MAKIDAI「僕らはウータン・クランから影響を受けた」PKCZ® 初アルバムについて語る
撮影・仲西マティアス
 2014年に結成、2016年から本格的に活動を開始したPKCZ®。EXILE HIROの呼びかけにより、DJ MAKIDAI、VERBAL、DJ DARUMAという、90年代のHIP HOPに魅了されたメンバーが集結。ヒト、モノ、コトを「MIX(ミックス)」したクリエイティブユニットとして活動中だ。
 キーワードである「MIX」は、DJ・クラブを通して培われた感覚を持ち、素材の本質を知り、生かし方を発見、新しい価値を創造すること。クリエイティブな事は、組み合わせ方次第で輝きを増し、創造力次第で可能性は無限に広がっていくという。
 また、「MIX」にはほかにも、Most Incredible eXperienceという意味も。つまり“まだ誰も見たことがない、最高にヤバイ体験”をPKCZ®によるMIXで、創り出す。そこから生まれるワクワクする世界をPKCZ®から世界へ届けていくこと。それこそが、このユニットを誕生させた意味だという。
 そんなPKCZ®が、今月ファーストアルバム『360° ChamberZ』をリリース。今回はそれを記念して、メンバーのDJ DARUMAとDJ MAKIDAIにインタビューを実施した。
撮影・仲西マティアス

DARUMA「同世代の共通感覚があるのが僕らの強み」

 
ーーもともと古くからの友人だったというメンバー。グループ結成のきっかけは。

DJ DARUMA(以下、D)「20年以上前に出会い、HIP HOPがすごく好きな音楽でつながった友達であり、一緒にダンスをやったり、作ったりしていた仲間。その延長線上にPKCZ®があるという感覚なので、今一緒にやっているという事に関しては、違和感とかは全然ないですね」

DJ MAKIDAI(以下、M)「青春時代というか、一番自分たちが熱く、音楽やダンスに対し夢中になっていた頃からの友人なので、感覚的にすごく分かりあえる事が多い。世代も年齢も同じなので、いろいろなカルチャーに触れ、好きなものが同じだったり、見てきたテレビ番組が同じだったりしているから、感動するポイントが一緒なんですよね」

D「逆に嫌だっていうポイントも近い。それって、実はすごく重要で、それはないなっていうポイントが、言葉にしなくても感覚的に分かる。VERBAL君も同い年なので、世代の共通感覚があるのは、強みでもあり大きいのかなと思います」

M「メンバーだけじゃなく、同世代のダンサーやDJなど、共通の知り合いが多いので、なんとなくナチュラルにずっとつながっていたっていう感じ」

D「それがすごくきれいなタイミングで、一緒にやることになった。これが5年前ならなかったかも知れないし、3年後だったら遅すぎたと思う。僕はもともとやっていた、『DEXPISTOLS』というDJユニットの活動を一旦休止にするタイミングだったし、MAKIDAIもEXILEのパフォーマーを卒業するタイミングで、そういうのがきれいにそろった時に、HIROさんから一緒にやったら面白いことができるんじゃないかとアドバイスをいただいたんです」

M「自然の流れもあったし、HIROさんが3人を見て、このメンツで何かをやれば面白い事ができると言ってくれた直感を信じてやっていこうと。そういうタイミングが僕らを引き寄せてくれた気がします」

MAKIDAI「僕らはウータン・クラン」から影響を受けた


ーー8月2日に、アルバム『360° ChamberZ』(スリーシックスティ・チェンバーズ)をリリース。タイトルに込めた意味とは。

M「僕らが影響を受けたアーティストで、Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)というニューヨークのスタッテンアイランド出身のHIP HOPアーティストがいるんですけど、彼らのアルバムが『Enter the Wu-Tang (36 Chambers)』というタイトルだったんです。僕らはそこに一番色濃く影響を受けたという事もあり、アルバムのタイトルにしました。彼らはHIP HOP集団でもあり、ラップもやるし、他にクリエイティブなことも積極的にやっている。ソロで動いたり、自分たちが着たい服を作って、それを着てミュージックビデオに出たPKCZ®がやりたいことに、すごくリンクしていることが多く、シンプルにカッコいいなと。僕らも、音楽を主軸に、ヒト、モノ、コトをミックスして、PKCZ®のメンバーでそれらを一度咀嚼して、自分たちなりに形を変えてクリエイティブな活動をしていきたいと思っている。その上でそれを360°全世界に電波を広く張って、PKCZ®のフィルターを通して、クリエイティブな作品を出していこうと。そういう意味も込めて、このタイトルになりました」

D「アルバムの制作には2年かかり、その間いろいろなことがありました。1曲1曲作り方も違いますし、とにかく丁寧に仕上げました。今、現状で自分たちが出せるものの中では、バランスがとれて、すごくいいものができたなと思っています」
撮影・仲西マティアス

