白石麻衣を“怒らせるもの”と“笑顔にするもの”とは? 女組長・鞍馬蘭子役でムチをふるう“最狂”ぶりが話題!

撮影・蔦野裕 ヘアメイク・PON スタイリスト・山本隆司(style³)

白井麻衣の蘭子ファッション&ムチさばきは必見

 かつて演じたことのないタイプの役どころだが〈鞍馬蘭子篇〉を通して、より深くキャラクターに迫ることができたという。

「〈鞍馬蘭子篇〉では蘭子の過去や知られざる友情など、映画では描かれていない蘭子の姿が語られていて、私自身、蘭子篇を通して、より深く蘭子を知ることができました。実際に演じるとなると難しかったのですが、中田監督ともたくさんお話させていただき、一緒に蘭子を作り上げていきました。周りの皆さんに支えられながら作っていった蘭子だと思っています」

 役作りの強力な味方となってくれたのが、場面ごとに変わるファッション。白石は、映画、ドラマを通して15点もの衣装を着こなし、危険な裏社会を生きる美女・蘭子の強さやセクシーさを雰囲気たっぷりに見せる。

「今回は、ほぼ場面ごとに蘭子の衣装が変わるため本当にいろいろな衣装を着させていただきました。そのほとんどが、衣装さんが私に合わせて作ってくださったものなんです。蘭子の衣装を身に着けると、自分の中でも気持ちが変わるんです。衣装のおかげでより、蘭子として現場に立つことができたと思っています」

 中でもお気に入りは?

「ポスターなどでも使われている、和服風の衣装です。ちょっと“抜け感”もあって色味も鮮やかで、ヘアスタイルともマッチしていて。一番、蘭子っぽくてかっこいい衣装じゃないかなと思います」

 蘭子の最狂ぶりを体現する“ムチさばき”も必見。

「ムチというものを初めて握りました(笑)。アクショントレーナーの方にムチの使い方、握り方を一から教えていただきました。かなりしっかりムチを振らないと勢いも無くなり、見た目にもかっこ悪くなってしまうので、自分がイメージするよりさらに激しく、思いっきりムチを振ることが大事だと教わり、けっこうしっかりめにムチを振っています(笑)」

 誰がそのムチの犠牲になるのかは〈鞍馬蘭子篇〉を見てのお楽しみ。また、ドラマでは、蘭子の友情に熱い一面や、森崎ウィンが演じるレオたち、鞍馬組のコワモテ軍団との深い絆も描かれる。

「鞍馬組の皆さんは、演じているときはコワモテですが、私にとっては蘭子を守ってくれる頼もしい仲間たちでした。普段、カメラが回っていないときは楽しくお話させていただいていたのですが、いざ本番となると皆さん、目の色がガラッと変わってコワモテになるので、見ている私もゾクゾクさせられました。普段は皆さん、とくに森崎さんは本当に楽しい方でした(笑)。蘭子のバーのシーンで、エキストラさんの中にお尻もあらわな、セクシーな衣装を着ている方がいたのですが、すごくきれいで、みんな、その方にくぎ付けになってしまって。すると森崎さんが“ちょっと触ってきてよ”と言うので、私も乗って“では行ってきます!”って。お願いして触らせていただきまして…“最高でした!”と報告しました(笑)」

 一方、ベテラン陣との共演も勉強になることが多かったと振り返る。村上弘明が演じる闇ギャンブル倶楽部”賭郎”の立会人・夜行妃古壱(やこうひこいち)は〈鞍馬蘭子篇〉でも存在感を放つ。

「村上さんとは映画でもご一緒させていただきましたが、本作ではもっと共演シーンがあり、とてもうれしかったです。村上さんは普段から本当に優しくて、一緒に段取りの確認をしてくださったり、撮影終了後にも“本当にお疲れ様”とねぎらっていただきました。素晴らしい先輩とご一緒させていただくことができて、思い出に残る経験になりました」

 一方、蘭子の因縁の敵・岩城一馬役の西村和彦とは、賭けでの勝負に加えアクションでも火花を散らす。

「西村さんはアクション経験も豊富な方で、蘭子が首を締め上げるシーンでも“遠慮しないでもっと強くやっていいよ”と言ってくださったり、アクションをかっこよく見せる方法などもアドバイスしてくださって、すごくいろいろ助けていただきました。クライマックスのアクションは、みんなで息の合った動きが出来て、かなり迫力のある映像が撮れているのでぜひ注目していただけたらうれしいです」