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【鈴木寛の「2020年への篤行録」】第33回「18歳選挙権」にわかブームにするな

2016.06.13 Vol.668

 衆参同日のダブル選挙は、熊本地震の影響もあって見送りになったものの、6月1日の国会閉会後、各政党は参院選に向け「選挙モード」に入っています。朝日新聞の世論調査では、参院選の投票先を選ぶ際にもっとも重視する政策を尋ねたのに対し、「医療・年金などの社会保障」が最多の53%。続いて「景気・雇用対策」(45%)、「子育て支援」(33%)と生活に密着した内容が相変わらず多く挙げられました。

 今回の参院選、なんといっても注目は「18歳選挙権」初適用です。諸外国では選挙権年齢が10代に引き下げられており、日本もやっとこの潮流に乗ることになりました。何よりも我が国は「シルバー民主主義」と言われるように、少子高齢化で多数派のシニア世代の意見が通りやすいのが実状です。若い世代の政治参画のすそ野を広げていくためにも、この「18歳選挙権」導入が実現することを心から歓迎したいと思います。

 一方で、参院選に向けた「18歳選挙権」を巡る報道を見ていると、各党の若者向けアピール合戦といった目先の現象にとらわれ、本質的な意義が正確かつ深く理解されないのではないかという危惧を抱いています。3年前の参院選をご記憶でしょうか。インターネットを使った選挙活動、いわゆる「ネット選挙」が解禁されたのがこの選挙戦でしたが、マスコミが大々的に報じた割に若い世代の投票率が劇的に改善することもなく、期待されたネット上の政策論議もあまり見られず、むしろ中傷やデマ、ネガティブキャンペーンが横行する等、「から騒ぎ」に終わった感があります。今では政治や選挙のネット利用の意義が忘れ去られています。

「18歳選挙権」は「ネット選挙」の轍を踏んではなりません。すなわち、にわかブームにしてはならないのです。

 政治や社会を変えるのは、とても時間がかかります。かのマックス・ウェーバーが「政治という仕事は、情熱と判断力の両方を使いながら堅い板に力をこめて、ゆっくり穴を開けていくような仕事です」と述べたように、本来の政治は、地味で地道なことの積み重ね。さらに「子育て支援を充実するなら他の財源を削る」といった様々な矛盾や葛藤、トレードオフがあるのです。

 そうした現実を直視し、仲間たちと熟議する。待機児童問題に悩む子育て世代などの当事者たちに話を聞くと理解が深まります。もちろん、皆さんが当事者世代である奨学金問題や社会保障の世代間格差について、各政党・候補者がどのような公約を掲げているのか、他党の公約や専門家の指摘と擦り合わせて一つ一つ吟味をする―。初めての一票を投じるまで、その重みをぜひ感じてください。
(文部科学大臣補佐官、東大・慶応大教授)

格闘家イケメンファイル Vol.50 孤高の空手家 小宮山工介(こみやま・こうすけ)

2016.06.13 Vol.668

 6月24日(金)に国立代々木競技場第二体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2016 ~-65kg世界最強決定トーナメント~」のスーパーファイト -60㎏で卜部弘嵩と対戦する小宮山工介。意外ではあったが、格闘技ファンなら、絶対見てみたいカードだ。

「弘嵩選手といえば、弟の功也選手との兄弟対決で注目を集めていましたが、自分も男3兄弟で皆格闘技をやっているので、会場で2人の試合を見た時は複雑な気持ちでした。というのも、自分は2番目なので、兄の気持も分かるし、弟の気持も分かる。兄は弟に負けられないというプライド、弟はお兄ちゃんを負かしてやろうという気持ち。うちは父親が兄弟が戦う姿を見たくないと、空手をやらせる時に違う流派の道場に入れたんです。なので僕らは空手の世界では別々のところで戦っていた。それだけに、卜部兄弟の試合は複雑ではありましたが、ものすごく感動もしました。だって兄弟がチャンピオンベルトをかけて試合をするってすごいことじゃないですか。それをやったのもすごいし、そこで勝った弘嵩選手はすごいと思います」と史上最大の兄弟喧嘩と呼ばれた試合を振り返った。

