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松本零士の世界が浮世絵に「松本零士 浮世絵コレクション」

2017.02.26 Vol.685

 世界的な漫画家・松本零士が描く漫画の原画をもとにした「松本零士 浮世絵コレクション」が3月7日から発売、公式販売サイトにて先行予約中。“全新作オリジナル6タイトル”の同コレクションは、松本零士完全監修のもと「宇宙海賊キャプテンハーロック」や「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」でおなじみの人物が、和のテイストが効いた躍動感ある絵で登場。

 伝統を引き継いだ木版技術と人間国宝が創る和紙が巧みに融合することで今までにない日本最高峰のアート作品となった。すべての工程を熟練の手仕事で仕上げたこだわりのある作品は各タイトル1000枚という数量限定生産の貴重な逸品。

“こだわり”がハンパない作品 北九州芸術劇場プロデュース『しなやか見渡す穴は森は雨』

2017.02.25 Vol.685

 北九州芸術劇場では2008年から「地域色豊かな作品を北九州から全国へ発信する」同劇場のプロデュース公演を展開している。

 演劇界の最前線で活躍する演劇人を北九州に招き、約1カ月間滞在してもらい、地元の役者・スタッフとともに作品を創作する。作られる作品は時代とともに変わりゆく北九州の街やそこに住む人々の姿を描いたもので、とことん「北九州」にこだわった企画となっている。

 今回は2012年に「第56回岸田國士戯曲賞」を受賞したノゾエ征爾を作・演出に迎える。

 作品は“愛”というテーマに潔く真正面から向き合い、恨み、妬み、哀しみ、一色に染まり切れないさまざまな愛の色を描いた群像劇となっている。さまざまな“生きづらさ”を抱えた人々が“行きづらく”なっているという舞台美術にも注目だ。

 ノゾエは今回の作品について「北九州について語る作品ではなく、北九州の血が通う作品にしたい」と語っている。最近ではさいたまゴールドシアターの作・演出を手掛けるなど同世代の演劇人の中でも特に幅の広い活動をするノゾエが“北九州”という地で何を感じ、どんな作品に仕上げてくれるのか。

ヒーローとヒロイン『Prisoner』Ryan Adams

2017.02.16 Vol.684

 米シンガーソングライター、ライアン・アダムスの最新作。エモーショナルな歌声で世界中からリスペクトを集めてきた彼。最新作も決して期待を裏切らない。本人曰く「自分の中にあるいろんな欲望を反映した」という本作。タイトルは自らが自分自身の欲望の囚人になることがどんなことなのかということを意味しているという。ソリッドにささやくように、スタジアムを震わせるほどの壮大なサウンドに載せた歌声で、欲望、そして自分にとって本当に大切なものを歌う。より磨きがかかったヴォーカルがリアルな感情を伝える。12月の来日公演は大成功のうちに幕を下ろした。すでに次の来日が待たれている。

ヒーローとヒロイン『私』大塚 愛

2017.02.14 Vol.684

 話題のドラマ『嫌われる勇気』の主題歌。シンガーソングライターの大塚愛の最新シングルで、過去や未来、他人の評価にとらわれずに「私をもっと生きよう」というテーマで制作されたという。カップリング曲「サクラハラハラ」「女子シェルター」も合わせ、デジタルなアプローチをしたシングルで、どの曲も前向きでポジティブ、真っ直ぐに前を向いて進んでいく姿が浮かぶリリックがのせられている印象。アップテンポ、しっとりとしたミドル、聞きごたえのあるシングルだ。CD+DVD、CDシングルのほかにも、CDとBOOK、CD+GOODSの4フォーマットでリリースされる。

ヒーローとヒロイン『foot of the Tower』藤井尚之

2017.02.14 Vol.684

 サックスを吹きまくる??。藤井尚之の最新作はテナーサックス奏者として本人が全編吹いたインストゥルメンタルアルバム。前作『My Life』がシンガーとしての作品だっただけに彼のサックス演奏を堪能できる内容だ。クラシック、ジャズ、映画音楽、ビートルズと、藤井が影響を受けたものはもちろん、世界中で愛され続ける楽曲の数々をジャンルレスにプレー。甘くて苦いラブソング、セクシーでロックなナンバーなどオリジナル曲も多数収録している。ムードたっぷりでセクシーさも漂わせ、シルキーかつスモーキーな作品。温かいドリンクでも飲みながら堪能したい。大人のリスナー、そして早く大人になりたい人たちへおすすめの作品。

みっともなくてもいいじゃないか。『私はいったい、何と闘っているのか』

2017.02.13 Vol.684

 つぶやきシローによる、妄想ワールドさく裂の、切なくおかしい家族小説。伊澤春男、45歳。地域密着型スーパーマーケット、スーパーうめや大原店のフロア主任。店長の右腕として、店を自分がまわしているという自負はある。

