「実は私も症候群」【SOD女子社員・負け犬女の働き方改革】#2

2020.01.10 Vol.WEB Original
こういう仕事をしていると、なぜか内緒話を打ち明けてくれる人が多い。 この間もそうだった。 同じアダルト業界ではないが、いわゆる「源氏名」で働いている男性に、私の仕事が知られてしまった。 私の仕事は、女性向けのアダルトビデオを販売すること。 ソフト・オン・デマンドという20年以上続くAV会社で働いている。 その会社で、気が付けばもう5年近くも、こうして名前や顔を出して文章を書くことを、業務のひとつとしている。 (ちなみに私の名前は本名である) 最近はあえて「顔出しであること」「本名であること」に価値を置いたり、逆に匿名であることこそ価値があるとされたりと、書き手のスタンスやプロフィールにも重きが置かれている傾向がある。 私としては結局はどちらでもよいのだが、こうしてSNSが当たり前になる前は、アダルト業界でも顔出し本名であることはそれほど珍しいことではなかった。 なぜならAVメーカーが何か情報を発信するときは、正式な取材記事や、会社のオフィシャルホームページなど、検閲が済んだ状態で出されていたからだ。 検閲が済んだものであれば、社員に何かあったときに会社が守ることができる。 今では気軽に情報を発信できる反面、会社や組織が守り切れない危険性もはらんでいるため、顔を出さない、名前を出さない、現在地を明かさない、などは身を守る手段として最低限必要なことになってしまったのだと思う。 私はいわゆる「SNS以前」から顔出し本名で仕事をしていたので、気付いたときにはもはや隠しようがなかった。 とくに隠すつもりも消したいこともないし、この名前とこの顔で仕事をする意味を、後付けでもいいから作っていきたいとすら思っている。 だが、こういう仕事の仕方は、世間からしたら異常なのかもしれない。 自分の名前も顔も明かして、性欲がどうとか、風俗がどうとか、赤裸々な話をしている人間は、「体を張っている」とか「何もかもさらけ出している」という印象を与えてしまっているようだ。 だからこそ、私のことを信頼して、自分の秘密を話してくれたりする人が現れる。 前述の男性は、自身のプライベートのことをたくさん話してくれた。 私がどこかでその秘密を話してしまったらどうするのだろう?(しないけど) そんなに簡単に私のことを信頼してしまって、大丈夫なのだろうか? 私ですら自分のことが信用ならないのに、そんな私に弱みを見せてくれたその男性のことを心配した。 こういったケースはこの日が初めてではなく、これまで何度も経験していた。 たとえば「不倫をしている」ということを教えてくれた子、SMに興味があるという子、夜の仕事をしているという子。 誰にも言えない世界を持っている人だからこそ、本当は誰かに理解してもらいたい気持ちがあるのだと思う。 だから、性的なことなど世間的には「誰にも言えない」ことをさらしている私を見て、同じく「誰にも言えない」ことを言ってもいいような勘違いをしてしまっているのではないだろうか。 私はそれを、「実は私も症候群」と呼んでいる。 秘密を共有されるのはつらい。 単純に、「言ってはいけないこと」「知らないふりをしなければいけないこと」が増えるからだ。 嘘をつくのが苦手な私にとっては、なかなか負担が大きいことだ。 それだけでない。 秘密を打ち明けてくれた誰かの気持ちに共感したり傷付いたり。 比較的感受性が強い私にとっては、感情がジェットコースターのように揺り動かされるから、心が疲れてしまう。 知りたくないつらい出来事を打ち明けられたときなどは、悲しくなってしまう。 「実は私も症候群」の餌食になることは不幸だ。 背負うものが増え、誰かの秘密を守らなければいけないし、一緒に乗り越えていかねばならない。 一方で、普通に生きているだけでは感じることができなかった、「実は私も…」を共有できるのは、こうして名前と顔を出して発信しているからこその醍醐味だ。 こうして文章で情けない生き方をさらしていることで、誰かの秘密に触れて心を通わせることができるのならば。 それは私の人生の中で煩わしくもあり、その反面、一番幸せな瞬間なのかもしれない。 (田口桃子)

