世紀の対決がついに実現。武尊の「完全決着の無制限延長ラウンド」希望に那須川は「そこまでもっていかなければいい」

フェイストゥフェイスの後、那須川から握手を求めた

那須川「榊原さんから“引退を延ばしてくれ”という提案が来た」

 那須川は「そもそも僕は4月でキックボクシングを引退すると言っていた。もともとの話だと今年の6月に中立の舞台でやるとなっていたが、それがなくなって、じゃあ大晦日となったが、大晦日は僕はお世話になっているRIZINに恩返しをしたいということで、RIZINでしか試合をしない、RIZINのファンにしっかりと卒業する姿を見せたいということで、こういうスケジュールになった。それで(対戦は)“ないのか”と思っていたが、榊原さんから“引退を延ばしてくれ”という提案が来た。“まさか、ここでそれがくるか?”と思ったんですが、本当にしつこいというか“その発想はないよね”というのがあった。自分の中でも思っていたが、みんなが見たいと思ってくれているし、いろいろな関係者にも迷惑をかけているし、そういう部分で申し訳ないなということで、そこから調整に入ってやっと決まった。譲れない部分といえば、自分の試合のスケジュールもそうですし、後は自分のファイターとしての気持ちというか、強い相手と戦いたいというか。ここ最近、僕は試合はずっとしているが、立場的にずっとチャンピオンで、ずっと挑戦を受けてというのが多かった。それしかなくて。周りも“どうせ勝つし”という感じ。KOできなかったら“天心大丈夫か?”と言われ、モチベーションが上がらない中で武尊選手との試合が決まって、僕のモチベーションというか、久々にチャレンジャーというか、やってやるよという気分になりましたね。あとはやっぱり、武尊選手も言ってたんですが、K-1、RISE、RIZINだったり、誰も下がらない。プラス僕はキックを引退するんですが、平和でいこうよ、と思います。いろいろ交わらない団体がやっとここで交わる。団体だけでなく、放映権とか放送の問題とか。フジテレビ、ABEMA、全て仲良くして、ピースでいこうよと思います。そういういがみあうのとかなしにして、ここでしっかりと全部を整えて、僕は置き土産としてしっかりと試合をして勝って、キックを去りたいという気持ちはあります」と語った。

 会見の最後も武尊は「完全決着ルールじゃないとやる意味はないと思っている。那須川選手はさっき、そこまでいかないといっていましたが、僕も現役をやっていて、一度も延長にいったことがないので、恐らく本戦で決まると思うんですが、天心選手も強い選手だし、どうなるか分からないので。僕は引き分けはいらないと思っているので、完全決着ルールの延長無制限でやりたい」と完全決着ルールについて触れた。

 那須川は「僕も現役の中で延長はいったことがないし…延長はいったことありますね(笑)。ロッタン選手との試合は延長だったんですけど、しっかり勝ったんで。ジャッジやレフェリーも相当悩むと思うんで、その人たちに悩ませない一番のやり方はKO。それしかない。みなさん、期待してください」と再度、KO決着を約束した。