『大コメ騒動』
17歳で小さな漁師町に嫁いてきた松浦いと。今では3人の子供の“おかか”となり米俵を運ぶ女仲仕として働いていた。ある日、高騰するコメの価格に頭を悩ませていたおかかたちとコメの積み出し阻止を試みるも失敗。その騒動を“女一揆”と新聞に報じられ…。
17歳で小さな漁師町に嫁いてきた松浦いと。今では3人の子供の“おかか”となり米俵を運ぶ女仲仕として働いていた。ある日、高騰するコメの価格に頭を悩ませていたおかかたちとコメの積み出し阻止を試みるも失敗。その騒動を“女一揆”と新聞に報じられ…。
ふぉ~ゆ~の福田悠太が主演する舞台、山田ジャパンの『優秀病棟 素通り科』(本多劇場、1月20~27日)のライブ配信が決定した。ライブ配信公演の大賞となるのは、 20日19時、23日18時、27日16時。チケットを購入すると、当日の配信開始後48時間視聴できる。ライブ鑑賞チケットは、8日19時発売。
本作は、シーズン2の配信決定も話題の『全裸監督』の脚本など、脚本家・演出家として活躍する山田能龍による最新公演。この世を去ろうとしていた男は、ありえないタイミングで、ある中年女性と出会い、彼女の悲惨な人生を知ることになる。一方、男は充実した人生を送り、周囲からも愛されているようにしか見えない。でもなぜ、そんな決断をするに至ったのか……。
他出演に、森一弥 、与座よしあき、いとうあさこら。
あるニュース番組の内容が次々に改変させられる異様な状況を描いた『ザ・空気』(2017)、 国会記者会館の屋上を舞台に、日本独自の“記者クラブ制度”に着目し、メディアと政権の癒着に迫った『ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ』(2018) に続く“空気”シリーズの第三弾が上演される。
『ザ・空気』、『ザ・空気 ver.2』ともに各演劇賞でさまざまな賞を受賞するなど高く評価された。
本作の舞台は再びテレビ局。政治評論家の横松は、BSニュース番組「報道9(ナイン)」にゲストコメンテーターとして登場するため、某テレビ局にやって来た。ところが、ある「ゆゆしき事態」が発生したために、出演が難しくなってしまう。不本意ながら、普段は使われていない9階の会議室で待機することになった横松の前に、番組のチーフ・プロデューサー・星野が現れた。彼女が思いがけない人の名前を口にしたため、横松は動揺する。さらに、この部屋にまつわる「怖い話」を聞かされて……。
二兎社初参加となる佐藤B作があくの強いコメンテーターを、同じく初参加の神野三鈴がプロデューサー役を務める。
前2作同様、混迷を深める社会状況や現実の政治とシンクロさせ、今の日本の“空気”をリアルに体感できる作品となっている。
2019年4月からKAAT神奈川芸術劇場芸術参与を務める長塚圭史が2018年11月に上演し、高く評価された『セールスマンの死』がKAAT神奈川芸術劇場10周年記念プログラムの一つとして待望の再演を果たす。今回は主人公の老セールスマン、ウィリー・ローマンを演じる風間杜夫、妻リンダ・ローマンを演じる片平なぎさら初演時のオリジナルキャストが多く集結した。
同作はアメリカを代表する劇作家アーサー・ミラーの作品でピューリッツア賞を受賞するなどミラーの代表作。家庭の崩壊、若者の挫折感など第二次世界大戦後「アメリカン・ドリーム」に影を落とした人間疎外、そして平凡なアメリカ市民の夢と挫折を鋭く描いている。フレデリック・マーチやダスティン・ホフマン主演で映画化もされており、日本でもおなじみの作品だ。
普遍性に満ちているからこそ、70年以上経っても色あせることなく上演されている一方で、見る側のとらえ方は時代によって微妙に変化するもの。2021年の日本でこの作品はどのようにとらえられるのかも興味深いところだ。
アメリカで最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門を、柳美里著『JR上野駅公園口』(河出書房新社)の英語版『Tokyo Ueno Station』(モーガン・ジャイルズ訳)が受賞した。翻訳文学部門は2018年に新設され、多和田葉子著『献灯使』の英語版 『The Emissary』(マーガレット満谷訳)が日本の文学作品として36年ぶりに受賞。今回の受賞はこれに続く快挙だという。出稼ぎのために上野駅に降り立った福島県相馬郡(現・南相馬市)出身の男の生涯を通じ、高度経済成長の光と闇、社会の片隅に追いやられた人々を描く。受賞直後に文庫版がAmazon.jpの書籍総合ランキング1位を獲得するなど話題を呼び、発行元は文庫版と単行本それぞれ緊急重版を決定した。
汐見夏衛著『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)が、読者の「TikTok」投稿をきっかけに「大号泣」「映画化してほしい」の声が殺到。6月から3カ月間で異例の7万5000部増刷、累計発行部数10万部を突破した。母とケンカして家を飛び出した百合。目を覚ますとそこは戦時中の日本だった――。28日に続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』も発売。刊行を記念し2冊セットで3名にプレゼント。(係名:「あの花/あの星」)
2016年刊行の汐見夏衛著『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)が動画投稿アプリ「TikTok」をきっかけにヒットして話題を呼んでいる。同文庫の倉持真理編集長に聞いた。
話題の『あの花〜』はどんな小説ですか?