SOD女子社員【負け犬女の働き方改革】「これからの人生下降しかしないのではと思った日」。

2019.12.27 Vol.WEB Original
 2019年の年末、私はとある忘年会に参加していた。  同じ業界の女性陣ばかりで集まった楽しい飲み会、のはずだった。  もともと内向的な性格で、自分反省会を繰り返しがちな性格の私ではあるが、この日の落ち込みようはいつもと違っていた。  アダルト業界につとめて今年で13年目。  13年もいればそれなりのポジションについて、それなりの地位を獲得できているものである。  具体的なことで言えば、「○○長」と名がつく役職があったり、ひとつの部署を任されたり、最近で言えばTwitterのフォロワーが何万人、ということもそれに含まれるかと思う。  この日私が落ち込んだ理由は明らかで、自分は13年も同じ会社で仕事をしているのに、何のポジションも何の地位も何の影響力もない、ということに気付いてしまったからだ。  VHSの登場とともにアダルトビデオが市場に出回ることになって20年以上経つが、実はユーザーの男女比は、圧倒的に男性が多い。  コンテンツを供給する「AVメーカー」の数で見ても、女性に向けて現在定期的にリリースしているメーカーはSILK LABOと、私がいるGIRL'S CHくらいで、月の新作の本数は10~20本程度。  それだけで、男性向けのコンテンツが毎月何千本とリリースされる中で、いかに市場が小さいかがわかると思う。  そういった女性向けの部門でがむしゃらに頑張ってきたつもりではあるが、会社からの評価は低い。  作品を購入してくれたり、出演者を応援してくれる女性ユーザーはこの数年で何十倍にも増えたが、男性向けの市場規模と比較されてしまうと、元も子もない。  環境を言い訳にするつもりはないが、男性向けvs女性向けのような構図で見られると圧倒的に我々は分が悪い。  そんな中で、冒頭の業界で活躍している女性たちとの飲み会があったわけだが、私以外の女性は全員、キラキラと輝いて見えた。  ある人はTwitterでファンの方から支持される広報として、ある人は子育てをしながら責任あるポジションを担当したりして、またある人は20代ながらも何万人ものフォロワーがいたりもする。  一方私はどうだろう。  結果を出せないままもう34歳になってしまった。  男性向け、女性向けがどうということではない。  単に私自身が実績を作れていないだけの話だ。  そう思いたい。  30歳になってから、急に世間の目が厳しくなったように感じた。  それまでいかに自分が「20代の女の子」というだけでチヤホヤされていたかを痛感した。  これほどまでに若い女に価値があったのかと、30歳を過ぎて初めて気づいた。 (改めて思えば、多くの女性作家がそのような文章を残してくれていて、ずっと注意喚起をされていたにも関わらず、だ。)  そしてそのチヤホヤは、異性からのアプローチという意味でももちろんそうだし、社会からの期待という意味でもそうだったのだ。  男性が若い女性を好むというのは説明する必要はないだろう。  一方、女性が活躍することを望む社会からは、結婚や妊娠・出産により仕事から離脱してしまう前に、結果や実績を出して出世コースに乗せたい。  20代の女性は、そんな正反対のアプローチを、同時に受けることになる。  だからこそ20代の女性は悩みが尽きないし、チヤホヤされているように感じるのだ。 ところが30代を過ぎるとそうではない。  男性からは「結婚を焦る女」「旬を過ぎた女」というレッテルを貼られ、急に選択肢から外される。  社会からは、一人前扱いされて手放される。  これまで熱心に勧誘に来ていた「男」「社会」という巨大な2つの営業が、急に来なくなるのである。  営業を受けていた身としては、「あれっ?」と腑抜けになっても仕方がない。 少なくとも私はそうなった。  30代を過ぎた私は、異性からも会社からも必要とされていない存在なのだ。  なぜ、20代のうちにそれに気付けなかったのか。  なぜ、20代のうちに意識的に実績を残していけなかったのか。  なぜ、20代のうちに会社から必要な存在だと思わせる行動がとれなかったのか。  きっと今生き残っている人は、それがわかって行動できている人か、無意識のうちにも行動できてしまう「デキる人」である。  そんな人と「デキない私」が一緒にいたら、それは劣等感に押しつぶされそうになっても仕方がない。  すべてが自己責任ではあるが、自己責任で済まされるには、現代社会においての人間の能力差は、あまりにも残酷すぎる。  そもそも20代の勧誘が激しすぎたのだ。  社会人としてのスタートから、いきなりたくさんの勧誘が来る状況がおかしかったのだ。  きっと今はそれがなくなっただけ。  営業がなくなった分ようやくこの30代から、自由に自分の人生を選ぶチャンスがきた。  自分の人生に何の希望も見いだせず、これから下降しかしないのではと思った夜、私は必死で自分にそう言い聞かせたのだった。 (田口桃子)

