【インタビュー】川村壱馬×吉野北人 初対面で「何かを感じた」2人!

川村壱馬(撮影・イシバシトシハル)

『HiGH&LOW』最新作でアドレナリン全開

 そんな2人が満を持して最新作『HiGH&LOW THE WORST』で共演。川村が演じるのは『HiGH&LOW』シリーズおなじみの鬼邪高校で全日制の覇権を狙う転入生・花岡楓士雄(はなおか ふじお)。吉野が演じるのは、楓士雄との再会により、再び戦う理由を見出していく高城司(たかじょう つかさ)。

川村「楓士雄はひと言で言うと“バカ”ですかね(笑)。ただ、バカなんですけどちゃんと大切なことは分かっている。バカっぽく見えるし自由気まま。でも結局、そんなところも人としての器が大きいというところにつながっている。仲間をすごく大事にするし、それが周りから愛される部分でもあるんじゃないかな、と思う。僕との共通点は…あまり無いです(笑)。ただ、表現の仕方は違えど“これは違う”と思ったら曲げないところは通じるものがあるかな。でも楓士雄は僕に無い魅力をたくさん持っているキャラクターなので、川村壱馬としては、楓士雄という役から学んだことは多々ありました。特に仲間を大切にする方法だったり、いいなと思ったことを自然と自分も取り入れていました」

吉野「司は、考え過ぎてしまうところがかわいいなと思いました。すごく悩むじゃん、と思って(笑)。僕は考えるよりまず行動したくなるタイプなので、ドラマシリーズのときから、司のそういう考え過ぎてしまうところがかわいいなと思いつつ、ムズムズしていました。“司、早く行け!”って(笑)」

 鳳仙学園を率いる上田佐智雄役で出演する志尊淳をはじめ、鬼邪高校・定時制の番長・村山役の山田裕貴、同校全日制で絶大な力を誇る轟役に前田公輝など、共演者も豪華な布陣。

川村「楓士雄というキャラが入っていたからなのか、現場でもあまり変な緊張はありませんでした。皆さん経験豊かな俳優さんですし、中でも裕貴さんと公輝さんは前々から『HiGH&LOW』を支えてきた方々なんですが、僕のほうも“やってやる”くらいのスタンスで現場に臨んでいたので、そこで変に怖気付くことはありませんでした。だからこそ、皆さん公私ともにフラットに接してくださったのかな、と思います。実年齢だと、裕貴さんは7歳、公輝さんなら6歳とけっこう上なんですが、僕は基本的に年上の方は好きなので(笑)。本当に気さくですてきな方々で、すごく温かく接していただきました」

吉野「僕もよく裕貴さんや公輝さんと一緒のシーンでお芝居させていただいて、役者としての存在感を肌で感じていました。僕もずっとシリーズを見ていましたから、村山や轟と、この世界で司として対面できて本当にうれしかったです。僕は少し緊張に負けそうでしたけど(笑)、同じシーンの撮影では、たくさん学ばせていただきました。その場のお芝居だけでなく、役作りや芝居への取り組み方、人間性まで学ばせていただき、とても刺激を受けました」

 ちなみに2人のお気に入りのキャラクターは?

川村「シリーズ全体で言うと…プライベートを含め良くしていただいている雨宮兄弟の雅貴と広斗ですかね(笑)。普段のTAKAHIRO(雅貴役)さんと登坂広臣(広斗)さんの関係性が映像にも出ていて、キャラクターにすごく生かされていると思います。僕自身、お2人を見て成長してきた部分もあるので、雨宮兄弟はあこがれのキャラクターです。やっぱり『HiGH&LOW』の世界の中で、雨宮兄弟の存在って大きいじゃないですか。いずれは楓士雄たちがシリーズをけん引していくキャラクターになればいいな、と。僕も、気合入りまくっているので!」

吉野「では僕は本作から。荒井敦史が演じる鳳仙四天王“小沢仁志”の1人・志田健三。まずキャラクターとして強そう(笑)。雰囲気からしても“この人、絶対強いんだろうな”というものを感じる」

川村「撮影現場でも、オーラがすごかったもんね」

吉野「そうそう。鳳仙を裏で仕切ってそう、みたいなオーラがあって(笑)」

川村「すごい男前だしね。でも普段の敦史さんはとても面白くて、すごくしゃべるんだよね。役と正反対じゃないかというくらい(笑)」

吉野「確かに(笑)。そのギャップもあって、僕の中でお気に入りのキャラになっています」

 そしてもちろん、シリーズの醍醐味、アクションシーンでも大活躍。

川村「幼なじみの新太(矢野聖人)との、心揺さぶられるアクションシーンは強く印象に残っています。あのシーンは自分でも大事にしていました。撮影時も、周りが物音をたてないよう気遣うくらい、ものすごく集中していたみたいで。自分では自然体でいたつもりだったんですけどね。一番、感情が動いたシーンでもあって、映像だと見えにくいかもしれないんですけど、本当に涙が一粒、目からこぼれているんです。すごく勉強になりましたし、完成した映像を見て本当にやってよかった、と思いました」

吉野「僕は、鳳仙と鬼邪高が激突する直前の“これから始まるぞ”感あふれるシーンが好きです。現場でも、本当に戦うんじゃないかというくらい殺気が飛び交っていて、僕自身もアドレナリンが出ました」