渡辺未詩「白昼夢は今が一番強い。坂崎ユカさんが卒業してしまう大事な年に結果を残したい」【東京女子プロレス】

22年3月19日、両国国技館での対マジラビ戦

――でしたらメンタル面は徐々につくっていく感じになりますか?
「ユカさんが卒業する12月1日までの間、実質3カ月くらいしか日本にいないって言っていたので、もしかしたら6・11後楽園がユカさんに触れる最後の試合になる可能性もある。その辺も含めて、もうちょい時間が欲しかったんですけど。去年の夏にシングルで戦えたのはすごいデカいし、吸収したものがあるから今の私があると思ってるので、またユカさんとシングルしてみたかった気持ちもなくはないんです。ずっと強い背中で先頭を突っ走ってくれてると思ってたので、私たち後輩もノビノビと進んでいった部分があるんです。去年はユカさんという壁を追い越すという言い方をしてたんですけど、この1年間、その言い方はちょっと違ったかなと後悔してて。追い越すというより、追いつくが正解だったなと。追い越すという言い方をすると、先輩たちも進み続けてるから、壁を越したら、その壁はなくなってしまうのかって。そういうわけじゃないと気付いて。ユカさんを含め、先輩たちと一緒に一生このまま走り続けてくれると思ったので追いつくって。いつかユカさんに追いついて勝ちたいと思ってたんですけど、それがもうかなわなくなってしまうかもしれないって思って。今回のタッグ王座戦で、ユカさんに追いついたよって見せたいし、勝ちたいし。それとは別に白昼夢として、リカさんもユカさんと一緒にやってきた部分があると思うので、よりそれぞれのここにかける思いがぶつかる日になるのかなと思います」

――いろいろ思うところがあると思いますが、リングに上がる以上はベルトを獲って、両国国技館のリベンジを果たしたいですよね?
「もちろん。あの両国とは全然意味合いが違ってくる。あのときに見た景色、マジラビと国技館で戦えたのはメチャクチャうれしかったのですが、それとはまた違う切ない気持ちも含まれた試合になるのかなと…。個人としてはユカさんに追いつくのを一番の目標にやっていきたい。勝ちたいなって。米国に行く前にタッグベルトを獲って、東京女子に対して安心して旅立ってもらえるように。寂しい気持ちも含め、卒業までの道のりを歩んでほしい。キャリーバッグの重さの審査も厳しいと思うんで、ちょっと身軽にして米国に行ってもらいたいです」