田口桃子の連載「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」第13回「見るから体験するへ!アダルトVRが超すごい」

2019.12.13 Vol.web
 皆さんは、VRを体験したことはありますか?  VRは「Virtual Reality」の略で仮想現実とも呼ばれていますが、映像を使って、実際に自分の目の前にある現実とは全く違う世界を体験できる技術です。  具体的には、専用ゴーグルをつけると、その向こうに全く別の景色が広がっているというような体験をすることができます。  しかも、視野が180度広がっている奥行きのある3Dで、自分の体の向きや目線にあわせて見える角度や方向も変わるんです。  最近ではVRを利用したゲームも多くリリースされています。  たとえばレーシングゲームでは、VRの世界の中でコントローラーを操作して、実際に自分が運転してレースに参加しているような体験ができます。  高い技術を手頃な価格で手に入れられるようになったことから、広く普及して一般のご家庭でも簡単に楽しめるようになりました。  VRを使えば、部屋のリビングにいながら非日常を体験できるのです。 (いろいろと種類が出ている専用ゴーグルですが、安いものだと2,000円代から買えるみたいです。)  実はこのVRの技術が、AVの世界でも支持されているということをご存知でしょうか?  男性向けAVの場合、ユーザーさんが男優さんに感情移入してAVを視聴することが多く、「主観もの」と言われるジャンルもあるほどです。  ですので、VRのようにカメラの視点が、イコール視聴者の目線となる作品との相性はばっちりなんです。 「大好きな女優さんとできる」「たくさんの女優さんが同時に自分を求めてくる」「普段入ることができない女性だけの場所に入れる」いうような、現実では叶わないシチュエーションも、アダルトVRなら簡単に体験することができます。  そんなアダルトVRですが、女性向け作品もあります。  たとえば、女性向けAVメーカー「SILK LABO」からリリースされている作品では、カメラの視点が女性の設定になっており、まるで自分とエロメン(SILK LABO作品に出演しているイケメン男性)がイチャイチャしている気分になれるのです。  自分の好きなタレントが目の前にいる、耳元で囁かれる、自分の見たいところをじっくり見る、など、女性向けアダルトVRも男性向け同様、2Dでは体験できないエキサイティングな内容になっています。  そしていよいよ私たちGIRL’S CHでも、初めてVR作品をリリースすることになりました。  12月12日にリリースされたばかりの、GIRL’S CH初のアダルトVRは3作品。 「お泊り密着イチャイチャVR~彼氏の長瀬広臣に一晩中ずっと抱きしめられて大好きエッチ~」は、終電を逃した彼が家に泊まりに来てそのままの流れで…という、自分と相手と二人だけの世界に没入できる、アダルトVRの定番とも言える内容です。  目の前にラブメン・長瀬広臣さんがいるような、リアルなイチャイチャを体験できます。  そして「女性向け風俗体験VR~人気No.1セラピスト・アレクの密着超絶マッサージのすべて 性感指テク・神ワザ舌技・そして×××まで~」では、タイトルの通り、女性向け風俗のサービスをVRで体験できるという内容。  GIRL’S CHではこれまでも女性向け風俗の内容を知ることができるようなAVをリリースしていましたが、この作品は知るだけでなく体験してもらおうというコンセプトになっています。  女性向け風俗に興味があるけど実際の利用はためらう、という方にはぜひおすすめしたい作品。  もちろん、すでに風俗を利用したことがあるという方には、サービス内容を思い出し追体験していただけます。  そして3作品目「ボーイズラブ体験VR~男の身体になった俺が気になるウブそうな後輩男子をメチャメチャに~」は、日本初!?のボーイズラブが体験できるVRです。  自分が男になって男同士の恋愛を楽しむことができる、画期的な内容!  ボーイズラブ好きな方はもちろん、男性になってエッチなことがしてみたかったという願望を持っている方も楽しめる作品になっています。  いずれも、千円代からお試しいただける作品になっていますので、この機会にアダルトVRを体験してみてください!  ゴーグルをかけるとそこには別世界が広がっています!  GIRL’S CH VRの詳細はこちらから( https://girls-ch.com/special/vr_1912.php )

