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雑誌『青鞜』の編集部を舞台にした青春群像劇『私たちは何も知らない』二兎社公演43

2019.11.22 Vol.724

『ザ・空気』(2017年)、『ザ・空気 ver.2』(2018年)と、観客が「今、日本で起きていること」をリアルに体感する話題作を立て続けに発表してきた永井愛が、一転、明治~大正期に発行された雑誌『青鞜』の編集部を舞台にした青春群像劇を書き下ろす。

『青鞜』は封建的な家族制度が根強く残る時代に女性たちの覚醒を目指して創刊された雑誌。これまでも小説や舞台の題材になってきたが、今回はこれまであまり取り上げられることのなかった「編集部」の活動に焦点を当てる。

 平塚らいてうを中心とする「新しい女たち」の手で編集・執筆され、女性の覚醒を目指した『青鞜』は、創刊当初は世の中から歓迎され、らいてうは「スター」のような存在となる。しかし、彼女たちが家父長制的な家制度に反抗し、男性と対等の権利を主張するようになると、逆風やバッシングが激しくなっていく。やがて編集部内部でもさまざまな軋轢が起こっていくのだった。

 作品では何が『青鞜』をこれほどまでに特別な雑誌にしたのか、そしてクールな雰囲気を漂わせながらどこかミステリアスならいてうが、本当に目指していたものは何だったのかを独自の視点で探っていく。

【明日何を観る?】『アナと雪の女王2』『決算!忠臣蔵』

2019.11.21 Vol.724

『アナと雪の女王2』

 妹アナの思いに心を開き“力”をコントロールできるようになったエルサ。それから3年。深い絆で結ばれた姉妹は幸せな日々を送っていたが、ある日エルサだけが“不思議な歌声”を聞く。姉妹はエルサの持つ“力”の秘密を解き明かすため仲間とともに旅に出る。

監督:ジェニファー・リー、クリス・バック 声の出演:クリステン・ベル、イディナ・メンゼル他/ウォルト・ディズニー・ジャパン配給/11月22日(金)より全国公開 
https://www.disney.co.jp/movie/anayuki2/

いつでもどこでも恐竜と『LEGO ジュラシック・ワールド』

2019.11.21 Vol.724

『LEGOジュラシック・ワールド』がNintendo Switchに登場する。既にPS4など他のハードでは発売されて好評。待望のSwitchでの登場となる。

 世界中でヒットを続けるアクションゲーム「レゴゲーム」シリーズのひとつ。大ヒット映画『ジュラシック・パーク』シリーズ4作のストーリーを追体験しながら冒険をする。ゲーム内には、トリケラトプス、ラプトル、ティラノサウルスなど20種類の恐竜たちが登場。それを自分の手で操作できるのが醍醐味だ。さらに「こはく」を集めて、DNA実験をすれば、自分だけのオリジナル恐竜をカスタマイズすることもできるので、さまざまな外見や能力を組み合わせて、自分だけの独創的な恐竜を生みだすこともできる。

 映画の舞台でもあるイスラ・ヌブラル島とイスラ・ソルナ島を探検できる。メインのストーリーモードをクリアすると、フリープレイで遊べる。ミニミッション、さまざまなキャラクターやオリジナルの恐竜たちでの自由な探検など、やりこみ要素満載で、いろいろな遊び方で楽しめそうだ。

全国4都市で上演する「変半身(かわりみ)」inseparable

2019.11.21 Vol.724

「inseparable」というのは劇作家・演出家・小説家の松井周と作家の村田沙耶香が共同原案をもとに演劇と小説をそれぞれ発表するというプロジェクト。

 ともに相手に対し強い共感性を感じた2人が取材、合宿&試演会といった過程を経て、共同で原案を作り、同じ設定をもとに同じ編集者で2人が別々の作品を作り出す。

 舞台版はDNAや遺伝子組み換えといった題材をテーマに近未来の「東洋のガラパゴス」といわれる離島で起こる出来事を描いていく。11月の東京を皮切りに三重、京都、神戸と全国4都市で上演する。

 村田による小説は11月29日に筑摩書房から刊行される。

【オススメコミック 3選】映像化された人気コミックの最新刊が続々 あのストーリーの先がやっぱり気になる!

2019.11.20 Vol.724

話題の映画や気になる海外ドラマ、チェックしておきたかったあの音楽に、話題のコミックス――。
TSUTAYAのレンタルなら気軽にたっぷり楽しめます。さて今月のおすすめは……?

【オススメCD4選】ビューティフルなミュージック のろしレコード、BECK他

2019.11.20 Vol.724

『OOPTH』のろしレコード

 ドラマ『監察医 朝顔』の主題歌でより多くの人の知るところとなったシンガーソングライターの折坂悠太と、松井文、夜久ーからなる、のろしレコードが4年ぶりにアルバムをリリース。山梨・小淵沢の八ヶ岳星と虹レコーディングスタジオで合宿スタイルでレコーディングしたという本作には、澄んだ空気と温かみ、そして郷愁を誘う楽曲たちが収録されている。タイトルトラックのほか、折坂の「コールドスリープ」、夜久ーの「チャイナガール」、松井の「さなぎ」の新曲と、セルフカヴァーで構成。物語のように綴られる言葉と、積み重ねられる音に、ひとりそっと耳を傾けたい。

[J-POP ALBUM]のろしレコード 発売中 2500円+税

【おすすめ書店イベント】『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』刊行記念イベント

2019.11.18 Vol.724

「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」……事件当時、報道された貼り紙に覚えのある人も多いだろう。2013年に山口県周南市金峰(みたけ)地区で発生した山口連続殺人放火事件を丹念に取材したルポの書籍化『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』(晶文社)。著者の高橋ユキと、新刊『黙示録 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』(文藝春秋)が好評の映画史・時代劇研究家の春日太一がトークイベントを開催。取材の裏話や本には書けなかったエピソードを交えつつ本書の魅力に迫る。

