佐々木健介&北斗晶夫妻「結婚25年、毎日文句言っている」けど「シリアスなケンカにはならない」その理由とは?

 垣谷美雨の同名ベストセラー小説を『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の前田哲監督が、主演に天海祐希を迎えて映画化した話題作『老後の資金がありません!』。どこにでもいる4人家族・後藤家だったが、妻のパート契約切れ、夫の失職、娘が派手婚を計画…と、気づけば貯金は大ピンチ。「本作で、宇都宮で餃子店を一代で築いた実業家夫婦を演じた佐々木健介&北斗晶夫婦は“老後とお金”という難題とどう向き合っているのか。そして、問題が起きたとき、どれだけ言いたいことを言い合っても“本当に深刻な”夫婦ケンカにならない理由とは?

撮影・堀田真央人 ヘアメイク:城所とも美 スタイリスト:桝田朱美(北斗 晶担当)、下畑るみ(佐々木健介担当)

家族そろって映画好き! 夫婦2人で映画デートも

 普段からよく家族や夫婦で映画を見に行くという佐々木健介&北斗晶夫妻。

北斗晶(以下:北斗)「ウチは息子たちが幼いころから、週末になるとよく一緒に映画を見に行っていたんです。自宅の周りは畑ばかりであまり娯楽がないので、土日のうちどちらかは映画を見に出かけるのが定番でした。近ごろやっと、2人きりで映画を見に行く時間がとれるようになってきましたね」
佐々木健介(以下:佐々木)「そうだね、やっとだね(笑)」

 2人きりの“映画デート”ではどんな作品を?

北斗「いろんな作品を幅広く見ています。マフィアものも見れば恋愛ものも見るし、アメコミ映画も見るし…ホラーも見ます。以前、昼間に『13日の金曜日』を見に行ったら、2人しかいないときがあって…」
佐々木「貸し切り状態だったんだよね!」
北斗「広い映画館の真ん中に座ったんですけど、私たち2人だけで周りに誰もいないものだから、ただでさえ怖さ倍増で。するとそこに、ガクン…、ガクン…って何かが歩いてきたんですよ! …遅れて入ってきたおじいさんだったんですけど(笑)」
佐々木「ちょうど暗くなって不気味な音楽が流れているときだったので、2人して“うおお!?”と、思わず声を上げてしまいました(笑)」
北斗「じいさん、遅れて来るんじゃねーよ! 映画より怖かったわ(笑)!」

 その日に見る映画はどちらが決めることが多い?

北斗「いつも2人で決めているよね」
佐々木「そうだね。2人でスマホでその日の上映スケジュールを確認して、どれにする?って、あれこれ話しながら2人で決めているよね」
北斗「2人とも映画に関しては趣味が幅広いんです。お互いに、こういう映画はイヤみたいなこともないので、映画選びで食い違うことはないかな。“夫婦50割引”を利用できるようになってから、より頻繁に2人で映画館に行くようになりました」

 そんな映画好きの2人が、天海祐希、草笛光子というそうそうたる俳優陣と共演を果たした映画『老後の資金がありません!』がいよいよ公開。もし出演していなかったとしても、この作品は間違いなく見に行った、と力説する2人。

北斗「だってまずタイトルが気になるもん(笑)。“老後資金2000万円問題”なども言われているじゃないですか。私たちはちょうど、老後のことを考え始めるドンピシャ世代ですし」
佐々木「出演してなかったとしてもこの作品は見に行ったと思います」
北斗「ポスタービジュアルの天海さんの表情もコメディータッチで面白そうだし。あと普段から、監督の名前で見る映画を選んだりもしていて、前田監督の『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』も見ているので、この作品も見に行ったと思います。実は私たち、それくらい映画好きなんです(笑)」

 そんな2人が本作で演じるのは、天海祐希が演じる主人公の主婦・篤子の長女(新川優愛)が、突然連れてきた結婚相手(加藤諒)の両親・松平夫妻。オファーが来たときは迷いもなく出演を決めた?

北斗「出るも出ないもない、ありがたく引き受けさせていただきます!という感じです。映画の世界では、私たちが演じさせていただいた松平夫妻は、いわゆる“ちょい役”と呼ばれる役だと思いますが、私たちからしたら大役も大役です。しかも台本を受け取ってセリフがあるのを見たときは2人して仰天しました」
佐々木「すごい、セリフがあるよ!ってね(笑)」
北斗「本作の台本を棺桶に入れてもらわなきゃいけないくらいの大ごとですよ」
佐々木「ずっと映画館で観客として見ていた世界の中に、自分たちが入っていけるなんて本当に興奮します。自分たちがスクリーンに映るなんて、考えただけでうれしくて」
北斗「息子たちにも見てもらいたい。小さなころから映画館に連れて行っていたし、子どもってだんだん親と一緒に出かけてくれなくなるけど、うちの息子たちは今でも映画を見に行くというと一緒に来るんです。この作品も、家族で見に行くのが今から楽しみです。たくさんの方に見てもらいたいし、興行収入もたくさん入ってほしいですね。私たちは2人で2400円で見せてもらいますけど(笑)」
佐々木「夫婦50割引で(笑)」

 そうそうたる顔ぶれとの共演も楽しんだ様子。

北斗「いや緊張しました。本当にすごい面々ですから。とくにラストのほうの、皆さんが集まる場面の撮影はドキドキでした。NGなんて出そうものなら、草笛光子さんや天海祐希さんをお待たせしてしまうことになりますから。でも皆さん明るくて楽しくて、本当にいい雰囲気の現場だったんです。でもそれだけじゃなくて、全員が本当に一生懸命で、すばらしい現場でした」

 では今後の映画出演にも意欲あり?

北斗「意欲どころか、機会を頂けるのであればいくらでも伺いますよ!」
佐々木「どんなちょい役でも僕らにとっては大役なので」
北斗「転がっている死体役でも大役ですから」
佐々木「通行人でもいいです」
北斗「スーパーで万引きする役でもいいです。映画の世界でいただく仕事はすべて大役ですから。もともと、プロレスの世界から芸能界でタレントとして仕事させていただくようになり、そこからまた今回こうして、映画という新たな世界に挑戦させていただきました。機会を頂けるなら、これからもいろいろなことにチャレンジしていきたいと思っています」

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