田口桃子の連載「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」第12回「イケメン劇団Rexy『お江戸のおもちゃ』公演終了!」

2019.11.22 Vol.Web Original
 11月7日~10日、アトリエファンファーレ東池袋にて、劇団Rexy第八回公演「お江戸のおもちゃ」が上演されました。  劇団Rexyは、過去の私の連載でも何度か取り上げているのですが、弊社ソフト・オン・デマンドが運営する劇団で、女性向けセクシーコンテンツの出演者を中心に2015年に立ち上げられました。  普段AVの中で見ているタレントたちの新たな魅力を発見していただきたいと、王道コメディ、BL、時代劇等様々な作品に挑戦しています。  中でも劇団Rexyの代表作と言えるのが、第五回公演の「風呂ダンサーズ」、そして続く第六回公演の「風呂ダンサーズⅡ」です。  銭湯を営む桶川家の家族たちが、本家の父親の死をきっかけに、互いの絆を深め合っていくコメディ作品です。  何より一番の見どころは、イケメンが全員全裸で踊るというシーン。  見えるか見えないかというバカバカしい内容なのですが、見えてしまうという事故や怪我の危険性も高く、全員が「絶対に成功させる」という強い気持ちをもって取り組む姿を見ていると、その熱意が胸に突き刺さります。  男だけでひとつのものを作り上げるというエネルギー、同じゴールに向かって進んでいくパワーは、この作品の何よりの魅力です。 「友情・努力・勝利」のような少年漫画的な世界観にも思えますが、それを女性も男性も楽しめる描き方にできたことで、「風呂ダンサーズ」シリーズは女性向けコンテンツの新しい切り口を提案できたのではないでしょうか。

【田口桃子の連載「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」】第11回「女性が風俗行っちゃだめですか?」

2019.11.08 Vol.web Original
ここのところイベントの話が続いています。 ちなみにこの記事が更新されている本日は、アトリエファンファーレ東池袋にて、劇団Rexyの「お江戸のおもちゃ」が上演中です。こちらもよろしければ。 ( http://rexy.tokyo/stage/%e3%81%8a%e6%b1%9f%e6%88%b8%e3%81%ae%e3%81%8a%e3%82%82%e3%81%a1%e3%82%83/ )   さて、前回の記事では新中野のソフト・オン・デマンド本社1階にある飲食店「Syain Bar SOD女子社員」で行われている男子社員DAYの模様をご紹介しましたが、10月末には初の試みとして風俗男子DAYを開催しました。 こちらも男子社員DAY同様に、普段接客している「SOD女子社員」に変わって、女性向け風俗で働く男性たちが接客する、という企画です。   当日は、「東京秘密基地」から6名、「ホストロイド」から7名のキャストさんにご参加いただきました。 あくまで私の印象ですが、「東京秘密基地」は渋谷・原宿系のおしゃれ今風イケメンが多く、一方の「ホストロイド」はビシッとスーツを決めた紳士たちが多い。 男性に何を求めるかという女性からのニーズによって、このようなカラーの違いが生まれていると思われます。   風俗男子DAYでは、お客様は個別のキャスト指名はできないのですが、どちらの店舗のテーブルにつきたいかはお選びいただけます。 指名ができないかわりに、キャストが代わる代わる話しかけに来てくれるので、いろいろなキャストと触れ合うことができます。 普段風俗を利用している人にとっては、いつもと違うシチュエーションでキャストと会うことができますし、利用していない人にとっては、キャストの雰囲気を知ることができたり、利用前に不安を解消できたりする、いい機会になったのではないでしょうか。   当日は、オープンの17時から続々とお客様が来店しました。 一人で来ている方もいれば、お友達と来ている方も。 男子社員DAY同様に、この日もお店オリジナルカクテルをご注文いただけたり、シャンパンタワーをご注文いただくとキャストたちとチェキを撮ることができます。   GIRL’S CHでは4月に「イケメンフェスティバル2019」というイベントを開催しました。 こちらでも女性向け風俗をピックアップしたのですが、今回はさながら「プチイケフェス」と言えるような、大盛況な一夜になりました。 (イケメンフェスティバル2019については、前回の連載記事に詳しく書いていますので、そちらをどうぞ。 https://www.tokyoheadline.com/443950/ )

