アップデート完了!令和のヤクザ映画『グッバイ・クルエル・ワールド』を観てきた!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 現在、ある作品に監督として参加しております。強行日程で大変なんですが頑張っております。きっといい作品をお届けできるかと思います。お楽しみに!

 では今週も始めましょう。

黒田勇樹

 歴史を紐解けば歌舞伎の時代から“任侠もの”が、大好きな日本人。「仁義なき」「極妻」を筆頭として最近では「アウトレイジ」や「孤狼の血シリーズ」も、そのジャンルに含まれるであろう“ヤクザ映画”。

 今回鑑賞した「グッバイ・クルエル・ワールド」は、そのジャンルを完全にアップデート、様変わりした現代のアウトローたちを描くことに成功した作品という印象でした。

 そんなにお付き合いがあるわけではないのですが、そっち方面の人、平成初期までに比べて、街から全くいなくなりましたよね。

 クルエルというのは“残酷”みたいな意味の言葉なので、まさに、それへ対しての世界がグッバイしようとする話。

 強面の奥田瑛二さんと鶴見慎吾さんを「ザ・ヤクザ」という位置に置いて大森南朋さんを不良警官、三浦友和さんは、過激な左翼のおっさん。

 ここまででも、もう絶対に面白い布陣なんですが、前半ストーリーの中心が西島秀俊さんと斎藤工さんの対立、主人公の宮沢氷魚くんと玉城ティナちゃんのビビッドな髪色で、3世代のグラデーションに見事に成功していて、

「リュックベッソンかデヴィットフィンチャーに“今の日本のアウトローを撮らせたらこういう映画が出来たんじゃないだろうか”」と、思う完成度でした。

 三池監督の「初恋」とか「闇金ウシジマくん」とかも、現代のアウトローを描いているけどファンタジー要素が強すぎるし、それ以外の“ヤクザもの”は、いつまでも“昔の極道”を描き続けていて、こういう“今”の描写をシリアスにオシャレにやり切った映画はなかなかないんじゃないんでしょうか?

 コンビニのフランチャイズとか政治とかにも、押しつけがましくなく言及していて「さて、本当に“残酷”なのは誰だ」と、問いかけるあたりも、テーマをしゃぶりつくしながらストーリーを盛り上げるという“技アリ”な作品でした。

 銃撃シーンとかも素敵だったので、是非、音と映像を実感できる劇場でご覧下さい。

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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23