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〈新企画〉二十歳の視点Vol.2 文京区・森鷗外生誕150年記念事業 甘党鷗外にちなんだ銘菓でまちあるき 

2013.03.13 Vol.586

 文学にほぼ興味がなくても『舞姫』を読まされたことがある、という人は多いのではないか。読んだことがなくても、「森鴎外」という名前はご存知なのではないだろうか。

 明治の文豪・森鴎外は、昨年で生誕150年を迎えた。これを記念して鴎外ゆかりの地である文の京(ふみのみやこ)・文京区では、昨年から多くの催しがなされている。オペラや講演会、展示会等多岐に及んで鴎外にまつわる事業を展開。これらの催しは総計37000人もの参加を得るなど、大盛況であった。

 そんな50以上にも及ぶ多くの催しのうちのひとつが「文の京ゆかりの文人銘菓」。いま流行りのスイーツ企画かと思いきやお門違いもいいところ。文京区の知名度やイメージをアップさせるためのガチなイベントだ。

 文京区は、文京区でしか味わえないものを文京ブランドとして打ち出し、まちあるきを楽しむという観光スタイルを展開している。以前にも「食の文京ブランド100選」として、様々なジャンルの選りすぐりの食で大きな反響を呼んだ。そこで今回も「食」をテーマに事業を開始し、「観光土産品」の開発に乗り出したのだ。なぜ「菓子」に焦点を当てたのかというと、お土産として持ち帰ったり広めたりすることが比較的しやすいから。私自身も楽しく食べ歩きをし、お菓子を持ち帰っては家族と文京区の話題で盛り上がった。

 歴史と文化が豊かな文京区には、ゆかりのある文人も多い。今回は森鴎外、夏目漱石、樋口一葉にちなんだ銘菓の製作販売が行われた。文京区内の菓子製造業者に呼びかけ、銘菓を制作・販売する店舗を公募。いくつかの条件を満たした17種類の菓子を 「文の京ゆかりの文人銘菓」と認定した。森鴎外に関する銘菓は11種。このうちのいくつかを紹介していきたい。

 突然ですが、皆さんは森鴎外にどのようなイメージを抱いていますか。
 教科書に載ってしまうくらいだから、お堅いイメージを持っている方も多いのではないだろうか。しかしそんなイメージからは想像し難いことに、彼は超甘党のおじさん。特に好んで食べたのが「饅頭茶漬け」…想像しただけで口の中が甘ったるくなってくる。あっさりしたお汁粉のようでおいしいらしいが、自他共に認められている甘党の私でもこれには驚きを隠せなかった。

 この饅頭茶漬けをイメージして創った銘菓は、松右衛門の「鴎外餅」と本郷三原堂の「抹茶漬け」。あくまで茶漬けの「イメージ」であり、ごく普通のお饅頭である。さすがにお茶漬けにして売るチャレンジャーな店はなかったが、イートイン限定でお茶漬けにしたらどのような反響があったのか・・・と考えてしまった。松右衛門の店主さんは「よくテレビの取材が来る」とうれしそうに話していた。本郷三原堂の店内には、「お茶をかけないでね…」という但し書きがされており、面白い。さらに鴎外は、杏や梅などを煮て砂糖を掛けて食べるのも好きで、TIESの「ケーク・アンジュ」はそんな嗜好をイメージして作られた。ラム酒がよく利いている杏がアクセントで、シンプルながら飽きが来ないおいしさだ。

 ドイツ留学という視点から創作された、パティスリーシモンの「エリス」。店内に入ると甘い香りが広がり、幸せな気持ちになる。「エリス」はハートの形をした洋菓子で、ピンクのパッケージが可愛らしい。美少女エリスを髣髴させる。

 鴎外の住居「観潮楼」をイメージして創られた「観潮楼のいちょうサブレ」は都営三田線・白山駅を出てすぐの洋菓子店ル・ボン・ヴィヴァンで売られている。バタークリームサンドのクッキーにオレンジピールを混ぜたもので、他にはない味わいを堪能できる。

 作品からインスパイアされたお菓子もある。あめ細工吉原の「お玉」は、『雁』に出てくる登場人物、ゆかりの地をイメージして作られた飴ちゃんだ。入れ物は鳥かごのようで、細部にまでこだわりがありとても可愛い。

 そして和洋折衷されたお菓子「The Vert-鴎外(テベールおうがい)」。饅頭、くず餅、焼きいも、チョコレートなど鴎外にまつわるお菓子が盛り込まれている。東京ドームホテルのガーデンテラスで観覧車を眺めながら食すことができる贅沢な逸品だ。

