[STAGE]よみがえる名作を2選

『幕末太陽傳』

 1957年に発表された映画『幕末太陽傳』は、死して半世紀を越える現在も“名匠”とうたわれる川島雄三監督が古典落語『居残り佐平次』を軸に、『品川心中』、『三枚起請』などさまざまな噺を一本の物語に紡ぎ上げたもの。フランキー堺を主演に上映され、日本映画史上に残る名作として今もなおファンの多い作品だ。

 舞台は江戸に隣接する品川宿にある遊郭旅籠の「相模屋」。金もないのに豪遊した佐平次は「居残り」と称して相模屋に長居を決め込む。そんな佐平次を軸に旅籠に出入りする攘夷派の志士、女郎らとのさまざまな出来事をテンポよく描く、当時としては異色のコメディー映画。

 この名作を毛皮族の江本純子が上演台本と演出を手がけ、舞台化する。

 主役の「居残り佐平次」には、大河ドラマ『龍馬伝』、映画『るろうに剣心』など映画やドラマ、CMなどでも活躍中の青木崇高。青木は今回、舞台初主演となる。

 当時の映画界の状況、製作過程、そして川島監督のキャラクターも含め、後のクリエイターたちに大きな影響を与え続けているこの作品。

 踏襲しても、ぶち壊しても面白い作品になりそう。

【日時】9月4日(金)〜13日(日)(開演は火木金19時、水土14時/19時、日は6日14時・13日12時30分/17時30分。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】本多劇場(下北沢)【料金】全席指定 7500円【問い合わせ】プラグマックス&エンタテインメント(TEL:03-6276-8443=平日11〜18時 [HP]http://www.taiyoden2015.com/)【原作】映画『幕末太陽傳』(日活株式会社)【上演台本・演出】江本純子【出演】青木崇高/田畑智子、MEGUMI、小林且弥/矢田悠祐、高橋龍輝、清水優、佐久間麻由、和田瑠子、遠藤隆太、梨木智香、阿久澤菜々、平野鈴、大力、岩瀬亮、羽場睦子、猪股俊明/野中隆光、富岡晃一郎、加藤啓/宍戸美和公、金子清文 ほか
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