「5時に夢中!」のMCを務める大島由香里「一番面白くないのはコメンテーターに気を使わせること。どんどんいじってほしい」

スタジオでパチリ

「ふかわさんとの2年間がめちゃくちゃ成長につながった」

 大島さんにとっては垣花さんが温めていてくれたような形?
「温めていてくれていたのもそうですが、私自身も初めての環境、共演者の方々、スタッフさん、スタジオ、番組となると何も言えないし、笑えもしないと思うんですよね。でも同じスタジオだし、スタッフさんも顔見知り。なんならカメラマンさん、音声さんは一緒だし、という環境で、ただ番組がチェンジする。その土壌をさらに垣花さんとコメンテーターの皆さんの関係性で柔らかく受け入れてくださっているなという感じがしました」

 バラダンを始めた当時はフジテレビを辞めてから初めての「情報バラエティー」のアシスタント。そこから数年経ったうえでの垣花さんとの再会。大島さん自身、大きく成長したなかで垣花さんとの関係性は少し変わっていますか?
「バラダンから垣花さんがゴジムに移られた後も2~3回、垣花さんのラジオに呼んでいただいたんです。そこで関係性もキープできていたというか、お互いに言いたい放題言うという空気感が持続されていたというのもあるかもしれないですし、MXの中で顔を合わせるということも多々あったので、関係性は持続していたと思います。垣花さんの次にふかわりょうさんがバラダンのMCになったんですが、ふかわさんって目の前に台本を置かない方で、垣花さんとは全くやり方が違うんです。私自身、男性アナウンサーではない方とMCを組むのは初めてだったので、その時に“こういうふうなやり方をするんだ”と思いました。

 アナウンサーって、段取り、前振り、展開、締め、そして尺といったことを段積みしていく性質の仕事の仕方をするんですが、ふかわさんはそういうものを全く持たない。おしりの時間だけ把握しておくけど、誰が何を言うとか、どういうフリがあるかということもなんとなくしか頭に入れない。コーナーはこういうものがあって、どういうネタをやるというのだけは把握しているんですが、質問案とかこういうふうに展開しようというのはあまり考えずに番組に臨んで、面白いと思った部分をものすごく膨らませるし、全然想定しなかったところが盛り上がるというのが日常茶飯事になっているという、その番組展開のやり方を見たときに“あっ、これでいいんだな”と、あまりにも自分は台本と構成にとらわれすぎていた、その一字一句をちゃんとやろうとしていた、ということに気がついて、そこからのふかわさんとの2年間がめちゃくちゃ私自身の成長につながったなと思うんです。

 垣花さんは垣花さんで、ゴジムで“見た目がああだとか、しゃべることがああだ”とか散々言われていて、“そんなことを言えるのってゴジムだけだよな”と思いながら見ていたんですが、すごいですよね、本番中にダメだしする番組ってなかなかないと思うんですけど、それさえもエンターテインメントになるという、MX、そして『5時に夢中!』はすごいと思うし、みるみる変わっていく垣花さんが面白くて。その進化した垣花さんと組むっていうのは、ある種、別の戦闘地で戦っていた者同士が、久しぶりにタッグを組ませていただく、同じチームになるみたいな(笑)。戦地の違いはあれど、懐かしい空気感はあるけど、2人ともちょっと違う感じの進化を遂げているというのが不思議な感覚で面白かったです」