【インタビュー】池田エライザ × 清水尋也  今度は「撮ったら」呪われる…! 『リング』シリーズ最新作『貞子』

清水尋也(撮影・上岸卓史 )

貞子は「ホラー部門の日本代表」



 ジャパニーズホラーブームを巻き起こした伝説の第1作目『リング』が公開されたのは1998年。当時まだ幼かった2人が“貞子”を知ったのは…。

池田「いつの間にか知っていましたね。ただ、私たちの世代だと、貞子がなぜこうなったかを知らずに、ホラーのアイコンとして恐怖の対象になってしまっている人がけっこう多いと思うんです。私自身もテレビは怖いもの、というイメージを持って育ちましたから。“夜のテレビは怖い”と、小さいころから植え付けられていたというか。貞子が出てきそうだから何も映っていないテレビは絶対に直視できないし、ザーっていう音も嫌だったし、あとテレビって急に消えるじゃないですか、あれも…って、なんで笑ってるの」

清水「かわいいなーと思って(笑)」

池田「とにかく、映画を見たことが無くても日常の中でどこかで意識してしまっている存在です。いまだに怖いですから」

清水「僕は後から見て知っていました。僕の中にも相当強いイメージが根付いていて、ホラー的なお化けや霊を想像すると貞子のビジュアルが出てくるんです。貞子は、ホラー部門の日本代表、みたいな存在ですね。まあ僕は、ホラーに対して苦手意識はないので、テレビに布をかけたりとか、日常で意識することはないですけど」

池田「…」

 そこまでホラーが苦手な池田が、ホラー部門“日本代表”ともいうべき最恐の貞子と向き合う主人公を演じ切ることができた理由とは。

池田「よくやりましたよね(笑)。でも茉優と和真の絆や、貞子の悲しい過去といった要素に引かれて、やってみたいと思ったんです。脚本を読んでみて、確かに怖い描写はありましたが、成長してすれ違っていた姉弟が再び絆を取り戻し、恐怖を乗り越えようとする姿が印象的で、怖いという以上に自分をそのメンタルに持っていきたいという思いのほうが強かったんです」