SOG世界タッグ王者・前口太尊が勝村&和田とのV2戦に武者震い。「あの2人は超強いんで、勝てば誰も文句言う人はいない」【ガンプロ】

“永遠の反抗期”との異名をもち、佐藤光留との「変態パンチドランカーズ」でガンバレ☆プロレスのスピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界タッグ王座を保持する前口太尊(飯伏プロレス研究所)が、天下分け目の大一番「WRESTLE SEKIGAHARA Ⅱ」(7月9日、東京・大田区総合体育館)での勝村周一朗&和田拓也とのV2戦に向け、武者震いだ。

 キックボクシングの元J-NETWORKライト級王者で、2021年夏にプロレスに転向した前口は、同年10月からガンプロにレギュラー参戦。着実に実績を積み重ね、5月5日、東京・後楽園ホールでの「うるせぇズ」(高岩竜一&今成夢人)との王座決定戦(タッグ王座決定トーナメント決勝戦)を制して、初代SOG世界タッグ王座を戴冠。7・9大田区では総合格闘技の世界で頂点を極めた勝村&和田の強力コンビの挑戦を受ける。

 そこで、決戦を控えた前口にプロレス転向の経緯、これまでのガンプロでのこと、王座戦に臨む決意を聞いた。

7・9大田区でSOG世界タッグ王座の防衛戦に臨む前口太尊

7・9大田区で「WRESTLE SEKIGAHARA Ⅱ」開催

――キック時代にプロレスに関わられたことがありますよね?
「ハイ。東京愚連隊の興行をよく見に行くことがあって、その打ち上げに参加させていただいていたんです。その時に光留さんと出会って。2017年ぐらいです。その頃、KNOCK OUTという団体で、チャンピオンばかりのライト級のトーナメントに出てたんです。自分もキック人生最後くらいのつもりでやってて。その1回戦で勝ったくらいに光留さんに“エキシビションでどうですか?”と言われて、ハードヒットで青木篤志さんと試合させていただきました。そのトーナメント準決勝(2017年8月21日)は、前口vs勝次で『アメトーーク!』(テレビ朝日系)でも話題になった試合なんですけど。大ケガを負って、5ラウンド目にKO負け。目と鼻を折って、大手術しました。日本キックボクシング史上、歴史に残る激闘だったと思います。満員の大田区総合体育館が揺れたという試合でした。そこから欠場して復帰して、なかなか勝てない状況が続いて、それで那須川天心のいたTEAM TEPPENに移籍しました。それをやりつつ、ハードヒットに何回か出させてもらいました」

――もともとプロレスに興味があったんですか?
「中学くらいのときに、ちょっと見てて。初めて見たプロレスは、ビル・ゴールドバーグvs小島聡がメインイベントの試合で、見に行って衝撃を受けました。ゴールドバーグの筋肉とかオーラに。“ザ・最強”という風貌がメチャクチャかっこよくて。そこからちょくちょく見に行ってたんですけど、急に見なくなりました。K-1が流行って、そっちに夢中になっちゃって。格闘技を始めました」

――キックは2021年7月に引退されましたが、燃え尽きた感じですか?
「TEPPENの練習がきつくて。若い子との練習が耐えられなかった。キックって、ダラダラと弱い人とやってたらできるんですよ。自分が第一線で超強い人とやっても勝てないと思った時にやめました。目と鼻を折ったときのトーナメントで優勝した選手(森井洋介)を指名して引退試合をしました。結果KO負けしちゃったんですけど、悔いなしですね。燃え尽きた。もうやりたいとは思わないですね」

――キック引退の1カ月後には、光留選手主催の「真夏の変態祭り」(2021年8月22日、富士通スタジアム川崎)でプロレスデビューされましたよね?
「引退する2~3週間前に飯伏(幸太)さんと連絡取ってて。“キック辞めたらやることないんですよ”みたいな話をしたら“プロレスやりましょう”みたいな感じで。“じゃあやります”って流れで。光留さんにその話をしたんですよ。プロレスやりたいんですよと言ったら、舞台を用意してくれました」

――プロレスの基本とか練習されたんですか?
「2回だけ練習させていただいて。光留さんと全日本の道場で。ドロップキックをできるようになりました。ドロップキックはもともと飯伏さんに教えてもらってたんで、できたんです。雰囲気を味わうために全日本道場に行かせてもらった感じで。受け身も何もできなかったです」

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