 鴎外ひとりからこんなにも幅広く和洋菓子が考案されたということに、文人への思いの強さを感じる。いくつかのお店によると「これらの文人銘菓を目当てに来店される方も多いです。広い年代層の方々に好まれてはいますが、やはり多く来店されるのは50~60代くらいの女性ですね。家族連れで来られる方もいらっしゃいます」とのこと。

 先月までは文京区にちなんだ豪華商品付きのスタンプラリーも行われており、まちあるきをしながらお菓子を楽しむ方々から多くの応募があったそうだ。私も参加して、銘菓商品券を当てた。「文の京ゆかりの文人銘菓」の企画自体は今月31日までの実施だが、店舗によっては今後も継続して発売される。

 文京区はアップダウンが激しい地形が特徴。歩くのは大変だが、その分見ごたえのある「鴎外ゆかりの地」がたくさん。さまざまな場所から現代と明治時代が交差していることを体感でき、実に贅沢な散歩を楽しめるところなのだ。

 鴎外生誕150年を記念して建てられた「文京区立森鴎外記念館」。ここでは鴎外の多彩な活躍にならって様々な鴎外普及活動が行われており、文京区の新たな文化交流地点として期待が高まっている。今後もこの記念館を中心とし、他の博物館等とも連携して展示や講演会を行っていく。さらに鴎外だけにとどまらず、他の文人たちの情報発信も進めていく方針だ。

 区民の目線に立った面白い事業を日々展開し続けている文京区。今後が楽しみだ。(本紙インターン・沢井めぐみ)

東日本大震災から2年……日比谷公園で3000人が黙とう

2013.03.12 Vol.586
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  東日本大震災の発生から2年となった3月11日、都内各所でさまざまな追悼イベントが行われた。

   日比谷公園では「311 東日本大震災 市民のつどい Peace On Earthステージ」が開催され、大地震が発生した午後2時46分、坂本龍一や加藤登紀子、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)らが約3000人とともに、黙とうを捧げた。

 この日は平日にも拘わらず、多くの人が集まった。2時40分を過ぎたころには人で埋め尽くされ、2時46分に集まったのは老若男女約3000人に及んだ。場所柄、スーツ姿のビジネスマンと思われる人たちの姿も多く見かけられた。

 加藤が、「亡くなった人のことを思いましょう。その命のひとつひとつがとても大切だったことを思いましょう。みなさんの命がとても大切だってことを思いましょう。みんな頑張って素晴らしい人生を送りましょう。心から亡くなった方に追悼の想いをこめて。私たちの人生に、私たちの命に感謝の意を込めて、黙とうを捧げましょう」と、呼びかけ、C.W.ニコルの「黙とう」の声が響くと、公園は静けさに包まれた。

 たった2年。今もなお、多くの人が厳しい生活を強いられている。後藤は「3月11日の2時46分だけを記念碑みたいにしてしまうのは違和感がある。その時だけ思い出すんじゃなくて、日々のなかで、いつでも思った時が黙とうの時間であればいい」と、静かに語っていた。

 イベントは、東日本大震災の被害にあわれた方々を追悼するとともに、これからの未来を共有する場を作ることを目的に行われたもので、今回が2回目の開催。10、11日の2日間にわたって行われ、佐藤タイジ、難波章浩-AKIHIRO NAMBA-らアーティスト、映像作家の鎌仲ひとみ、被災地でさまざまな支援活動を展開している人たちなどが登壇。市民アピールやトーク、音楽ライブなどが行われ、被災地の現状や、自然エネルギーへの新たな可能性や転換を図っている最新の事例なども報告された。

〈新企画〉二十歳の視点Vol.1「ハタチコン」 

2013.03.11 Vol.586
gaku031101.jpg この数時間のなかで、さまざまな「一喜一憂」を目撃した。ケータイアプリ「LINE」で連絡先を交換した男子は、「『LINE』の開発者に感謝です!」と喜びながら話してくれたり、一方で、ある男子は「「1人もアドレス聞けない! チキン過ぎて聞けない!」と悲痛な叫びを上げたりしていた。  代表の佐藤くんは、このイベントを通して「自分のやりたいことに共感してくれる仲間を見つけて、化学反応を起こす場にしたい」と話す。  たしかに、話を聞いていくなかで、「春から就職なので、男の人だけでなく、女の人とも知り合いたい」、「お酒が好きなので、飲み友達を見つけたい」と話す女子がいた。異性との出会いだけでなく、同性との出会いにも配慮しているところが普通のコンパとは違う、街コンの一つの魅力だ。  そういう佐藤くんは、この春から世界一周の旅に出かけるのだという。彼もまたどこかで「化学反応」を起こしてきたうちの一人なのかもしれない。 (本紙インターン・川合健悟)

横須賀市・中学生ダンス発表会に KENCHIとTETSUYAがサプライズ登場!

