KNOCK OUTファイター龍聖の生きる上でのこだわりは人付き合いの大事さ「人間関係が狭く深くなった」

兄貴分のバズーカ巧樹と(撮影・蔦野裕)

 人に教えることで何か自身にフィードバックするものはあったりしましたか?
「人に教える中でいいことだなと思うのは、選手に教える時は“ノップさんだったらなんて言うかな? どういうふうに考えるかな?”ということを自分で考えるようになりました。こうやって頭を使う、ファイトIQを使うというのはいいことだな、プラスなことだなと思っています」

 ノップさんの教えは龍聖選手の中に大きな財産として蓄積されているんですね。
「そうですね」

 では生きる上でのこだわりや好きなもの。これだけは譲れないものはありますか?
「これはバズーカに指摘されたことなんですが、僕には人をすごく選ぶところがあるようです。自分が本当に信頼する人、心を開く人という意味で“人間観察をよくしているよね”と言われました。確かにいろいろな経験を経て、そういう部分が出て来たのかと思います。僕はすごく人懐っこくて、人が大好きな犬みたいな性格で、いろいろな人を深く信用し過ぎてしまうんです。何でも話しちゃうし、何でもしちゃうようなところがありましたが、いろいろいろな経験を経て、人定めをするというか“この人はどんな人なんだろうな”ということにこだわるようになっています。だからこだわりというと“人付き合い”ということなのかなと思います。人定めといっても、自分にとってプラスかマイナスかで付き合うという意味ではなく、本当に一緒にいていい人なのかな?とか、信頼していい人なのかな?という意味で、人間関係が狭く深くなったなと思うんです」

※「第2回 言葉」6月10日公開に続く

<<< 1 2