野村周平「自分を貫きたい」の言葉に込められた熱さとまっすぐさ…車への情熱にドリキン土屋圭市も太鼓判

「ウソのない映画になると分かっていた」。映画『ALIVEHOON アライブフーン』主演・野村周平は、カーアクション監修に“土屋圭市”の名前を見たとき、そう確信したと振り返る。日本発祥のドリフトを、CGなし、本物のレーサーとマシンによって描く本作に、俳優・野村周平の“熱さ”を見た。

撮影・堀田真央人 ヘアメイク・矢口憲一 スタイリスト・清水奈緒美

もともとサーキットで車を走らせるほどの愛好家

 プライベートでもサーキットに足を運ぶほどの車好きという野村周平。

「宮城県の菅生というところにあるサーキットが好きで、そこに走りに行ってます。今回、撮影にも使われた福島のエビスサーキットも好きですね。だから今回は、本当に毎日ニッコニコで撮影に通っていました(笑)」

 マシンがタイヤをスライドさせながら猛スピードでコーナーを抜けるアクロバティックな爽快感。対戦する車同士がすれすれの距離で競り合うスリル。剛・速・美を競うドリフトレースは、日本から生まれ今や世界各地で国際レースが行われる人気のカースポーツだ。

「ドリフト走行の映像が流れていると、やっぱり見入ってしまいますね。ドリフトというと違法な危険走行をイメージする人もいると思いますが、プロのドリフトレースの世界はまったく別物です。僕もよく、オートサロンという車のイベントに行ってドリフトのデモンストレーションを生で見たりするんですけど、プロのドリフトは煙も音も全然違う。マシンはモンスター級だし、ドライビングもまさに神業です」

 本作は、そんなドリフトの世界をドリフトキング・土屋圭市監修のもと、世界で活躍するD1ドライバーと本物のD1マシンをそろえ“本物”の音とスピードで描く注目作。

 野村が演じるのは、eスポーツの日本チャンピオンから、リアルドリフトのチャンピオンを目指す主人公・大羽紘一。eスポーツで磨いたテクニックと天性のセンスをもとに、リアルドリフトの世界で瞬く間に才能を開花させていく紘一を、まさに水を得た魚のように生き生きと演じている。野村自身、オファーを受けるやすぐに出演を決めたという。

「二つ返事で受けさせていただきました。もともと車好きで、ドリフトにも興味がありましたし、ついに待ち望んでいたお話を頂いたという感じでした」

 車好きだからこそ、1つだけ確かめたことが。

「僕から尋ねたのは“ドリフト映画を本気で作るということは、監修に土屋圭市さんが入られるということですか?”ということだけです。“もちろんです!”というお返事だけで十分でした。土屋さんが監修する車映画なら、車を描くうえで嘘はつかない、リアルをどこまでも追求する映画になることは間違いないと思いましたから」

 下山天監督や監修・土屋圭市も、車に対する野村の情熱に強い信頼を寄せていた様子。

「最初から最後まで、土屋さんや監督とは、ほとんど車の話しかしていなかった気がします(笑)。でも僕が本当に車が好きなんだと感じてくださったのか、お2人からも特に“この作品にいかに車やドリフトへの情熱が込められているか”というような説明はまったくありませんでした。僕が最初から熱い状態だったので、言う必要が無かったのかもしれないですね(笑)」

©2022アライブフーン製作委員会

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