「弘嵩選手ももともと空手出身ですし、兄弟そろって格闘技をやっているところなど、似ている部分はある。素晴らしいファイターで尊敬もしていますが、僕がK-1に参戦することで、何か変わるんじゃないかなという予感もします」

 地元と空手界では“天才空手少年ブラザーズ”として有名だったとか。

「どうなんでしょう。全国の空手大会を北は青森から南は沖縄、奄美まで回っていたので、地方に行くと言われることもありましたが、あまり意識はしていませんでした。あえてあまり感じないようにしていた部分もあります」

 空手での輝かしい成績が、のちに格闘技に向かわせる事に。

「中学卒業後上京し、極真会館という空手の名門に入門し3年ほどたった時に、K-1がすごく盛り上がっていて、自分の空手の技はキックボクシングのルールで通用するのかなと思い始めたんです。で、始めてみたら楽しくてどんどんのめり込んで、21歳でプロデビューし、24歳で他団体ですがチャンピオンになりました。空手はルールが結構制限されるのですが、キックボクシングは空手の技術も取り入れながら新しいルールででき、かつ試合もスリリングだったので、その辺がすごく楽しかったです。それにジュニアから空手をやって、66回優勝したんですが、慣れてきたというか、刺激が足りなくなっていた時期でもあったことかなと。もっと高いところを目指しますということがしばらくない状態で、なんとなくやっているような感じになったので、その辺りもキックボクシングにハマった理由ですね」

 会見では日本の-60㎏を極めたいと。

「僕はキックボクシングのスーパーフェザー級、-60㎏級なんですが、2014年に統一戦があって、そこで運よく-61㎏級のチャンピオンになったんです。ですから自分はこの階級で1番になったと思っていたんですが、K-1で同じ階級にチャンピオンができた。僕の本来の階級にチャンピオンがいると、胸を張って俺が一番だって言えなくて。周りからも卜部選手のほうが強いんじゃないかっていう声も聞こえてきたし、いろいろタイミングも合い、今回の試合が実現しました。念願かなって、真の-60㎏王者になる!…かどうかは分かりませんが(笑)、格闘技をやる以上1番を目指しています」

 試合に向けて見どころと意気込みを。

「僕の格闘技は、美しく倒すというのが見どころ。100本1000本どころか10万本、100万本、いやそれ以上パンチも蹴りもやってきているので、それをずっと続けると技が磨かれて研ぎ澄まされ、美しくなるんです。そこをぜひ見ていただきたいですね。また、相手はK-1のチャンピオンなので、勝ち負けはしっかりつけないといけないと思っています。ずばり、白黒をはっきりさせるためKO決着する。そのために死ぬ覚悟、倒れてもいいぐらいの覚悟で向かっていきたいと思います」

※このインタビューは5月30日に収録されました

鈴木寛の「2020年への篤行録」第33回「18歳選挙権」にわかブームにするな

2016.06.13 Vol.668

 衆参同日のダブル選挙は、熊本地震の影響もあって見送りになったものの、6月1日の国会閉会後、各政党は参院選に向け「選挙モード」に入っています。朝日新聞の世論調査では、参院選の投票先を選ぶ際にもっとも重視する政策を尋ねたのに対し、「医療・年金などの社会保障」が最多の53%。続いて「景気・雇用対策」(45%)、「子育て支援」(33%)と生活に密着した内容が相変わらず多く挙げられました。

 今回の参院選、なんといっても注目は「18歳選挙権」初適用です。諸外国では選挙権年齢が10代に引き下げられており、日本もやっとこの潮流に乗ることになりました。何よりも我が国は「シルバー民主主義」と言われるように、少子高齢化で多数派のシニア世代の意見が通りやすいのが実状です。若い世代の政治参画のすそ野を広げていくためにも、この「18歳選挙権」導入が実現することを心から歓迎したいと思います。