※発行日までに完売になってしまう場合もありますのでご了承下さい。

インパクト大の“前後不覚”なネコは天才!?猫写真家・沖昌之が“必死すぎるネコ”を撮り逃さないワケ

2019.11.16 Vol.724

 猫写真家の沖昌之が、累計発行部数5万部を突破した写真集『必死すぎるネコ』の第2弾、『必死すぎるネコ 〜前後不覚 篇〜』の発売を記念したトークイベントを新宿の紀伊國屋書店新宿本店にて行った。イベント冒頭で、前回の写真集を制作する前の段階で、担当編集者から手塚治虫の漫画『火の鳥』のように「○○編」を重ねながら超大作化させる壮大な構想を提案されたことを明かした沖。当初はあまりの熱意に戸惑いつつも、結果的にその写真集のヒットがプロの猫写真家として活動を続ける力になったそうで、「そういう意味で僕にとって『必死すぎるネコ』は大事なターニングポイント」と語った。この日は『必死すぎるネコ 〜前後不覚 篇〜』に収録した写真の撮影エピソードを中心にトーク。

期待の新星マヤ・ホーク来日公演【腕利き宣伝マンが猛プッシュ「コレよ、コレ!」】

2019.11.16 Vol.724

 ニューヨークの「Blue Note」を本店に持つジャズクラブが東京・南青山にあるブルーノート東京。さまざまなアーティストのライブをおいしい料理やドリンクと楽しめる音楽ファンにはうれしい場所ですね。11月のおすすめライブは?
「イチオシはマヤ・ホーク公演です。イーサン・ホークとユマ・サーマンの娘さんですけど、ここ1〜2年でブレークして、Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン3にも出演しています。女優・モデルとして注目を集める彼女が、ミュージシャンとして日本で初めて公演を行います。今年の夏に彼女が作詞して歌った曲を2曲リリースして、その作曲を担当したのがノラ・ジョーンズへの楽曲提供で知られるジェシー・ハリスですが、2人で一緒に出演します。ギター・ベース・ドラムのバンドメンバーが入って5人編成のライブです」

 マヤ・ホークのミュージシャンとしての魅力は?

「ミュージシャンは今回が初めてのチャレンジになると思うんですが、ジャンルにとらわれる音楽ではなく、自然に自分を表現しているのが魅力的ですね。耳にスッと入ってくるとてもやさしい歌声で、一度聴いたら好きになる人は多いと思います」

 ライブの見どころを教えてください。

「最近ニューヨークで行ったライブも素晴らしく、マヤ・ホークとジェシーは個性が合うので、2人の歌声とギターのコラボレーションを楽しんでいただければ。従来のブルーノート東京のお客様はもちろん女性やファッション、映画ファンにも響くと思います」

時代をとらえた写真家たち『日本の原影』

2019.11.16 Vol.724

「日本とはなにか」を問い続けた芸術家・岡本太郎。日本で闘うことを決意してパリから戻った太郎は、1951年11月、上野の東京国立博物館で偶然、縄文土器を目にし、大きな衝撃を受けた。獲物を追い、闘争する狩猟の民が持っていた原始のたくましさと豊かさ、ふつふつとたぎる生命力、見えない力と対話する呪術の精神…。わびさび型の日本の伝統美とは真逆の美意識を見出した太郎は、これこそが“ほんとうの日本”なのだと直観した太郎は、それから5年あまり、日本文化の本質を探す旅に出た。最初に訪れた東北で“呪術の心”が息づく「原始日本」と遭遇。

 2年後の1959年には返還前の沖縄を訪問。東北や沖縄をめぐり、高度経済成長の陰で現代人が失っていたオリジナルの日本、忘れられた日本、すなわち「ほんとうの日本」を見出しながら、太郎はその片影を写真に収めていった。

 本展では、岡本太郎が1950年代から60年代にかけて撮影した縄文、東北、沖縄の写真を一堂に展示。やがてその成果を太陽の塔をはじめ自らの芸術創作に結実させていくことになる、日本再発見の旅を太郎のまなざしとともに追体験してみては。

東京カテドラルで聴くクリスマスコンサート「チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ”」

2019.11.16 Vol.724

 街のあちこちにキラキラしたイルミネーションが灯り始めて、今年もクリスマスシーズンが本格スタート。ポップでキャッチーなクリスマスソングに耳を傾けながら思うのは「どうせなら、本気でクリスマス気分を味わいたい」。そんな人にオススメしたいのが、チェコ少年合唱団ボニ・プエリによるクリスマスコンサートだ。

 コンサートは二部構成。第一部はヨーロッパの名曲。J.S.バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」、カッチーニの「アヴェ・マリア」、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や、ベートーヴェン「歓喜の歌」などクラシックの名曲を歌う。第ニ部は、スメタナの「モルダウ」や日本の有名な合唱曲「ビリーブ」など世界の合唱曲、そしてクリスマス曲のラインアップ。清らかな声で歌われる「ホワイト・クリスマス」「ウィンター・ワンダーランド」「きよしこの夜」は聴いているほうの心も浄化する。今回はまたジブリの映画音楽にも挑戦するという。

 人気のコンサート。鑑賞した人は夜風に肩をすくめながらも、パイプオルガンと美しい声で温められた心を持ち帰る。今年はあなたがそうしてみたら?

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