小林直己、海外進出を実現させた行動力「LAの街でプロデューサーがいたら自分から声をかけるんです」

撮影・高畠翼
 ダンスの先に続く道、俳優としてさらに広い世界に売って出るべく着実に準備を積み重ねてきた小林直己。そのために以前から本格的な演技のトレーニングに加え、英語の勉強も行ってきた。

「今回のクルーは、ほぼアメリカから来たスタッフで基本的なコミュニケーションは全部、英語でした。僕も3~4年前から英語の勉強はしてきましたけど、もちろん母国語ではないので今回のために、撮影前には改めて発音などのレッスンも受け直しましたし、チームを組んで英語での芝居のレッスンを受けました。日本では俳優が事務所に所属しますが、アメリカでは基本的に、俳優が個人事業主として自分で直接マネジメントや税理士や弁護士などと契約するんです。今回、僕もそういう動きをしてみて、日本での活動環境のありがたさを改めて感じたし、組織の意義をより深く理解した気がします。どちらが良いということではなく、それぞれの良さがありますし、どちらも結局は自分しだいですから」

 LAの街をアクティブに動き、自らチャンスを見出していく。

「今回の映画に限らず、海外でいろいろなオーディションを受け続けています。それだけじゃなく、例えばLAの街を歩いていて、やりたかった作品のプロデューサーがいればタイミングを見計らいつつ声をかけるんです。“日本の小林直己という者ですが、僕は日本では、こういうグループのメンバーとして何万人を動員するツアーなどもやっています。俳優としても活動していて今回、Netflixの作品でアリシア・ヴィキャンデルさんと共演もしています。長年ダンスをやってきてアクションも得意ですし、ソードアクションの経験もあるので、あなたの作品にきっと貢献できると思います”と言って、ネームカードを渡すんです。会社から時間をもらってLAに行っていますし、この人とこの人に会ったという成果を出さないといけないので、臆している余裕なんてないんです(笑)」