TETSUYA「澤さんと初めてお会いしたのは、共通の友人のお店でしたよね。後日、すごく丁寧なメールをいただきました。テレビなどで芸人さんが澤さんからメールが来たという話を聞いたことがあったので、本当にそうなんだなって」
澤「お世話になった方にはちゃんとお礼はしなくちゃと思っているので、よくメールはさせていただきますね」
TETSUYA「それ以来、僕も影響を受けて、真似するようになりましたよ」
澤「本当に?(笑)」
TETSUYA「本当ですよ! こういうことって大事だなって思いました。ロンドン五輪の前も応援のメールを出させていただいたら、丁寧な返事をいただいて。それであの結果ですから、感動しました」
澤「世界タイトルを取ったあとで、注目度も高かったし、メダルは取れるでしょうっていうのもあって、みんな口にはしなかったけど、プレッシャーがあるなかで、いい結果を残せたと思います」
TETSUYA「女子サッカーの活躍で、日本は元気になりましたよ」
鳥肌が立った凱旋パレード
TETSUYA「パレード、すごかったです」
澤「感動したし、涙が出たし、震えました。鳥肌が立ちました。あんなに多くの人を一度に見たのは初めてです」
TETSUYA「日本人の五輪への関心が高まっているのを実感しました。五輪そのものもそうですが、ああいう場にいると、やはり『日本』を感じますか?」
澤「感じますね。それと、国家斉唱の時はいつも感じますし、震えます。日本を代表している、日の丸を背負ってるんだなって思うんですよね」
TETSUYA「僕も、子供のころ『君が代』を聞いてもなんとも思わなかったのに、今、聞くと震えるんです。愛国心っていうのがようやく分かってきたのかな」
澤「最近ね(笑)」
世界レベルのプレーを日本で!
TETSUYA「五輪以降、女子サッカーも盛り上がっていますね」
澤「はい。たくさんのお客さんが試合を見に来てくれてすごいうれしいです。私はもちろん、選手みんなのモチベーションも上がっています」
TETSUYA「お客さんがいると違いますよね。ダンスにしても同じです。一人でも見てくれる人がいるだけで、踊りが変わりますし。磨かれていきますね。見るほうにしても、やっぱり生で見られるのってすごい体験。僕は、ロンドンに行けるなら行きたかったですから」
澤「サッカーも、他の競技にしても、自国でやるのは、選手にとってすごい力になります。それに、応援してくださる方々にとっても、生で世界のスター選手を見られるという楽しみも増しますしね」
—世界レベルのプレーといえば、22日と25日に日本で国際女子サッカークラブ選手権が開催されます。日本からは、澤さんが所属するINAC神戸レオネッサと、日テレ・ベレーザが出場します。
澤「フランスのリヨンとオーストラリアのキャンベラが来るんですよね。リヨンはフランスの五輪代表の半分以上が所属している強豪。ロンドンでは苦戦しました。そのチームを相手にクラブチームで戦います。なかなかない機会なので頑張りたいですし、たくさんの人に見てもらえたらうれしいですね」
2020年に五輪を東京で!
TETSUYA「また2020年に東京での五輪が実現したら見られるんですよね……ぜひ、実現してほしいです。その時に、ダンスも五輪競技になってたらうれしいんですけど」
澤「それいい! その場合は、判定競技になるのかな?」
TETSUYA「そうですね。フィギュアスケートみたいな感じで。選手としては難しいかもしれないけど、EXILEでオープニングやれたらいいなとは思います」
澤「私は……女子委員長? でも何らかの形で関わっていたいですね」
(構成/本紙・酒井紫野)
澤穂希(さわ・ほまれ)…1978年9月6日生まれ。東京出身。兄の影響でサッカーをはじめ、1993年に日本女子代表としてデビュー戦を飾る。アメリカのプロリーグに参加し、2003年に帰国後は日本女子サッカーリーグに復帰。現在、INAC神戸レオネッサ所属。五輪には、アトランタ(1996)、アテネ(2004)、北京(2008)、ロンドン(2012)に出場。2012年1月に「FIFA女子年間最優秀選手」を受賞。