「ケータイ小説サイト『野いちご』に投稿された作品で、汐見先生のデビュー作になります。中学2年生の主人公・百合は戦時中の日本にタイムスリップし、彰という青年に出会いますが彼は特攻隊員で……という切ない恋の物語です。スターツ出版文庫立ち上げ初期の作品で、当時も売れ行きは良かったのですが、今年6月に一般読者が投稿した15秒程度のTikTok動画がバズって、全国から問い合わせが殺到して。6月から3カ月間で7万5000部を増刷、累計発行部数は10万部を突破しました」
話題の映画や気になる海外ドラマ、チェックしておきたかったあの音楽に、話題のコミックス――。TSUTAYAのレンタルなら気軽にたっぷり楽しめます。さて今月のおすすめは……?
浅丘ルリ子と六角精児が朗読劇『ななしのルーシー』に挑戦する。リチャード・コネルによる短編小説『レピュテーション』が原作で、デマや嘘に惑わされやすい民衆の姿や、“世論”の脅威と脆さを描きながら、独自のユーモアとサスペンスを加えて、喜劇に仕上げた作品だ。
浅丘は、自身にあて書きされた不遇な過去を持つ元女優ルシアを演じる。「同じ原作から生まれた『群衆』という映画を見たことがあります。ゲイリー・クーパーが演じる粗野な野球選手が大騒動に巻き込まれるという内容で、戦前に作られた白黒映画ですが、これが今見てもとても面白いのです。今回の台本はゲイリー・クーパーが演じていた役がルシアという女性に置き換えられています。繊細ですが強い反骨精神の持ち主で、高い知性を感じさせる役どころです。ですが、決して自分の信念を曲げないという性格には大いに共感しました。また、この物語が持つメッセージは、いまの世の中の人々にこそ届けるべきだと思っております」。
ルシアを大騒動へと巻き込む新聞記者を演じる六角精児は「この作品には、デマを信じた人たちの群衆心理が描かれています。(社会にまだ情報が少ない頃の話なので)デマを信じざるをえない悲しさも描かれているんですけれども、今の世の中だって何が正しくて何が間違っているのか分からないことが多いじゃないですか。少なくとも大多数が考えていることが、必ずしも正しいことではないと思うんです。僕も、このテーマは今やるべきなのではないかと」と語った。
今回の舞台は途中休憩を挟んだ二部制で、二部では朗読劇に出演する妹尾正文も加わって、トークショーを行うという。浅丘は「3人でいろんな話をしたり、六角さんはギターが弾けますから、みんなで楽しく歌を歌ったり…20分ぐらいですけれども、細かい内容はいま考えています」。
チケットの一般発売は2021年1月16日から。
芸人、俳優、ミュージシャン、文筆家とマルチな活動を繰り広げるマキタスポーツが「マキタスポーツのオトネタTV〜年末キラキラ大放送〜」を開催。自身の活動の軸である笑いと音楽の融合させた「オトネタ」を披露するLIVEプログラム。過去の傑作集や初披露の新作の数々で笑い、うなずけ。有観客公演と配信のハイブリッド。
『バットマン』の悪役として知られるジョーカーの誕生秘話を描いて世界を震撼させるとともに、世界各地の映画賞を受賞した『JOKER』のフィルムコンサートが日本初開催。フィルムコンサートとは、映画全編を超巨大スクリーンと高質なサウンドシステムを使って上映し、その映像に合わせて、フルオーケストラライブ演奏を行うという贅沢すぎる観劇体験だ。『JOKER』の楽曲は、アイスランドの人気グループ、múmの主要メンバーで、チェリストのヒドゥル・グドナドッティルが作曲を手がけている。東京のほか、神戸でも公演がある。