実は「たばこ」は植物生まれ!葉たばこを育てる「JTファーム」に行ってみた

葉たばこの草丈は、花が咲くころには約120cm以上にまで成長する(提供:JT)

 すでに収穫を終えた葉たばこ畑では、今回の取材用に残した一部を除いて残った幹や根を刈りとり、トラクターで整地する作業を行っていた。「もうほとんど残っていませんが、これが葉たばこです」といって大きな葉を見せてくれる井上さん。土壌の成分バランスが崩れるなどして連作障害を防ぐため、サツマイモや麦などとローテーションを組んで栽培しているそうで、場所によってはサツマイモが青々と茂っている。残っていたたばこの実を開くと、直径約0.5mmほどのたばこの種が詰まっていた。畑の奥にはビニールハウスがあり、ここでたばこを乾燥させたり、試験栽培なども行っているようだ。

「2月から播種(はしゅ、種まき)という作業をして、育苗施設である程度まで大きくなった苗をビニールポットに植え替え、3月の終わり頃に苗床から実際の畑に移植します。その後、約2カ月で心止め(葉に養分がいくように花を摘みとる)やわき芽をとる作業をして、6月に成熟の進んだ葉から収穫がスタートし、8月くらいまでに収穫を終えるのが一年のスケジュールです」

 心止めが始まると毎日目が回るような忙しさだとか。