 一方で、参院選に向けた「18歳選挙権」を巡る報道を見ていると、各党の若者向けアピール合戦といった目先の現象にとらわれ、本質的な意義が正確かつ深く理解されないのではないかという危惧を抱いています。3年前の参院選をご記憶でしょうか。インターネットを使った選挙活動、いわゆる「ネット選挙」が解禁されたのがこの選挙戦でしたが、マスコミが大々的に報じた割に若い世代の投票率が劇的に改善することもなく、期待されたネット上の政策論議もあまり見られず、むしろ中傷やデマ、ネガティブキャンペーンが横行する等、「から騒ぎ」に終わった感があります。今では政治や選挙のネット利用の意義が忘れ去られています。

「18歳選挙権」は「ネット選挙」の轍を踏んではなりません。すなわち、にわかブームにしてはならないのです。

 政治や社会を変えるのは、とても時間がかかります。かのマックス・ウェーバーが「政治という仕事は、情熱と判断力の両方を使いながら堅い板に力をこめて、ゆっくり穴を開けていくような仕事です」と述べたように、本来の政治は、地味で地道なことの積み重ね。さらに「子育て支援を充実するなら他の財源を削る」といった様々な矛盾や葛藤、トレードオフがあるのです。

 そうした現実を直視し、仲間たちと熟議する。待機児童問題に悩む子育て世代などの当事者たちに話を聞くと理解が深まります。もちろん、皆さんが当事者世代である奨学金問題や社会保障の世代間格差について、各政党・候補者がどのような公約を掲げているのか、他党の公約や専門家の指摘と擦り合わせて一つ一つ吟味をする―。初めての一票を投じるまで、その重みをぜひ感じてください。(文部科学大臣補佐官、東大・慶応大教授)

江戸瓦版的落語案内 味噌蔵(みそぐら)

2016.06.12 Vol.668

 落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

脱こじらせへの道 第24回 性教育と避妊について真面目に考える

2016.06.10 Vol.668

 先日梅雨入りしましたが、梅雨があければもう夏!
 そして夏といえばアバンチュール!
 ……というのは言い過ぎかもしれませんが(笑)
 イベントや出会いが多い季節ということで、たまには真面目に性教育の話題でも。

 先日、他の配信サイトの担当者さんとお話したときに、「男性に向けて、コンドームを使おう!という記事を書いたら、女性ユーザーからの『よくぞ書いてくれた!』という称賛の声がとても多かった」ということを聞きました。

 女性としては、避妊はもちろん性感染症の予防のためにも、コンドームの着用は絶対にしたいもの。それでも、男性の「ナマでしたい!」願望は高いのですよね。

 このアンケートの結果を見ると避妊をしていない12%の中には妊活中の方もいらっしゃるので、ほとんどの方が避妊をしているという結果に。女性の避妊の意識は高いですよね。

 そして避妊方法については、予想通りコンドーム派が多かったです。
 男性の中には避妊についてはコンドームが一番効果があると考えている方が多いように思えますが、確率でいうと実はピルのほうが確実なんです。でも性病のことを考えるとやはりコンドームを併用するのがオススメ。接触で感染することが多いからです。

 AV業界にいるのであえて伝えておきたいのが、女優さんも男優さんも、性病には人一倍気をつけている、ということ。
撮影前には性病検査に行ったり、普段から体調管理にはすごく気をつけているのです。
 なぜなら性病になってしまったら撮影自体がなくなり、自分の仕事がなくなるだけでなく、メーカーさんにも迷惑をかけてしまいます。
 そんなことが続いたら、もう次は呼ばれなくなってしまうことも考えられます。

 また、性病だけでなく、ハードな撮影の事前準備なども念入りに行われています。
それでも、AVでは完成した表の部分しか見えないので、その苦労や手間が伝わらなかったりするんですよね。
だから簡単に、「真似したい」「やってみたい」と思って、ハードなプレイや生セックスをしてみたくなってしまう、と。