【田口桃子の連載「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」】第10回「SOD男子社員はだめですか?」

2019.10.25 Vol.Web Original
 前回の記事では、私たちGIRL’S CHで毎月開催しているイベントをご紹介しました。  GIRL'S CH主催イベントは、毎月出している新作の宣伝も兼ねて行っているので、作品の内容にちなんだ催しやトークをしています。  でも、もっと気軽に出演者に会ったり、いろんなお話をしたりできる機会を設けたいと思い、9月から新しいイベントを始めました。それが、「男子社員DAY」です。  今回は、その「男子社員DAY」の見どころをご紹介したいと思います。  ソフト・オン・デマンド(以下SOD)グループは2018年5月に、秋葉原に「女子社員酒場」(オープン当時は「立ち飲みSOD女子社員」)をオープンさせました。  女子社員が接客する立ち飲み居酒屋で、仕事帰りにサラリーマンが女子社員に癒されに来たり、AVファンが女子社員の世界観を体験したくて立ち寄ってくれたり、連日にぎわいを見せています。  その2号店として、2019年5月にSODの本社ビル1Fに「Syain Bar SOD 女子社員」(以下、Syain Bar)をオープン。  女子社員酒場は賑やかなイメージですが、Syain Barはカウンターを囲んで、座って落ち着いた雰囲気でゆっくり飲めるお店です。  このSyain Barで、毎月第二・第四日曜日に開催しているのが、男子社員DAY。  GIRL’S CHに出演している女性向けAV出演者・ラブメンたちを「男子社員」と呼んで、カウンターに立ってもらい営業しています。  女子社員酒場もSyain Barも、男女ともにご利用いただけるのですが、普段は女子社員の出勤が中心となるため、お客様も男性がほとんど。  ですので、女性のお客様にも来ていただきやすいように、男子社員のみが出勤する日を作ることになったのです。

【田口桃子の連載「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」】第9回「卒業したらサヨナラですか?」

2019.10.11 Vol.Web Original
 この記事が更新される10月11日は、ソフト・オン・デマンド(以下SOD)本社にて、私たちGIRL’S CHのイベントが開催されています。  GIRL’S CHでは、月に1~2回程度イベントを開催しています。  女性向けAVの出演者を招いて、トークを聞いたり、出演しているDVDを直接受け取ることができます。  8月には巨大すごろくを作って、出演者と一緒にゴールを目指す「GIRL'S CHすごろく」というイベントを開催したりもしました。  普段画面の中で見ている出演者たちと会えるだけでなく、お話ししたり、ゲームをしたり、ツーショットチェキ撮影をしてより親密になったりすることができるのが、私たちが運営しているイベントなのです。  9月に開催したイベントでは、女性向けAVで6年間活躍してきた有馬芳彦さんの卒業記念イベントを開催しました。  有馬さんは2013年8月に、女性向けAVメーカー「SILK LABO」にてエロメンとしてデビュー。以降、SILK LABOとGIRL'S CHの2つの女性向けAVメーカーにて作品をリリースしてきました。  また、同時に役者としても活動し、数々の舞台に出演しています。  SODで立ち上げた劇団Rexyでも第一回公演から出演を続け、11月には第8回公演「お江戸のおもちゃ」でも主演を務めます。  過去にも当連載記事にて紹介してきたので、ご存知の方も多いかもしれませんね。  そんな有馬さんですが、8月にリリースした「Maison de Room」をもって、セクシーコンテンツからの卒業を発表しました。  これまでの6年間との集大成ともいえる卒業作品は、監督、脚本、一人四役の出演にも挑戦した意欲作です。 (詳しくはこちら https://girls-ch.com/original/maison_de_room.php )  さて、卒業後の有馬さんの様子、気になる方もいるのではないでしょうか。  AV引退後にテレビなどで活躍する女優さんは少なくありませんが、一般人としてひっそり生活されている方のほうが多いです。  ましてや、男優さんの引退後となると、ほとんど前例がないのではないでしょうか。  現在の有馬さんは、「有馬芳彦」として活動を続けています。  以前から続けている舞台への出演はもちろん、2018年から開始したオンラインサロンでは“食”をテーマにして日々発信を続けています。  月に一度はオンラインサロン主催のイベントで、ファンの皆さんと交流する機会もあります。  また、今年5月にSOD本社1Fにできた「Syain Bar SOD 女子社員」にも定期的に出勤しています。カウンター越しに有馬さんとお話もできますし、運が良ければ厨房で腕を振るう姿を見ることも……。  そのようなわけで、女性向けAVに出演する男性たちにも、出演を辞めたあとの道を作りたいとSODは考えています。  男性向けAVと比べてまだまだ歴史の浅いジャンルではありますが、有馬さんを先導として、これからも大志を抱く男性たちに、新しい生き方を提案していければと思っています。

