doingではなくbeingであり続けるには!? 「SDGsとWell- being」をテーマにトークセッション

高山智司氏

 ではdoingではなくbeingであり続けるためにはどうしたらいいのか?

 藤井氏は「課題はたくさんあると思う。その中のいくつかを話すと、一つは、個人が自分が幸せな状態って何だろう? 幸せであるためにどうすればいいのだろう?ということにちゃんと気づくということ、見つけることが一つの出発点だと思っており、パーパス・クエスト(探索)というキーワードで、各個人がキャリアを通じて成し遂げたいことを見つけていく取り組みも始めている。そのうえで、一人でやれることは限られているので、一緒にやれるコミュニティ、仲間をまず小さなところから作って、徐々に大きなうねりにすることができると、Well-beingな状態を自ら作り出し広げていける、そんな循環が回っていくと良いのでは」と語る。

 栗原氏は「私も選手の時は足りないところに目が行く選手だった。あの選手はできるのに自分はできないというように。逆に相手の選手から自分も同じようにみられているという感覚を持てない選手だった。今は自分が接するほうになったので、子供たちには“今、ここがすごくいい”と伝えてあげると、そこで一度自己肯定感を認めることができるようになっていると思っている。そこで“さらにやってみて”と言うと、大げさなくらいやってくれたりする。“じゃあもうちょっと控えてみようか”と言うとちょうどいいあんばいになったりということを、子供たちが体現してくれるので、私自身も自分が選手の時に足りなかった部分を答え合わせさせてもらっているような感覚で、毎回感動をもらっている」などと子供たちと接する中での体験を交えて語った。

 こういった話を受け高山氏は「企業は企業価値が上がるからESG投資というものをやっている。デジタル田園都市の地域幸福度(Well-being)指標というものを官邸が去年から国の指標の中にどんどん入れていこうということになった。例えばスポーツによってこういう満足度が高まったとか、地域の教育のレベルが上がってきたといったことで地域の満足度が高くなることで地域の指標も上がっていく。国も何も考えていないわけではなく、巻き込もうということで、今回は地方創生に地域幸福度というものを入れてきている。GDPというものがあるが、今度はGross Domestic Well-being(GDW)という指標を使おうという運動もあるので、ぜひピースコミュニケーションの後としてSDGsの後に“Well-beingで行こうじゃないか”という大きなムーブメントにしていかないといけないと思っている」などと語った。