厚切りポテトチップス頂上決戦…8種類食べ比べてみた<おうち時間>



3位『じゃがいも心地』と『ザ・ポテト』、似すぎて同着


 3位は同着で湖池屋『じゃがいも心地』と『ザ・ポテト』となった。理由はシンプルで、この2つは形状、厚さが似すぎていて、優劣をつけることができなかった。

 どちらも厚切りながら、フラットなカットで歯ごたえは硬めだ。その分しっかりと存在感があって、口の中が”芋感”で満たされる。乾燥した状態で食べたら口の端を怪我しそうなくらい、カリッとした歯ざわりだ。硬め厚めなので、芋の甘さもしっかり感じられる。『じゃがいも心地』と『ザ・ポテト』はGACKTでも当てられなそうなくらい食感が似ていたので、シンプルに好きなフレーバーがある方を選んでみてほしい。

甘さ  :★★★☆☆
歯ごたえ:★★★★★
厚さ:  ★★★★☆



2位 冬限定『冬ポテト』は絶妙なカットがいい


 厚切り投票により2位となったのはCalbee『冬ポテト』だ。Calbeeが期間商品として春夏秋冬だしているポテチの冬バージョンである。公式サイトでも「冬に合うポテトチップスを追求し、行き着いた」とあるが、「モーグルカット」という大きな凸凹があるカットのおかげで、ポテトチップスが割れづらく大きなものがたくさん入っていたのもよかった。歯ごたえは硬い感じではないが、厚みと大きさがあるのでしっかり1枚で口がいっぱいになり、満足感があった。

甘さ  :★★★★★
歯ごたえ:★★★☆☆
厚さ  :★★★★★



1位は今年発売の『ポテトデラックス』


 満場一致で「ウマい!」と評価されたのはCalbee『ポテトデラックス』だ。もともと新潟県・長野県のみのエリア限定商品だったが、2020年4月から全国で発売されている。パッケージでも「通常の3倍の厚さ」と謳われているが、とにかく分厚い。厚さは他の商品とは比べ物にならないほどだった。味はというと、ここまで厚いポテトチップスという感じではなくなってくるのだが、とにかく芋の甘さが引き立つ。厚さはあるがホクホク、という感じではなく、しっかり硬めに揚げられている。内容量のわりに単価が高いため、パーティー用にはできないのがネックだが、一人で楽しむ分にはちょうどいいかもしれない。

甘さ  :★★★★★
歯ごたえ:★★★★★
厚さ  :★★★★★



波切りカットに軍配あがらず


 その他の商品についてもレビューを残していく。まずPBブランド系のセブンプレミアム『厚切りポテト』とトップバリュ『厚切りカットポテトチップス』は、よくある波切りカットのポテトチップスで、どうしても既視感がいなめなかった。芋の味というよりは、フレーバーとなる味頼りといった感じだ。シンプルで他の商品よりも比較的安いので、ディップして食べるなどの工夫をしてもいいかもしれない。

 Calbee『ポテリッチ』もPB系と同じ波切りカットのポテチだ。PB系と比べるとフレーバーの味は均等についているのだが、厚さや硬さにはあまり特徴がなかった。

 まるで海外製品のようなSOCIO『hula`s MAUI CHIPS』は、実は日本の老舗ポテトチップスブランドだ。ネットでは「厚切り」として口コミが散見されたが、厚さというよりもカリッとした硬さが特徴だった。印象としてはCalbee『堅揚げポテト』に近い。しかし量も多く、芋の甘さではないがとにかくフレーバーが濃くておいしかった。

 今回の検証では、波切りカットのポテチに軍配が上がらない傾向だった。厚切り系ポテチとしては最もポピュラーな形となってきているため、口が飽きてきてしまっているのかもしれない。しかし、検証そのものはずいぶん盛り上がり、その日は全員がポテトチップスで夕飯を済ませることになってしまった。8袋は多いかもしれないが、おうち時間が増えそうなこれから、みんなで検証してみても面白いかも?


(取材と文・撮影/ミクニシオリ)

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