方だけでなく、野球好きの方でもセリーグチームのファンならあまり訪れたことがない球場かと思います。しかし球団40周年記念事業として2017年から2022年春にかけて、周辺店舗の増強や座席の改修などさらなるボールパーク化を目指し、再整備を手掛けています。ライオンズも2018年には10年ぶりにパリーグを制し、2019年シーズンは日本記録更新ペースでホームランを打つ山川選手に注目が集まっています。今回は生まれ変わりつつある「西武ドーム」の初心者向け観戦ポイントを提案します。

西武ドームへのアクセスと周辺情報



 西武ドームへの最寄り駅は西武鉄道狭山線・山口線の西武球場前駅になります。駅を出れば目の前が球場です。支線にある駅ですので西武線に縁のない方はわかりにくいと思いますが、試合やライブがある日は池袋駅からの直通の臨時列車もあり、池袋駅から概ね40~50分で到着できます。また1本ですが指定席の特急「スタジアムエクスプレス」の運転もあります。その他西武新宿線、東京メトロ新都心線、有楽町線からの直通運転もあります。また多摩地区からはJR国分寺駅より西武多摩線で西武遊園地駅乗換え、西武山口線(レオライナー)経由でアクセスする方法もあり乗換え時間含め国分寺駅から30分弱です。その他JR立川駅、西武拝島線玉川上水駅、多摩モノレール上池台駅より臨時バスもあります。また帰路は試合終了時間に合わせて、臨時列車が増発されます。このあたりはさすが鉄道会社のチームです。

 車での来場ですが、駐車場は500台程あり、うち320台分はチケットサイトから予約できます。しかし充分な収容台数とはいえませんので、予約が取れないようなら公共交通機関での来場をおすすめします。

 周辺には山口線で1駅6分の所に西武園遊園地がありますので遊園地とナイターを同時に楽しめます。宿泊施設は徒歩圏に1件ビジネスホテルはありますが部屋数は少ないですので、宿泊先を探す方は所沢駅周辺か都内まで戻ることになります。

チケットの購入方法と値段



 西武ドームの収容人員は約3万3500人です。郊外の所沢という立地から平日は席に比較的余裕がありますが、土日はその分混み合う傾向があります。2018年シーズンは優勝したこともあり西武ドームで行われた71試合中26試合が完売と集客面でも健闘しました。土日やプレゼント配布があるイベントデーはライオンズ側の3塁レフト側は動きが早く、当日券は立見席のみということもありますので、早めに予約をすることをおすすめします。

 この球場は4段階に料金が変動します。席はどの期間も全席指定席です。料金はスタンダード期で特殊席を除きベンチサイドシート前売り4800円~、外野指定2000円、当日券は200円増しになります。

 チケットの販売は公式チケットサイト「ライオンズオンラインチケットショップ」、西武ドーム窓口、グッズショップ「ライオンズショップ」の球場以外の店、チケットぴあなどです。公式チケットサイトの申し込み後のチケット引き取りは、球場窓口、ライオンズショップ、スマホチケット、セブンイレブンおよびファミリーマート店頭、配送です。コンビニ店頭や配送は手数料が必要です。

 割引チケットも対象地域に住まいや職場、学校がある方が、割引対象の席に本人含め6人まで1500円で入場できる「埼玉県民&西武沿線感謝デー」、内野指定席の一部と場内のビールの料金が半額になる「生ビール&チケット半額デー」、平日のナイターの対象試合がスマホチケット限定で内野指定席S席とC席が19時以降なら半額になる「遅割チケット」など多彩です。


初心者の観戦におすすめの席は



 観戦する席を決める際、この球場は変則的な部分がありますのでそれを念頭に入れておきましょう。

 まず第一にホームのライオンズが3塁レフト側、対戦相手のビジターが1塁ライト側です。初心者もですが、セ・リーグの球場によく行く方ほど、セ・リーグの球場ではこのパターンはありませんので、つい間違えがちです。次にこの球場の構造が外野のバックスクリーン裏が正面玄関的な位置で、皆ここから入りホーム側ビジター側に別れ、スタンド上部の勾配のある通路を歩いて自分の座席に行きます。つまり一番値段が高いバックネット裏の席に行くには球場を半周し一番歩かなくてはならないのです。そして外野席の一部は人工芝生席になっています。一見ひとむかし前の地方の球場のようにのんびり楽しめそうですが、自分のエリアが細かく区割りされています。応援団が集まる位置ですので、一緒に応援したい人はいいかもしれませんが、のんびり派には向きません。

