格闘家イケメンファイル Vol.54 日本ヘビー級の至宝 KOICHI(こういち)

 圧倒的なイケメン、ムキムキな体で女性ファン大注目のKOICHI選手。努力でその体を手に入れた。

「中学時代から身長が183㎝ぐらいあったんですが、そのころは80㎏ぐらいしかなく、痩せていました。小学校、中学校とスラムダンクの影響をかなり受けまして(笑)、ずっとバスケットをやっていた。でも19歳から格闘技を始めて、2年かけて無理やり体重を20㎏増やして、今の体を作り上げました。格闘技を始めたのは、自分が17〜8歳の頃。K-1が全盛期で、ピーター・アーツとアンディ・フグが大活躍していて、それを見て自分も強くなりたいなと。あと、“ガチンコ”という番組の企画で、ヤンキーがいっぱい出てきて、プロボクサーを目指すというのがあって、それが好きで毎週見てて、影響を受けました(笑)。もちろん、男の子ですから、小さいころからヒーロー願望というか、強い男に憧れる部分もあったと思います。学校の先生からは、ずっと空手をやれと勧められていたんですが、空手ってパンチがないので、もっと実践的な事がやりたかった自分にはちょっと物足りなかった。なので、もともとK-1に憧れていましたし、パンチもキックもできるキックボクシングをやろうと。総合は見るのも好きだし、やっぱり強いし、練習では取り入れていますが、男とくっつくというのが、ちょっと…ね(笑)」

 9月19日には、いよいよ新生K-1に参戦。相手は、K-1のリングで2連続KO勝利をおさめ、ヘビー級のトップに君臨している上原誠だ。

「上原選手は日本のヘビー級で一番強いと言われているので、彼を倒して自分が一番強いということを証明したい。実は、ヘビー級ってなかなか練習相手がいないので、上原選手とはずっと一緒に練習をしてきたんです。ですから、リングで戦うのは初めてですが、お互いに相手の強みや弱点を知り尽くしてる。ただ、お互いに遅かれ早かれ戦う事になるだろうというのは分かっていましたから、練習では見せていない技を持っている。上原選手だけじゃなく、多分同じ階級の人と練習する選手は、全員持っていると思います。上原選手は一発という破壊力がありますが、自分にはそれがない。でも、パンチでもキックでもなんでもできますし、平均的に何でも倒せるものは持っているので、KOで勝利できると思います。上原選手はプライベートではすごく腰が低くていい人。選手としても、人間としてもリスペクトしていますが、今回はKOで勝ちにいきます」

 ハーフのような彫の深い整った顔だちのKOICHIの好きな女性のタイプは…。

「明るい人がいいですね。笑顔が素敵な人。女優さんでは、昔からキャサリンゼタ=ジョーンズが好きです。顔も好きですし、クールでかっこいいという感じが素敵ですよね」

 ジムの会長、そして師匠ニコラス・ペタスからもらった言葉を大切にしている。

「試合前のバンテージを巻いてもらってる時は、緊張しますが、逆にそれ以外は緊張しません。その時にスイッチが入るんです。でも準備するためのいい緊張になっていると思う。自分があまり緊張しないのは、ジムの新田会長の言葉ですね。“日常を変えない。試合の日をスペシャルだと思わないで、変わらぬ日常を送れ”というような言葉をよく言ってるんです。それを聞くと、試合だからといって緊張せず、いつもやっていることをいつものようにやれば、おのずと結果はついてくると思うようになりました。自分は精神的に弱いところがあり、強くなりたいとの思いから格闘技を始めたところもあるのですが、師匠・ニコラス・ペタスがいつも言っていた“折れない心”というのも大切にしています。今度の試合でも、簡単にあきらめないということを、リングで伝えていけたら。その日は「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~−60kg世界最強決定トーナメント~」があるんですが、それも含めて、自分たちの試合が一番盛り上がるんじゃないかと思います。みなさんの印象に残るような試合をして、10年ぐらい前の格闘技の全盛期を取り戻したいですね」

1980年10月26日生まれ、新潟県出身。186cm。日本ヘビー級最強の王者として長年君臨。恵まれた体躯から繰り出される技は、どれも一撃必殺の威力を持ち、数多くの戦慄のKOシーンを演出してきた。2010年12月1日にはK-1王者として勇名を成していた天田ヒロミ選手に完封勝利。9月19日(月・祝)に国立代々木競技場第二体育館で行われる「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~−60kg世界最強決定トーナメント~」のスーパーファイトで、上原誠(士魂村上塾)と対戦が決定。初代M-1ヘビー級王者。初代WPMF日本ヘビー級王者。バンゲリングベイ・スピリット所属。