全国の神社仏閣を巡って出会った“おしゃべり”な石像たち 六本木で西村裕介「THE STONE」展

 六本木の東京ミッドタウン「ミッドタウン・ガーデン」内の「21_21 DESIGN SIGHT」ギャラリー3にて、現在「THE STONE展 “石の仏、神の獣。”」が開催されている。

「THE STONE展 “石の仏、神の獣。”」より

 各地の郷土芸能を撮影した写真集『The Fork』で知られる写真家・西村裕介。その後も撮影を続ける中で出会った五輪塔(地・水・火・風・空の五大をかたどった部位で構成された塔)をきっかけに、約3年半にわたって全国の200におよぶ神社仏閣を巡って撮影した石像の写真作品が「THE STONE」シリーズだ。本展では「THE STONE」シリーズを中心に、同作をモチーフにしたアートディレクター・井上嗣也によるポスター作品、映像作家・牧鉄馬による映像作品が融合した展示となる。展示初日に西村に話を聞いた。

 神社仏閣に鎮座する石像といえば狛犬や狐だが、本展には蛙、蛇、猿、猫、腕相撲する羅漢像などさまざまなキャラクターが登場する。西村は「最初はいろいろなものを撮っていたのですが、後々動物をたくさん撮る機会に恵まれて動物が主体になっていった。羅漢像はそうとう撮りまして、それを主体に写真集を作っていたのですが、動物はパワーが強いのでどんどん動物の写真を入れていきました」と語る。

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