 でもこのアンケートにあるように、ほとんどの女性が避妊や性病の予防でコンドームの着用をしているし、したいと希望しています。
 これを読んでいる男性の皆さんには、そういうAVの裏事情を知った上で、コンドーム使用の重要性を理解していただきたいです。

 それとは反対に、こんなアンケート結果も。

脱こじらせへの道 第23回 性欲は日本人には義務かもしれない

2016.05.27 Vol.667

 今回は「みーんな大好き!? セックスは好きですか?」というアンケートをもとにお話をしてみようと思います。

 まず結果からいうと、「嫌い」という選択肢も用意したんですが、嫌いという人はいませんでした。「GIRL’S CH」のユーザーですから、それはそうでしょう、という結果です。

 いつもならこういう場合のこじれは、好きなのに「好き」というのが恥ずかしくて、「そうでもない」と言ってしまう状態になるというところに落ち着くかと思いましたが、今回に関しては、そういう考え方のほうがこじれているのかもしれないと、ちょっと思ってしまいました。

 人間の三大欲求って「食欲」「性欲」「睡眠欲」と言われていますよね。長さはともかく寝ない人はいないし、食事も取らなければ死んでしまうかもしれない。でもそれに比べて性欲って、セックスしなかったから死ぬということはないですよね。ゆるやかに人口が減っていった結果人類が滅びるということはあるかもしれませんが…。
 そんな好き嫌いの範疇でやるかやらないか選べるというものが、なぜ三大欲求に入っているのかなと疑問が湧いてきました。

 そんなこと考えながらググっていると、どうやら三大欲求というのは心理学から来ていて、日本特有の言い方らしいんです。

「三種の神器」とか「御三家」とか「三大首都圏」といった感じの“三大なんとか”というのがありますよね。どうもそれになぞらえて作られたのではという説があるようなんです。

 そう考えると、食欲と睡眠欲が先にあって、「もう一個欲しいな」ということで、無理やり加えられたものなんじゃないかっていう考えも浮かびますよね。
「やりたい」という意味では間違いなく欲求ですが、ほかのふたつと明らかに質が違うというのも、これで説明がつきます。

 もともと人間というものは存続するために性欲を持たなければならないとするなら、日本人は「三大欲求」と定義してまで性欲というものを意識しなければいけないということなんでしょうか。

 日本人はそんなにセックスは好きじゃないんじゃないか。でも好きじゃないとなると、子孫繁栄に大きな問題があるから、無理やり三大欲求に入れなきゃみんな自発的にセックスをしなくなるくらいの国民だったんじゃないか、きっと…といった感じです。

 回数が少ないということもいろいろな調査で明らかですし。

 自然発生的な欲求ではなく、ケツを叩かないとセックスをしないのが日本人なのかもしれません。

 となると今までの「好きで当たり前」「みんなセックス好きなはず」という、私の考え自体が誤りだったのかもしれないなと思いました。日本においては。

 その一方で、AVや風俗は本当に充実していますよね。
 AVのジャンルの多さや細かさは世界随一だと思いますし、風俗のジャンルも豊富です。
 市場として成り立っている以上、完全にセックスが嫌いだということはないはずです。

 その半面、テレビではおっぱいも見られないんですよね。有害図書に対する取り締まりも厳しくなっています。

 エロに対しては特に、反対する意見のほうが大きく聞こえます。
 GIRL’S CHでもそうです。レイプものの動画は注意喚起のポップアップをつけているにも関わらず、視聴して批判的な意見を書き込むユーザーさんがいらっしゃいます。もちろんそういうジャンルを好きな女性はいますし、ひっそりと見て楽しんでいらっしゃるのかもしれませんが、レビューでの書き込みを見る限りでは反対派が多いように見えてしまう。
 これは一例ですが、男性向けのAVやエロを扱うメディアでも同様です。そして結果的に、取り締まりが厳しくなっていく。