【田口桃子の連載「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」】第8回「バイブ使っちゃだめですか?」

2019.09.27 Vol.web Original
 先日、とあるイベントに参加してきました。  その名も「第一回バイブサミット会議G12~アダルトグッズに対して超ストイックな12人の女子達(G12)が考える日本のバイブのこれから~」。  バイブを作っている人、売っている人、風俗関連の仕事をしている人などが集まり、ざっくばらんにお話しをする会でした。  GIRL’S CHでは女性向けAVだけでなく、アダルトグッズもたくさん扱っているので、そのご縁で私も参加することになりました。  会場となるのは渋谷のバイブバー。  アダルトグッズショップ「ワイルドワン」が運営するバーで、店内に350本ものバイブがあるのが特徴です。通常営業時には、お酒を飲みながら店内に陳列されたバイブを見たり触ったりすることができる、とっても楽しいお店。(使うことはできません。)  一言でバイブと言っても、デザイン性に富んだものやカラフルなもの、用途をイメージしやすいバイブらしい形のものなど多種多様です。見ているだけでもワクワクします。 国内外問わず、一見して「バイブ」とわからないようなスタイリッシュなものも多く、「どうやって使うんだろう?」というきっかけで友達同士で話してみるのも楽しいと思いますよ。  イベントが始まってからは、自己紹介がてらそれぞれのお気に入りアイテムを紹介。  私は最近の一押しであるiroha RIN&WOMAN LOVEの組み合わせを紹介しました。  そして自己紹介後はカウンターに並んだバイブを触りながらのトークに花が咲きました。  今どんなグッズが流行っているのか、とか、最近見つけた変なグッズとか。  グッズを実際に触りながら、「これ良さそう」とか「こっちのほうが好きかも」など他ではできない話がたくさんできた、刺激的な時間でした。 あっという間に二時間が過ぎ、残れる人は二次会でもさらに話し。  女性向けのアダルトグッズをどう売るか?だけでなく、女性向けの性を取り巻く環境をどうしていきたいか?だったり、業界での困りごとなど、幅広く語り合う貴重な時間でした。

【田口桃子の「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」】第7回 「生理休暇とっちゃだめですか?」