 このような状況で総合的に判断すると「内野指定席C」(スタンダード期前売り2600円公式座席図⑯)がおすすめです。出入りも良く、フードコートも近く、外野席の応援の熱気も感じられ、球場の雰囲気を充分味わえる席です。また前方が空いていればリリーフ投手が出番に備え練習するブルペンを近くに見ることができます。場内も歩いてみたいという方なら「内野指定席A」スタンダード期前売り3200円公式座席図⑬)がおすすめです。ネット裏後方付近のじっくりと観戦できる座席です。

この球場来たらこれを食べよう!西武ドームおすすめフード



 西武ドームのフードコートは場外の広場から場内まで、およそ70店、メニュー数1000以上と充実しています。場内のフードコートはスタンド上部の通路に、コンテナハウスのような店が客席を取り囲むように並んでいます。なおこのエリアは屋根を付ける前の名残で半分屋外にありますので、雨天時には傘が必要な時もあります。またスタジアム内の移動ですが内野から外野は可。外野から内野は係員に一言掛ければ通してくれることが多いようです。食べ歩きをする際は、チケットは必ず持参してください。

 数あるメニューでもご当地メニューとして人気なのが、一杯ずつ急須で入れた狭山茶で味わう「お茶漬け」です。こちらはライトスタンドにある「新井園本店」で販売しています。この売店ではデザートとしてヘルメット型容器に入った抹茶ソフトも販売し容器も記念になると人気です。また狭山茶のペットボトルを売り子が販売しているのもこの球場ならではです。この「新井園本店」で販売されているライオンズのマスコット、レオを型どった「ライオンズ焼き」もロングセラーの一品です。こちらはお土産に持ち帰る方もいます。こちらは3塁側スタンドで販売しています。

 その他場外や3塁側スタンドの「宮木牧場のローストビーフ丼」、ネット裏の「L’s CRAFTのコロラドピザ」などが人気です。また場内のビールのラインアップも国内外15種類以上と豊富です。

また各球場でも人気の、選手プロデュースの弁当ですが、この球場では5日前までネットで事前予約が可能です。


<h2>服装!持ち物!おすすめグッズは?

 この球場もドーム球場ですので突発的なことがなければ、試合が中止になることはなく予定は立てやすいのですが、東京ドームなどとは違い、完全密閉型のドーム球場ではないのです。もともとは屋外の球場に、グランドと客席部分にだけ屋根を付けたので、壁がなく風が吹き込み、時には雨も吹き込みます。また盆地にある立地上夏は暑く、そして春秋は都内より冷え込むこともありますので、特に春秋のナイターの場合防寒対策も必要です。さすがに客席内で傘をさすまではありませんが、スタンド上部席の場合雨が強そうな日はカッパ類の持参をおすすめします。フードコートに行くのも前記の通り半分屋外のような場所ですので、傘が必要な時もあります。ドーム球場とはいえ屋外での観戦と同じ準備をすることが必要です。

 グッズ類はライオンズの応援はフラッグを使いますので、フラッグの取り揃えは他球団より豊富です。持ち運びにも便利ですし、部屋に飾ってもいいので、フラッグから買って行くのがいいでしょう。またライオンズだけでなく西武グループのシンボルにもなっている、手塚治氏制作のマスコット「レオ・ライナ兄妹」のキャラクターグッズは根強い人気です。

 グッズショップ「ライオンズストア」は西武球場駅目の前の球場広場にあります。試合開催日と金土日の営業になります。

 また缶ビンは持ち込み不可。ペットボトル、弁当類は持ち込み可能です。
 以上「西武ドーム」の初心者向け観戦ポイントをご案内してきました。西武グループ再編の中、一時期身売りの噂もありましたが、練習施設や選手寮の改築などチーム力強化の他、観戦以外にも楽しめるよう、フードコートや子供が遊べる施設を増強し「ボールパーク化」を一層進めています。主要来場者層である、西武沿線の方はもちろん、その他の地域の方も、一度天気のいい日にピクニック気分で出かけてみたい球場に生まれ変わりつつありますので、野球観戦初心者から普段はセリーグの球場に行かれている野球ファンの方も、一度足を運んでみることをおすすめします。

※なお記事中の席種名・料金は2019年のレギュラーシーズンのものです。