2020年は「ムーミン75周年」!原作小説がリニューアル

2020.01.29 Vol.726

 2020年はフィンランドの国民的作家、トーベ・ヤンソンが「ムーミン」を発表して75周年。1945年に最初の小説『小さなトロールと大きな洪水』が発表されてから四分の三世紀、1964年に日本で翻訳出版されてから55年以上愛されている。昨年より現代に合うように読みやすく改訂し、トーベ・ヤンソンの絵をさらに美しく再現した決定版『ムーミン全集[新版]』(講談社)が順次リニューアル刊行されているが、その全9巻がついに揃う予定だ。原書最終版に基づきより細部にこだわり、フィンランド最新版と共通のカバーデザイン、四六判ソフトカバーでコンパクトになったほか、全巻初回限定で特製ポストカード付き。ムーミン好きなら手元に置いておきたい愛蔵版だ。

R40大人のビブリオバトル決勝戦開幕!戦隊ヒロイン女優も参戦

2020.01.16 Vol.web Original
「ビブリオバトル」とは、参加者が読んで面白いと思った本を持って集まり5分間を使って本を紹介。そして参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行い、全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員で行い『チャンプ本』を決めるのが公式ルールのコミュニケーションゲーム。

【インタビュー】初版発行部数100万部『史上最強のCEO』誕生の秘密 津嶋栄 (フローラル出版・代表取締役)

2020.01.16 Vol.726
 日本のビジネス書史上初めて初版発行部数100万部で発売したことが話題のジェームス・スキナー著『史上最強のCEO』(フローラル出版)。著者の希望でアマゾンジャパンには出荷せず、リアル書店に〈仕入れて100円〉、〈販売するとさらに100円〉という破格の販売支援金を用意している。前代未聞のプロモーション展開についてフローラル出版の津嶋栄代表取締役に聞いた。

その男、孤独につき『小説 孤独のグルメ 望郷篇』

2019.10.26 Vol.723

 10月からSeason8の放送が始まったドラマ「孤独のグルメ」。井之頭五郎といえばすっかり松重豊のイメージが板についている人も多いだろう。  ドラマ版の原作『孤独のグルメ』は原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画だが、この漫画の連載を立ち上げた編集者が本書の著者・壹岐真也である。WEB媒体「日刊SPA!」で連載された漫画版を底本としたオリジナル小説をまとめたものが『小説 孤独のグルメ 望郷編』だ。  小説版は、設定こそ井之頭五郎だが、漫画版にもドラマ版にも依拠しないオリジナルな魅力にあふれている。たとえば小説なのでドラマや漫画よりどっぷり五郎のモノローグで進行していくのだが、どこかで聞いたような唄やフレーズが度々挟み込まれるあたり。フリーランスとして1人で仕事をしている五郎の頭の中には、常に心のつぶやきに加え入れ替わり立ち替わりいつかの回想や音楽や言葉が鳴っているのだろう。分かる。日常的に孤独に親しんだ経験があるならば理解できるはずだ。  もちろん食べたことがないのに〈懐かしい〉食べ物の数々も健在。著者の分身かとも思うが、酒を飲まずにカルピスウォーターを愛飲しているところは、パラレルワールドを生きる五郎というべきか。マルコヴィッチならぬ井之頭五郎の穴のような読書体験だ。

たった一人になった。でも、ひとりきりじゃなかった。『ひと』【著者】小野寺史宜

2019.04.29 Vol.717
 全国の書店員が一番売りたい本を選ぶ「本屋大賞」の2019年ノミネート作品。  交通事故で父親を亡くし、女手ひとつで育てられた柏木聖輔。母は学食で働きながら、聖輔を東京の私大に進ませてくれたが、ある日急死したという知らせが入る。20歳で両親を亡くした聖輔は大学を辞め、仕事を探そうと思うが、なかなか積極的に動く気持ちになれない。ある日、商店街を歩いていると、どこからともなくいい匂いが。その匂いに吸い寄せられ立ち止まった1軒の惣菜店。手元の現金は55円。ギリギリ買える50円のコロッケを買おうと思ったが、見知らぬお婆さんにそれを譲る羽目に。  結局、コロッケを譲った事をきっかけに、聖輔はその惣菜店・田野倉で働く事になった。そこから、店主、同僚、仲間、同郷の友人と“ひと”との縁が少しずつつながっていく。ひとりぼっちで、未来に夢も希望も見いだせなかった聖輔だが、人と関りを持つたびに、夢が生まれ、喜びを知り、感謝の気持ちを持つ事ができるようになっていく。時には人に傷つけられる事もあるが、周りには守ってくれる人もいる。天涯孤独でも、貧乏でも、先が見えなくても、大丈夫。人が人とつながる事で、絆が生まれ、その絆から未来が開ける事もあると信じられる気がする。聖輔の成長とともに、その周りにいる人たちの大げさではない無償の行いに、胸がほっこりと温かくなる青春小説。

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