2019.09.13 Vol.Web Original
 一年ほど前ですが、ソフト・オン・デマンドにも生理休暇の制度が導入されました!  弊社では、子供をもつ女性陣で組織された「すみれの会」という組織があります。  女性を扱うAV業界だからこそ、社内で働く女性の活躍を応援するという目的で、様々な取り組みをしています。  たとえば、定期的に実施される女性社員へのアンケート。  社内での困りごとを吸い上げ、それをもとに社長に対応策を掛け合ってくれています。  困りごとも様々ですが、身近なことでは分煙ルールが徹底されていないという指摘があり、社内に周知するというようなものです。  時にはパワハラの報告を受けて、労働環境の改善へと切り込むこともあります。  その女性社員アンケートの中で、「生理休暇を取得したい」という要望があり、昨年制度がスタートしました。  もしかしたらそれまでも権利はあったのかもしれませんが…入社13年目の私でさえその制度を知らなかったので、おそらくほとんどの社員は認識していなかったと思います。  では実際にどのくらいの人が利用しているかは、制度の特性上明らかにされることはありません。  私はというと……0日です。  これまでにまだ、生理休暇を取得したことはありません。  幸いなことにお休みをとるほどのひどい生理痛や体調不良はないからです。  でも、「いざとなったら生理休暇があるから休んでも大丈夫」という安心が生まれて、それだけでもだいぶ気が楽です。  無理をしなくてもいいと思えるだけで、だいぶ過ごしやすく、働きやすくなったように感じます。  数年前にこんなことがありました。  私は身体的な生理痛はあまりないのですが、気分の浮き沈みが激しくなってしまうタイプです。  ある時、生理中に重要な会議に出なければいけないことがあったのですが、その場でつい感情的になってしまいました。  素直に謝ればよかったのですが、それすら考えが及ばず、「すみません、生理で感情的になってしまいました」と言ってしまったのです。  すると上司はこう言いました。 「お前がしっかりしなければいけないのだから、生理ぐらいで感情的になるな。生理なんてないという顔をしろ」と。  感情的になったのは私が悪かったです。  余計な一言を言ったのは私が悪かったです。  でも、一番生理なんて気にしたくないのは、私自身です。  私が悪いことは百も承知ですが、人間性を否定されるよりもつらく、絶望しました。  こういう悲しい思いをしないためにも、「生理の日は思い切って休む」。  そういう選択肢があること、そういう選択ができることは、とても有意義なことだと思います。  生理痛のつらさは、男性には理解しがたいですし、女性同士でも個人差があるのでわかりあえないこともあります。  症状も様々で、お腹が痛いという人もいれば、頭が痛いという人もいるし、貧血になってしまう人もいます。  手洗いやうがいをすれば予防できるとか、予防接種でなんとかなるというような対策ができないので、生理痛は自己管理ができないと言われてしまうと本当に困ってしまいます。  個人的には、身体的な症状よりも、理解されない苦しさや自分でなんとも制御できないつらさのほうがしんどさを感じます。  特別扱いしてほしいとは思っていません。  いざというときに、自分で責任もって休める気持ちと制度が、当たり前になればいいなと思います。  ちなみに、つらい生理痛の場合、ピルの服用などで症状が改善することもあります。  実際に私はそうでした。  なぜか日本ではピルを飲むことがあまり一般化していないように思いますが、悩んでいる人は一度検討してみてはいかがでしょうか。  そして男性諸君は、ピルを飲んでる女性だからと言って生でヤレると思わないこと!  性感染症の予防のためにも、必ずコンドームは着用しましょう。  と、最後はAV屋らしく締めてみました。

【田口桃子の「SOD女子社員は脱がなきゃだめですか?」】第6回 「女性が集まって性の話しちゃだめですか?」

2019.08.23 Vol.Web Original
 先日8月18日、「レズノミクス東京~真打ち登場!レズっ娘クラブ東京進出記念イベント~」に出演してきました。  2007年に関西にオープンしたレズ風俗店「レズっ娘クラブ」が東京店をオープンするにあたって、お店に所属するキャストさん、スタッフさん、そして実際にサービスを体験した方々が勢ぞろいするという豪華トークショー。  以前私も姉妹店の「ティアラ」さんのサービスを体験しており、この日はその時の体験をお話しさせていただいたわけです。  サービス体験の記事はこちら https://www.tokyoheadline.com/439200/  ベテランキャストゆうさん・代表御坊さんへのインタビュー記事はこちら https://www.tokyoheadline.com/442001/  今回は女性限定のイベントで、お盆時期の昼間だというのに、会場には女性客がぎっしり。  イベントが始まると、お店のキャストさんたち、そのサービスを利用した人たちが、交互に舞台にあがってトークを繰り広げていきました。  まずはレズっ娘クラブのキャストさんたちから。  お店のスタッフの方が、「キャストの方はみんなセルフプロデュース能力が高い」「事務所でもいつも素敵」という話をされていた通り、キャストさんたちは一人一人個性がある中にもかわいらしさがある方ばかりです。  キャストさんの次は、サービスを体験した方々が登壇。私もこちらに参加させていただきました。  レズっ娘クラブには、エッチなことが一切ないデートコース、ホテルで本格的なレズプレイが楽しめるビアンコースがあります。  過ごし方は様々ですが、その時間内ではキャストさんが精いっぱい自分に向き合ってくれる時間。  私と同じようにそう感じている方々が他にもいらして、レズっ娘クラブはただ快感だけを提供するお店ではなく、自分を大切にしてもらえる時間を提供してくれているのだと、改めて感じました。

