関口メンディーと小森隼が語る“俳優”への思い 「誰も見たことがないGENERATIONS」映画『昨日より赤く明日より青く』

小森隼

都内ロケで思いっきり顔バレ!?

 今回、主演として映画の現場に立った感想は?

関口「主演を務めさせてはいただきましたが、実際のところ特別、気負うことなく現場に臨むことができていました。ただ僕は普段から、みんなが気分よく撮影できるのが一番いいと思っているので、今回もそういう現場になるよう、いつも意識していることですが、皆に声をかけて現場を盛り上げたりはしていました」

小森「自分が主演ということには確かに緊張感もありました。でもプレッシャーを感じていたというよりは、主演とはどういうものなのか、自分なりに考えて奮闘する日々でした。映画の主演には主演としてのあり方があると思うのですが、僕は芝居の経験もまだ少なく、知らないことだらけなので、とにかく何でも学びながら、自分なりに誠実に現場と向き合うことを意識していました。といっても久保監督のもとでの主演だったので、僕の場合はとてもリラックスして撮影させていただきました」

 6本の中でもとくに2人の主演作は、東京の風景が印象的な作品。関口は、共演の阿部純子と2人、東京の街中を巡り歩き、小森はフードデリバリー配達員の姿で街中を自転車で走り回っている。どちらも、街中でのロケは大変だったのでは?

小森「僕は、レギュラー番組のスタッフさんにバッチリ見られていました(笑)。渋谷を、デリバリーサービスの箱を背負って1人で回っているシーンを撮影していたんですが、ちょうど通勤時間帯で、NHKのスタッフさんに見られていて。本作の撮影後『Eダンスアカデミー』の収録に行ったら“小森さん、この間、渋谷であの箱を背負って、お一人で自転車こいでましたよね”って。どうか誰にも気づかれませんように、と祈っていたんですけど…けっこういろいろな人に目撃されてしまっていました(笑)」

関口「僕も、新宿や有楽町、秋葉原といろいろ歩いたので、けっこうたくさんの方に声をかけていただきました(笑)。撮影当時はまだ新型コロナが流行る前で、繁華街にも飲みに来ている人がたくさんいて。“あれ、メンディーさん、何やってんですか〜?”とか“うちの子、ファンなんです〜”って、皆さん楽しそうでした(笑)」

 ロケ地としての東京の魅力も再発見。

小森「最後のほうに、新宿のルミネの前の坂を自転車で下るシーンがあるのですが、実はあそこは僕が久保監督に提案させていただいた場所なんです。今回、久保監督は映像の中の“色”を重要視していて、主人公のそのときどきの感情に合わせて、赤だったり青だったり、色のついたネオンが画面に入っているんです。その演出をうかがったとき、あの場所が思い浮かんで、提案させていただきました。ちょうどコロナ禍で人気もなく、電飾が輝いている幻想的な光景がすごく印象に残っていて。でも撮影は実際、かなり大変でした。僕らが待機していると人が集まって密になってしまうので、周囲に気づかれないよう、僕とルナさんだけで遠くから自転車をこいで走ってきて、カメラマンさんの前を通り抜ける、という(笑)」

関口「へえ〜、そうだったんだ。僕も撮影していて、こんなところが東京にあったんだと驚いた場所がけっこうありました。銀座の高架下の、韓国料理屋さんの屋台街のようなエリアも初めて知りました。本当に韓国に旅行に来たような気分になりましたね。あそこはまた行ってみたいと思いました。他にもけっこう、新宿の外れの路地裏とか、ここ本当に日本?って思うような場所もあって、東京ってまだ知らないところがたくさんあるんだなと思いました」