高杉真宙「漫画の最終巻は深夜に読まない」と決めた理由にあふれる作品愛! 25歳、自分らしく新たな一歩へ

 現在公開中の大ヒットシリーズ『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』やアニメ『RE-MAIN −リメイン−』(テレビ朝日ほか)、7月スタートのドラマ「ホメられたい僕の妄想ごはん」(BSテレ東ほか)と、話題作への出演が続く俳優・高杉真宙。一方で、その“漫画愛”も知られており、今年4月には、読者のお悩み相談に高杉が“漫画で答える”というユニークな企画の1stフォトエッセイ『僕の一部。』(幻冬舎)も出版。漫画への愛を語るその姿に、深いリスペクトをもって作品に臨む俳優としての真摯な姿勢が垣間見えた。

撮影・蔦野裕 ヘアメイク・堤 紗也香 スタイリスト・荒木大輔

高杉真宙が漫画でいろいろな悩みにアドバイス!

「以前はあまり人前で話すのは得意なほうではなかったんです」と苦笑する高杉真宙。

「そのころは、役者として表に立つときに僕自身の個性を出す必要はあまり無いんじゃないかと思っていたんです。でも今は、せっかく発信できる場があるならするべきじゃないかと思う自分がいます。そういう場を頂くことが増えたからかもしれません」

 SNSや映画の舞台挨拶、番組宣伝のTV出演などで見せる、自然体の姿もファンを喜ばせている。初挑戦したインスタライブも大好評。今後さらなる活動につながるかも?

「あのときは必死でした(笑)。間が開くのが怖くて、ずっとしゃべってしまったので早口になってしまったんじゃないかと気がかりで。ラジオですか? やってみたいですが、そんなに1人で話し続けられるかな(笑)。でも憧れますね。いつか挑戦してみたいです。面白いことはまったく言えないですけど(笑)」

 話すのは得意ではないと言う高杉だが、初のフォトエッセイ『僕の一部。』では、自分自身の言葉を丁寧に紡ぎながら、読者の相談と向き合っている。

「もともと漫画をテーマにしたコラムを書かせていただいていたのですが、その連載が終わったタイミングで、この企画のお話を頂きまして。コラムの後ももっと漫画に関わるお仕事をしたいと思っていたのでうれしかったです。これまであまり人の悩みを聞いたことはなかったのですが、僕自身は漫画からいろいろ学んできたので、一緒に漫画を通して悩みと向き合っていきたいと、この企画に挑戦させていただきました。同時に、責任重大だなとも思いました。やっぱりその人の悩みを聞く以上、それを受け止める責任があると思うんです。だから、今回の企画では、僕も背負えるというか、きちんと受け止められる範囲の悩みを、僕自身が選ばせていただこう、というのは最初から決めていました。どんな悩みであれ、向き合う以上は無責任なアドバイスはしたくなかったんです」

“自信がなくなったときにおすすめの漫画”“主人公が好きな人を振り向かせるために頑張る漫画”など、さまざまな悩みやおすすめ漫画の要望に、高杉がときには“僕もそうでした”と共感しながら、ピッタリの1冊を紹介してくれる。

「本当にさまざまな相談をいただきましたが、その中でも、僕自身も悩んだことがあるような、できれば読んでいる他の人にも共感してもらえるようなお悩みを紹介させていただきました。それでもやっぱり向き合うとなるとどの相談も難しくて、毎回すごく考えました(笑)。なかでも“お父さんに対して素直になれません”というお悩みは難しかった覚えがあります。詳しい状況が分からないので、もし筋違いの回答をしていたらどうしよう、とすごく悩んだんですけど僕が受け止めた解釈で答えさせていただきました。僕が思ったことを書くだけでその人の悩みが解決できるとは思っていません。でもせめて、例えばこんな視点もあるよというような、少しでも参考になるようなことを答えられたらという思いで答えさせていただきました」

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