【田口桃子の「SOD女子社員は脱がなきゃダメですか?」】第5回 「女がオナニーしちゃだめですか?」

2019.08.09 Vol.Web Original
 新卒でアダルトビデオ業界に飛び込んで、その後女性向けの事業に配属されたのですが、私にとって「女性に性欲がある」ということは当たり前だと思っていました。  エッチなことに興味があって、アダルトビデオを見たり、アダルトグッズを使ってみたり、ハウツー本を読んだりということは、この仕事をする前からしていたからです。  そもそも物心ついた頃から、オナニーのようなことをしていました。  当時はそれを「オナニー」だと認識していませんでしたが、なんとなくそれをしたくなり、すると気持ちよくなり、家族の目を盗んでこっそりとするようになっていたのです。 (いけないことをしているという気持ちよりも、なんとなく家族にはばれないほうが良いと思っていたんだと思います。)  その後、中学生くらいでしょうか、新聞のお悩み相談コーナーが好きで毎回スクラップしていたのですが、そこに「まだ幼稚園生の娘が角に股間をこすりつけて恍惚とした表情をしているがどうすればいいのか」というお悩みが寄せられたことがありました。  いわゆる幼児自慰というもので、ほかのことに興味がうつると自然にやめるでしょう、という回答でした。  まさに自分は幼児自慰から、そのまま辞めずにし続けて今に至るのだとわかり、ドキリとした記憶があります。  自分が少数派、いや、おかしいと気付いたのは、本当に最近のことでした。  この10年ほど、女性向けのアダルトビデオやアダルトグッズがたくさん生まれ、企業・個人問わず「女性の性の解放」を訴える女性が多くなりましたよね。  なぜみんなこぞって、「女性に性欲があることはおかしいことではない」「女性がオナニーをすることは悪いことではない」と当たり前のことばかり主張するのか?  ずっとそれが疑問でした。  そりゃそうです、私にとっては普通のことだったのですから。 だから、多くの女性が「性欲があることはおかしいことなのか?」「オナニーをすることは恥ずかしいことなのか?」ということに悩んでいるということに気付かなかったのです。  また一方で、それらを発信している人たちが、セクハラの対象になり悩んでいることも知りませんでした。  私自身はオナニーをする側の人間として、異性と対等に話せている(むしろ赤裸々に話しすぎて男性を引かせることもある)と思っていたし、そんなことで悩んだことはほとんどなかったからです。  さらに言うと、オナニーを隠れてすることにも、言い訳が必要だということもわかりました。  オナニーをすると女性ホルモンが分泌されて美容にいい。  オナニーをすれば感度が上がって彼を喜ばせることができる。  美容のため、パートナーのため、自分以外の何かを言い訳にしないと、性欲解消以外の言い訳がないと、怖くてオナニーすらできない。  つまりは、女性がオナニーをするということは、他者に言い訳をしないとできないほど恥ずかしいことで、していることがばれると男性からセクハラを受けたりする行動で、正当化するために「性欲があることはおかしくない!」と主張し続けなければならない。  これって楽しいですか??  自分が自分の性欲を認めて、自己責任のもと欲求を満たしていくのは、何も変じゃないし、欲求を満たすことは楽しいことであるべきだと私は思うのですが。  多分この記事が公開されている頃は、書店にananのSEX特集が並んでいることでしょう。  年に1回のこの特集記事を見て、あなたは「女性の性は解放された」と思いますか? 「まだ解放とはほど遠い」と思いますか?  私は、女性のオナニーが悪いことだとは全く思いません。  でもわざわざ「オナニーしている」ことを明言する必要もないと思っています。  果たして、どれだけの人が自分の性欲に自覚的になっているのでしょうか。  ただ、性は一人一人違うものだからこそ、自分に自信をもって、自分なりの性を獲得していくことが必要で、そのためには自分の性欲をすべて認めてあげることが大切だということは、強く思います。  オナニーを肯定することがそれらの一助になるのであれば、私は大声で「オナニー万歳!!」と言いたいと思います。

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