劇団EXILE 町田啓太スペシャルインタビュー 『西荻窪 三ツ星洋酒堂』でドラマ初主演 ーー月刊EXILE

2月スタートの新ドラマ『西荻窪 三ツ星洋酒堂』に劇団EXILEの町田啓太が出演。西荻窪の小さなバーが舞台となった今作は現在も連載中の人気コミックが原作になり、町田はバーテンダー役を演じる。彼にとって初めての主演作となる今作への思いや意気込みに加え、作品にまつわるプライベートな質問を聞いた。
S C_ photography_Kazutaka Shimomura styling_Hirohito Honda(Hirohito Hondaスタイリングオフィス) hair&make_KOHEY text_Kei Osawa edit_Keisuke Kamei 衣装クレジット 《エトロ》のブルゾン¥319,000、シャツ¥42,900、タイ¥25,300、パンツ¥75,900(すべてエトロ ジャパン) その他スタイリスト私物

ーー『月刊ミステリーボニータ』(秋田書店)にて連載されている漫画「西荻窪 三ツ星洋酒堂」のドラマ化ということですが、どのような内容になっていますか?

東京の西荻窪という街の、小さな隠れ家的なバーを舞台にしたヒューマンドラマです。そこには、身内や知り合いには相談できないような悩みを抱えた人が、誰でもいいから、ただ話を聞いてほしいという思いで「西荻窪 三ツ星洋酒堂」に集まってきます。そこで巻き起こるさまざまな人間ドラマを通じ、見ると少しだけ前向きになれるような、そんなドラマになるのではないかと思っています。僕が演じる雨宮涼一郎も含めた3人の男たちにもそれぞれ人生の悩みがあるので、そこも含めて注目してほしいです。お客さんと触れ合っていくことで、雨宮自体も変わっていくのだと思います。

ーー町田さんは今回、ミステリアスなバーテンダーという役どころですが、バーに行った経験はありますか?

知り合いのお店があったので、昔はひとりでよく行っていました。ただバーに行っていながらカクテルはあまり飲んでいなかったので、当時たくさん飲んで勉強しておけばよかったと、今さらながら後悔しています(笑)。今はほとんど無知な状態ですが、これからカクテルの名前や種類、味の特徴などを徹底的に覚えようと思っています。おそらくドラマをご覧になる方は、カクテルに造詣の深い人もたくさんいらっしゃると思うので、そこはしっかりと準備していきたいと思っています。また、物語ごとにフィーチャーされるカクテルがあると思うので、全体のストーリーだけでなく、そういう細かな部分もぜひ楽しんでいただきたいです。個人的には今回の作品を機に、カクテルについて詳しくなれたらいいなと思っています。

ーーカクテルと並んで、今回のドラマでは缶詰料理もストーリーを彩るポイントになっています。普段ご自身で缶詰を食べる、もしくは料理に使うことはありますか?

僕の場合は、せいぜいスパムとツナ缶、あとはトマト缶ですね(笑)。すごくシンプルで王道的なものですみません…。最初、ストーリーのなかに缶詰料理が毎回出てくると聞いたときに、そんなに種類があるのかなと思ったんですけど、原作を読んだらすごい種類があって驚きました。そのときに、缶詰の奥深さを初めて知りました。缶詰って、火にかけたり、水で洗ったりすることもなく、開けた瞬間から食べられるものじゃないですか。さらに密閉状態で保存されていて、なかにはそこで熟成されるものまであって、食べ物としてはかなり万能ですよね。保存食としても重宝されているので、缶詰って本当にすごい食べ物だなと思いました。カクテルと同じく、僕のなかで新たな扉が開くきっかけになるといいなと思っています。あと都内には、実際に缶詰をおつまみに出す「缶詰バー」があるそうなので、機会があったら行ってみたいです。

ーー物語の舞台となっている西荻窪へは行ったことはありますか?

お仕事で何度か行ったことがあるくらいで、もちろんプライベートでもないですし、土地勘はまったくありません。街の雰囲気だけでも感じてみたいので、時間があったら散策してみたいです。

ーー一般的にバーに行く目的のひとつとして、カクテルなどお酒を楽しむためだけに行くのではなく、今回のドラマに登場するお客さんのように、誰にも打ち明けられない悩みや相談事を、バーテンダーに話したいがために訪れる人も多いと思います。町田さんは悩みを抱えているときは、どこで心境を吐露していますか?

誰かに相談をするということがほとんどないですね。ただ、気持ちを落ち着かせたいなというときは、普段なら、今まで見たことがなかった映画やドラマ、ドキュメンタリーなどの映像作品や、美術館へ足を運んで絵画や写真を見るなど、ジャンルを問わずいろいろな作品に触れることで心境的にはだいぶ救われています。過去に触れたことのある作品で、たとえば「これを読むと元気になる本」とかもありますが、大体いつも、今まで自分の頭のなかになかった新たな感性に出会うと、狭くなった視野が広がるような気がして、とても心地いいので、落ち込んだときはそういう機会を積極的に作っています。あと年に数回しか行けませんが、地元には温泉がたくさんあるので、少しでも時間のあるときは実家に帰って温泉に入ったり、地元の友達に会ってバカ話をしたりしています。それだけでもかなりのリフレッシュにもなりますし、幼少期のことを思い出すことができて、不思議とリラックスできるんです。

ーー今回のドラマが初主演ということですが、町田さん自身、いつもと意気込みは違いますか?

純粋に、主演を任せてもらえるという喜びはありますが、だからといって今までにない特別なことをしようという思いもないです。何せ、主演をさせていただくのが初めてのことなので(笑)、とにかく自分のやるべきことをしっかりとやりながら、スタッフさんや共演者の皆さんに支えてもらいつつ、キャスト&スタッフみんなでおもしろい作品が作れたらいいなと思っています。座長という立場になると、一般的には自分のことだけでなく周囲にも気遣わなければいけないとはよく言われることですし、過去に他の作品で共演させていただいた座長の皆さんの振る舞いを見ていて、本当にすごいなと感じました。でも僕にはその振る舞いは、とても真似をすることができないので、とりあえず自分なりに、自分のできる範囲で一生懸命頑張ろうと思っています。

ーー最後に、今回のドラマを楽しみにしている『月刊EXILE』の読者の皆さんにメッセージをお願いします。

新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。そして、いつも応援していただき、本当にありがとうございます。今回、僕が主演を務めさせていただく『西荻窪 三ツ星洋酒堂』というドラマは、西荻窪にある小さなバーを舞台にした心温まるヒューマンストーリーになっています。人生の壁にぶち当たっているお客にそっと寄り添い、優しく背中を押しつつ、カクテルと缶詰料理で最高の癒やしを与えてくれます。このドラマを見るだけで「よし、明日からまた新しい一歩を踏み出そう!」と、思えるような内容になっていると思います。コロナ禍に見舞われ、今は日本中がちょっぴり疲れて、元気をなくしていると思うので、ひとりでも多くの方に見ていただいきたいと思っています。


DRAMA information
ドラマ特区 『西荻窪 三ツ星洋酒堂』
2月より放送予定
出演/町田啓太 ほか
監督/村尾嘉昭 ほか
製作「西荻窪 三ツ星洋酒堂」製作委員会・MBS



『月刊EXILE』( http://www.exilemagazine.jp/ )3月号より


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