 何もかもこっそり見なければいけなくなってしまったら、人々はそれを「いけないこと」と思ってしまうのではないでしょうか。
 取り締まられるエロ=いけないこと。
そうして、これからセックスが嫌いな人がどんどん増えていくかもしれません。

 だからほうっておいたらどんどんそういう方向に進んでいって、嫌いな人がどんどん増えて行くような気がします。
 我々みたいなAVの人たちが頑張らないといけない。

 アンケートに戻りますと、セックスが好きな理由はだいたい納得できるものでした。
 わりといい話。楽しんでるなって思います。

「どちらでもない」と答えられた方も、前戯もセックスのうちと思えば、セックスは好きですよね。そう考えるとほぼ100%セックスが好きという回答でした。

 GIRL’S CHのユーザーさんは、みんな楽しんでくれているなっていう感じがします。前向きな意見が多くていいなと思いました。
 不倫のアンケートのときのように物語が入っちゃっている人もいない。こんなに自分語りがないのは珍しかったです。

「セックスが好きだ!」ということをみんなが言える状況になっていることはいいことです。特に女性にとっては。昔というより、少し前までは言えなかったですから。

 今回は、自分の大前提が揺らいだアンケートとなりました。
 随分大きな話になって収集がつかなくなりそうなので、今回はこれくらいにしておきます。

江戸瓦版的落語案内 【妾馬(めかうま)】

2016.05.23 Vol.667

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

格闘家イケメンファイル Vol.49 仮面シューターJr.・世紀末寝技伝説 渡部修斗(わたなべ・しゅうと) 渡部拳士郎(わたなべ・けんしろう)

2016.05.23 Vol.667

 修斗と拳士郎の渡部兄弟は、父親が初代修斗ウェルター級チャンピオン・渡部優一氏という最強の遺伝子を持つ。現在27歳と24歳の2人の格闘技人生とは。

修「僕は生まれた瞬間に修斗という名前に決まっていました。男だったので、両親が何の迷いもなくつけたと聞いています」
拳「僕にはドラゴンボールから悟空という名前を付けようと思っていたようです。結局双方の祖父母に反対されて、悟空は却下されましたが、どうしてもドラゴンボールから離れられず、ベジータとかカカロットにしようとしたそうです。そうならなくて本当に良かった(笑)」

 誕生してすぐに格闘家としての道に足を踏み出していた2人。その後…。

拳「僕が小学校1年生、兄貴が小学校4年生ぐらいの時に、2人で一緒に柔道の道場に行くことになりました」

修「父親にいきなり見学に行くぞって言われて行ったら、次の日から通うことになっていた(笑)。でもめちゃめちゃ嫌で、いつもどうやってサボろうかと考えていた。当時は遊びたくてしようがなかったので、遊ぶ時間が削られるのが本当に嫌だった」

 プロになったきっかけは。

修「部活もせずに普通の大学生4年生だった時、大みそかにさいたまスーパーアリーナで、生まれて初めて格闘技の試合を見たんです。選手たちが無茶苦茶格好良くて、周りのファンの応援もすごい。プロになったらこんなすごいところで試合ができるんだ、気持ちいいだろうなってその時思いました。それで年明けすぐにジムを探して、1月中には入会し総合格闘技を始めていた(笑)」

拳「僕は兄と全然違って、プロの道は考えていませんでした。普段は寝技中心のブラジリアン柔術をやっているんですが、それをやっていく中で兄の団体の代表の方から、弟だということでお話をいただき、寝技のグラップリングでプロデビュー戦をさせていただきました。成り行きでチャンスをもらい拾ったという感じです」

【江戸瓦版的落語案内】妾馬(めかうま)

2016.05.23 Vol.667

 落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

【小池百合子のMOTTAINAI】伊勢志摩よりもヒロシマ訪問に注目!