2013.03.11 Vol.586

“Danceで日本を元気に!”をテーマに、横須賀市の中学生たちがEXILEの人気曲『Rising Sun』のダンスに挑戦するプロジェクト〈YOKOSUKA Rising Sun Project 夢の課外授業SPECIAL〉が4日、横須賀市の長井海の手公園・ソレイユの丘にて開催され、約1カ月の間『Rising Sun』のダンスを練習してきた中学生たちが、各学校ごとにダンスを披露した。

 参加したのは、池上中学校(Aグループ・Bグループ計129名)、大楠中学校(40名)、武山中学校(40名)、大津中学校(60名)、計269名の中学生たち。冒頭、吉田雄人横須賀市長が「このプロジェクトは、全国のさまざまな学校に夢を与えるプロジェクトを行っている21世紀倶楽部に横須賀を選んでもらい、横須賀出身のある方々に来てもらうことができました」とあいさつ。そのゲストとは、なんとEXILEのメンバーで、横須賀市出身であるKENCHIとTETSUYA。2人がやってくることを知らされていなかった生徒たちは、彼らの姿に大興奮。KENCHIは「自分の故郷・横須賀の未来の輝く原石である皆さんと一緒にダンスを楽しみたいです」、TETSUYAは「今日はいい思い出をいっぱい作りましょう」と生徒たちに笑顔を向けた。憧れの2人に見守られながら、生徒たちは約1カ月間の練習の成果を遺憾無く発揮。渾身のダンスを踊り終えた生徒たち。最後にKENCHI、TETSUYAと記念撮影を行い、輝く笑顔を見せていた。

2020年に東京五輪開催 支持率70% IOC調査 

2013.03.05 Vol.585
 東京招致委員会は5日、国際オリンピック委員会(IOC)が調査した2020年夏季五輪の東京開催の支持率が、東京で70%、全国(東京以外)で67%に達したと発表した。昨年5月にIOCが公表した支持率47%から大幅アップし、招致委が目標としていた70%を達成した。 ロンドンは支持率68%で招致に成功しており、今回の結果で東京での五輪開催実現に大きく一歩近づいた。

 同日夜に行われた記者会見で、東京を訪問中のIOC評価委員会から報告を受けたことを明らかにした武田恒和招致委理事長は「大変感謝している」と感想を述べると、ロンドン五輪での日本選手の活躍、今後の活躍への期待などが支持率の押し上げたと分析した。

 猪瀬直樹都知事は「招致活動において最低限のラインはクリアしたと思う。成熟都市において今回の支持率は、100パーセントに近いものと思う」。また、「今後、更に招致気運の醸成に努め、心のデフレを取り払うためオリンピック・パラリンピック開催を勝ち取るよう万全の体制で臨みたい」とコメントを寄せた。

 昨年5月のIOC調査では、同じ候補都市であるマドリードとトルコは70%を超える支持率があり、東京は支持率上昇が重要な課題となっていた。

 IOC評価委員会による4日間の視察も折り返し。6日もプレゼンテーションや会場の視察が行われる。

MUJIが旅と移動をテーマにした旗艦店

2013.03.05 Vol.585
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 良品計画は、旅と移動をテーマにした「MUJI to GO」の世界旗艦店を3月21日にオープンする。店舗は、同日、東京駅前に登場する日本郵便株式会社が取り組む初の商業施設「KITTE」内で、店名は「MUJI to GO KITTE 丸の内」。
 
「MUJI to GO」は、同社が提案するカテゴリーのひとつで、移動や旅で活用されるアイテムを集めたもので、2008年にスタート。2008年3月に香港国際空港に出店したのを皮切りに、日本国内でも国際空港を中心に6店舗、海外では5カ国の国際空港や国際鉄道ターミナル周辺で5店舗を展開している。

IOC評価委員会視察始まる サプライズ演出も

2013.03.04 Vol.585
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  国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会は4日、2020年夏季五輪招致を目指す東京への現地調査を開始した。

