[インタビュー]のん 映画『星屑の町』6年ぶりの実写劇場映画でちょっとオトナなムード歌謡を熱唱


「頑張っていていいんだよと言ってもらえた気がした」


 本作では、本格的な東北弁にも挑戦。

「以前、東北弁を使った作品では、東京から移住してきたという設定だったので“エセ東北弁”だったんですが、今回は生粋の東北人の役だったので、方言指導の方についていただき、つど確認しながら、気をつけて演じていました。実は、東北出身の菅原大吉さんが実際に台本を方言で読んで吹き込んでくださって、私や小日向(星一)さんなどは、それを聞いて練習していました。小日向さんは菅原さんの息子役なので、話し方や音程が菅原さんそっくりになって、本当の親子のようになっていました(笑)」

 今回、6年ぶりの長編実写映画出演で、夢を決してあきらめないヒロインを生き生きと演じた、のん。菅原が演じる、田舎で暮らす弟・英二と、小宮が演じる夢を追って田舎を飛び出した兄・修が葛藤をぶつけ合うシーンが心に刺さった、と振り返る。

「家族や兄弟のすれ違いって誰にも起こることで、家族がいる人なら誰もが共感する部分だと思うんですが、私はそれに加えて、夢を追う人と応援する人との葛藤も、すごく心に刺さりました。小宮さんが演じる修は自分の夢を追って田舎を飛び出してしまって、弟の英二もそんな兄を応援しつつ複雑な思いを抱えていてケンカになってしまうんですけど、ハローナイツの仲間が、英二に“アイツだって、ただ遊んでいたわけじゃないんだ”と、修なりに頑張っていたことを伝えるんです。私も、夢を追って東京に出てきた長女なので(笑)、修と重なる部分もあって、そのセリフにとても勇気づけられた気がしました。夢を追いかけていることを、何もしてないのとは違うと言ってもらえる、そんな言葉に元気づけられたというか。このまま、頑張っていていいんだよ、と言ってもらえたような気がしました」

 その明るさと頑張りで、これからも日本中を元気づけてくれるはず。

(TOKYO HEADLINE・秋吉布由子)
©2020「星屑の町」フィルムパートナーズ
『星屑の町』
監督:杉山泰一 出演:大平サブロー、ラサール石井、小宮孝泰、渡辺哲、でんでん、有薗芳記、のん他/1時間42分/東映ビデオ配給/3月6日(金)より全国公開 http://www.https://hoshikuzu-movie.jp/ 
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