2016.05.23 Vol.667

 G7伊勢志摩サミットが近づいたせいか、都内の道路が混んでいます。要所、要所に警察車両が陣取り、交通規制が行われているからでしょう。世界中でテロが多発している今日、無事に会議が終わりますように。

 前回、わが国が議長国を務めたのは2008年7月、8年前のこと。いわゆる洞爺湖サミットです。サミットは日本語では先進国首脳会議、英語の表記をそのまま訳すと、経済首脳会議となります。本来は世界経済を巡る会議として1973年の石油ショックで世界経済が混乱したことをきっかけに1975年に始まったことはご存知のとおり。

 前回は洞爺湖サミットの2か月後にリーマン・ブラザースが破綻し、世界金融危機が起こりました。ちなみに2008年は名目GDP世界二位の地位が日本から中国に入れ替わった年です。2015年の統計によると中国のGDPは日本の倍以上に急激に伸びました。

 8年間でサミットのテーマも大転換したわけですが、もはや2〜3年単位で世界の景色は激変しています。難民問題、石油価格の急落、パナマ文書など。このことはいかに我々が歴史の転換点に立っていることを示しています。

 ただ、今回は各国の思惑が大きく異なります。経済ひとつをとってみても、日本とドイツでは財政出動への姿勢が異なります。参院選を前に「アベノミクスは成功!」と強調したい日本は積極的。かたや憲法にあたる基本法で財政赤字は0.35%以内と厳しく律しているドイツは消極的で、一致点を見つけるのは至難の業です。

 話題のパナマ文書にしても、首脳自らや家族、企業の関与が取りざたされており、あまり大事にはしたくない。

 結局、今回の最大の成果はむしろサミット後のオバマ大統領との広島訪問となるでしょう。オバマ大統領としての自らの政権の最終コーナーでレガシー(遺産)が残せ、大いに意味があります。

 原爆を初めて使った国が被爆地を訪れる。まさに歴史的な訪問です。

 その後は? 衆参同日選挙? いえ、都知事選を含めてトリプル選挙?

 さて。
(自民党衆議院議員)

今、私とってもシアワセ ーー黒谷友香の『友香の素』vol.163

2016.05.23 Vol.667

 今、私とってもシアワセなのです。なぜかというと、シェフは自分ですが、晩ごはんのハーブ料理を堪能したからです! 特にディル。本当に美味しかった〜。以前、自分でハーブガーデンから何種類かのハーブを刈り取ってきてハーバルバス(お風呂にハーブを入れること)をした時に、ディルを入れすぎてしまいお風呂に入ってリラックス…のはずが、香りで食欲が刺激され、お腹がグーグー。早くあがって何か食べたーいっとなってしまったことがありました。そんなディルですが、最高でした。メニューはサーモンスープ。ジャガイモ、セロリ、玉ねぎに、サーモン、ローリエ(これもハーブ)、ディルを煮込む簡単料理ですが、サーモンとの相性抜群。食べるハーブではもしかしたら一番好きかも。秋にまた苗を植えて増やしておかねば! あと、セージのスクランブルエッグも作ってみたら良かったです。実はセージって今まであまり食べてこなかったんですが、あの香りはやみつきになりますね。美味しかったです。

 ハーブを育てていると良いことがいっぱいです。ガーデニングはどうしても、ちょこっと日焼けはしちゃうけど、その後のお楽しみがたまりません。香りに味に、心身共に深く癒されていきます。今日はカモミールの花がお茶にするのに調度良い開花状態だったので、食後はカモミールティーをいただきました。レモンバーム、スペアミントをブレンドしたカモミールティーは自然の優しい味わいでホっとします。旬のフレッシュのハーブをふんだんに使えるのもガーデニングの醍醐味かな。でもよく洗わないと、たまにちっちゃな虫ちゃんが残っていて、ヒッとなったりするのでそこは注意です(笑)。

 さ〜て、今日はミントとユーカリの爽やかハーバルバスにしようかな。ディルは食べたので、この組み合わせだとお腹も空かないはず。ゆっくり浸かってビューティータイムを満喫したいと思います。

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