 プレゼンテーションに先立って行われた公式歓迎行事に出席した安倍晋三首相は「五輪を東京で開催することこそは、生涯の夢だった」と語り、「わが政府の完全なるサポートのもと、アスリートたちはここ東京で、ほかでは得られない至福を味わうこととなる」と、招致の完全バックアップを宣言した。

 この日は全体的なコンセプトなどのプレゼンテーションが行われたほか、会場や選手村などを視察。女子サッカーの澤穂希選手やフェンシングの太田雄貴選手ら現役選手たちがプレゼンターを務めたり、視察に同席した。

 有明の森では、東京都の猪瀬直樹知事が、車いすテニスの国枝慎吾選手とラリーをするというサプライズ演出もあり、猪瀬知事は「(評価委員の)みなさんは興味深く拍手して笑ってみてくれた」と感想を述べた。

 5日も、さまざまなプレゼンテーションや会場視察が行われる。

東京初!水陸両用バスで下町観光

2013.03.04 Vol.585

東京観光が盛り上がる観光バスが出現! 陸路はもちろん、水辺のある街・東京を満喫できる、その夢の乗り物とは。

5月11日開催の「6時間リレーマラソン」参加者募集中

2013.03.04 Vol.585

 ローソンHMVエンタテインメント(LHE)は5月11日、『ローソン・エンタラン 6時間リレーマラソン in 日産スタジアム』を開催する。これは“エンターテインメントを楽しみながら走る”をテーマにした新しいイベントだ。

 レースは3〜10人のチーム制で、スタジアム内に設置されたコースを交代で走り、6時間の合計走行距離を競うリレーマラソン。個人で申し込んだ人は、運営側で競技レベルや志向に合わせてチームを組む「マッチングチームエントリー」も可能。リレーの部のほかにも個人の部、キッズランの部もあるので、個人でも家族ででも気軽に参加できるというわけ。

 また、会場ではアーティストの音楽ライブが開催され、スポーツグッズの販売コーナーやプロからのアドバイスを直接受けられるランニングクリニックなどが設置される。文字通り「楽しみながら走る」ことのできるイベントだ。

 現在、JogNote イベントページ(http://smart.jognote.com/lawson-enterun)で参加者を募集中。

3万6000人が走った!! 熱気にあふれた「東京マラソン2013」

2013.03.04 Vol.585
 2月24日に開催された「東京マラソン2013」はマラソンの世界最高峰シリーズ「ワールド・マラソン・メジャーズ(WMM)」に加入後、初めての開催となった。WMMの一員とあって世界の一流ランナーも多く参戦。東京マラソンは大会を重ねるごとにグレードアップしている。  午前9時10分のスタート時の都庁前の気温は4.6度。レース中は常に5メートル以上の風が吹き、時折10メートル近い向かい風に見舞われる。空は晴れ渡ったものの、ここ数日続いた寒波の影響でランナーにとっては過酷なコンディションとなった。しかし完走率は96.2%。前回の96.5%にはわずかに及ばなかったが立派な数字だ。  今年もさまざまな思いを持って参加したランナーは3万6000人、ボランティアは1万人、沿道の応援者と大マラソン祭りの観客は173万5000人を数えた。  スターターを務めた猪瀬直樹東京都知事は開会前「今日は東京が一体となる日です。東京マラソンを成功させ、2020年東京オリンピック・パラリンピックをどうしても招致したいと思います。みなさんと一緒に2020年東京オリンピック・パラリンピックを迎えましょう」と挨拶。そして「いろんなランナーのいろんな思いがあると思いますが、みなさん、ゴールまで一心不乱で日ごろの実力を発揮してください」とランナーを激励した。

IOCリーディ委員長が来日 4日から都内を視察

2013.03.01 Vol.584
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  国際オリンピック委員会(IOC)のグレッグ・リーディ委員長らが1日、2020年の五輪開催都市の候補都市である東京を視察するために来日した。成田空港では、東京招致委員会の竹田恒和理事長らが出迎えたほか、地元の小学生も東京招致のロゴの入った小旗を振って歓迎した。リーディー委員長はそのまま都内のホテルに移動し、出迎えた猪瀬直樹東京都知事と握手を交わした。
 
 週明け4日から7日まで、ビジョンや大会の全体的なコンセプト、競技や会場、財政、政府および市民の支援など14のテーマでプレゼンテーション、会場の視察も行われる。

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