ウータン・クランのメソッドマンとも共作


ーーアルバムでは、多くの海外アーティストともコラボレーションしている。

M「Wu-Tang ClanのMETHOD MAN(メソッドマン)は、アメリカの90‘Sを代表するラッパーなんですけど、その彼とも『INTO THE CIRCLE』という曲で一緒にやっています。ホットミュージックというネタ元があるんですけど、サンプリング許諾もとって、僕らなりにそれ以外の部分をイメージし、ディレクションやプロデュース的な感じで携わった。その上でメンバー同士、意見を出し合い、ブラッシュアップをしていきました。90’Sの今やっているラッパーの中で、誰がいいかと話し合っていた時に、何人か候補はいたんですけど、DARUMAさんが神の一声で、“やるならメソッドマン”と(笑)」

D「ダメ元で行くなら、メソッドマンでしょって。誰がOK出してくれるか分からないなら、とにかく一番好きな人にいこうと思っていたので」

M「みんな共通で好きな人でしたし、ダメ元でいってみたらOKが出た。そこから作業が始まり、あの楽曲が誕生したわけです。ですから、いきなり座組みがあって、ドーンとスタートしたというより、段階を経て、1つずつ会議を繰り返して、作品を作り上げていったという感じです」

ーー最初から海外を意識してのアルバム作りだったのか。

D「そこもHIROさんが、もっと海外との連携を取ったほうがいいとアドバイスをくれて、9割ぐらいアルバムができていた段階で、そこからテコ入れした部分もありました。PKCZ®は海外にも目を向けるべきだと言ってもらったので、試行錯誤し、練り直した結果、さらに厚みのあるものになったと思います」

ーー7月には、ベルギーで行われた世界指折りのダンスミュージックのフェス『Tomorrowland』に出演。

D「ある程度の結果は得られたのかなっていう感じですね。行ってみるまでは、本当にどうなるか全く分からなかったので不安でした。海外だと僕らは無名の新人アーティストなので、単に音楽の力だけで勝負しなければならない。果たしてそれがどこまで通用するのかっていうのが試せたと思います。僕らがプレイをしていたのは、室内だったので、雨が降ってきたことで、お客さんが入った部分もありました。でも現地にいた友達のYellow Clawというアーティストに、“雨が降ってきたというラッキーな部分はあるかもしれないけど、そこで音楽が悪かったら、晴れた時に出て行っちゃうと思う。でもお客さんたちは残って、きちんと最後まで盛り上がりを作れたっていうのは、DJが良かったっていうことだと思うよ”って言ってもらい、それもすごく自信につながりました。自分たちが思っている通りになったところもあるし、ダメなところも逆に明確に理解でき、僕自身すごくいい経験になりました」

M「ヨーロッパでしたし、アメリカとも日本ともアジアとも違い、その国々で盛り上がりやすい、受け入れられやすい曲調やジャンルがあるとは思っていた。それも踏まえてDJプレイで表現する上で、どうすればうまく盛り込めるかというのを3人でセッションしました。また、プラスアルファの部分として、衣装をハッピにするなど、海外の人が思う日本っぽさを取り入れたほか、ゲームやアニメ、映画など、どの程度知られているか分かりませんでしたが、そういうのをワイドにとらえてやってみるなどの工夫もした。その結果、うまくいった事もありましたし、もちろん改善点も全然ありましたが、ともかくものすごくいい経験になったのは間違いないですね」

D「ちゃんと海外でこのまま経験を積んでいけば、まったく歯が立たないっていうことはないなと。日本以外のところで、DJとして勝負していけるっていう自信にはつながりました」

PKCZ®はまだまだ成長、変化していく


ーーPKCZ®としての今後の展開は?

D「僕自身、今身の回りに起こっていることは、本当にとんでもないレベルのことで、漠然と夢をみているというよりは、夢が叶っていっている最中です。だからこそ、1つ1つ確実にやっていきたい。ここ何年間かは、PKCZ®にしっかり集中して、どこまで盛り上げられるかというのを、目標としてやっていこうと思っています」

M「このPKCZ®というグループを、海外を含めより広い視野でやっていく中で、一人でも多くの人にPKCZ®と一緒にやってよかったと言ってもらえるようにしていきたい。PKCZ®とやるとなんか面白いねとか、そういう存在になっていけたらいいかなと思っています。それには、自分たちだけでは考えられない事も、人と混ざったり、アイデアを出し合ったりする事で、パワーアップしていくことができると思うので、いろいろなジャンルのクリエイティブな人たちとも積極的に交わっていければと思います」
撮影・仲西マティアス
1st ALBUM『360° ChamberZ』
クリエイティブ・ユニット=PKCZ®(DJ MAKIDAI / VERBAL / DJ DARUMA )が初のALBUM をリリース。メンバーのバックボーンに根ざしたあらゆるDANCE MUSICをMIXした1st ALBUM「360° ChamberZ」(スリーシックスティ・チェンバーズ)は、CD(全11曲+特典曲)+DVD(MV全4曲)の2枚組でLDH MUSICよりリリース。

LDHから、EXILE THE SECOND、三代目J Soul Brothers、GENERATIONSを始め、海外からもレジェンド、METHOD MAN (Wu-Tang Clan)、Afrojackら総勢13組の豪華アーティストが集結。

【Featuring】EXILE THE SECOND/三代目J Soul Brothers/GENERATIONS/EXILE SHOKICHI/登坂広臣/CRAZYBOY/DOBERMAN INFINITY/Crystal Kay/MIGHTY CROWN/ANARCHY/SWAY/Afrojack/METHOD MAN(Wu-Tang Clan)