 そんなある日、店長が急死。密かに次の店長は自分だと思っていた。しかし、他の人に「店長になったんだって?」と言われると「僕なんて店長の器じゃないですから。それに店長になるのが目的で働いてないし」と返してしまう。その裏で、静かにさりげなく店の改革に臨み、その改革が功を奏し、革新的なアイデアを持つ店長としてテレビの取材に。次の日から帽子をかぶらないと町を歩けなくなり、通称“店長ギャル”が店に押し寄せ、店頭には店長関連グッズが…。と、現実と妄想の境が分からなくなる世界へと突入していく。家に遊びに来た長女の彼氏にいいところを見せるための“ヘネシー作戦”、そして息子を野球とサッカーの二刀流に育てるための秘策などしょうもない事、荒唐無稽な事を大真面目に実行する春男。

 だが、妄想ワールドでは完璧な作戦のはずが、ちっとも思うようにいかない。家庭の問題だけでもあたふたしているのに、新しい店長は店になじまないし、万引犯による被害も見過ごせないものになってきた。陰の店長(のつもり)としては、店の一大事をなんとかしなくてはならない。そんな時、万引犯の犯行現場を目撃してしまい…。つぶやき芸の極みのような妄想小説だが、滑稽さの裏にある温かさが、読後感をさわやかな気分にしてくれる。おもしろくて、哀しく切ない、そしてほっこりとする不思議な作品だ。

【定価】本体1500円(税別)【発行】小学館

ヒーローとヒロイン『Back From The Edge』James Arthur

2017.02.13 Vol.684

 英シンガーソングライター、ジェイムス・アーサーの最新アルバム。人気オーデイション番組での優勝経験もある実力派で、年齢とさまざまな経験を重ねながらその技と魅力に磨きをかけている。楽ではなかった生い立ちはもちろん、アーティストとして認知されるなかでネットの騒動でレーベルの契約は打ち切り、活動休止に追い込まれたりと山あり谷ありだ。そんな経験を経てリリースされる本作は音楽に対しての熱を感じずにはいられない。タイトルを直訳すれば「ギリギリのところから戻ってきた」。どん底を経験したからこそ伝えられることがある。良い意味でスゴ味のある作品。帰ってきたジェイムズの音楽に再び多くの人が魅了される。

食べるほどに元気になる『おくすり飯114』

2017.02.13 Vol.684

「なんだかだるい」「元気がない」「胃がもたれる」「疲れがとれない」「肌の調子が悪い」「むくみがち」…など、はっきりした病気ではないが、なんとなく体が不調な時に簡単に作れるレシピが114品も掲載された『おくすり飯114』が発売になった。家にある食材で、1人分から簡単に作れるレシピばかりなので、料理が苦手な人にもおすすめ。同書で紹介しているスープ、浅漬け、お茶を合わせれば、あっという間に体にやさしい献立が出来上がり。そのほか、持ち運べて朝食やお弁当にぴったりの“おくすりおにぎり”も掲載。

ヒーローとヒロイン『SUPERMAN』水曜日のカンパネラ

2017.02.11 Vol.684

 独特なサウンドやライブパフォーマンスで注目を集めるポップハウス・ユニット、水曜日のカンパネラがメジャーファーストフルアルバムをリリース。タイトルが示すが通り、「アラジン」「坂本龍馬」「一休さん」「カメハメハ大王」に「世阿弥」と、いろいろなスーパーマンの名前を冠した曲をずらりと10曲収録。どの曲もタイトルの人物をモチーフになっているそうだが、聞かないことには、どんな楽曲なのか、どんなアルバムなのか皆目見当がつかない。それなのに、分からないワクワク感でついつい手に取ってしまう。それが水曜日のカンパネラなのだ。心地よいビートとサウンド、エッジがあってユニークなリリックの組み合あわせは絶妙。それにコムアイの歌声がさらに彩りや深み、軽やかさを加える。リピートは必至だ。コムアイの音楽フィールド以外での活躍もあり、認知度も注目度もぐんぐんと上昇中。3月には初の日本武道館公演も決定しており、さらなるブレイクも目前。まずはこのアルバムをチェック!

いろんな意味で見たことのないものを見せてくれそう M&Oplaysプロデュース『皆、シンデレラがやりたい。』

2017.02.11 Vol.684

 M&Oplaysプロデュースではこれまで岩松了、倉持裕、ノゾエ征爾といったさまざまな劇作家・演出家を迎えプロデュース公演を行ってきた。

 今回は現在の演劇界で最も注目を集める存在といっても過言ではない劇作家・演出家の根本宗子を作・演出に招いての公演。

 物語は、「一ノ瀬陸」というアイドルの「追っかけ」である3人の40代の女たちと、一ノ瀬陸の彼女を中心に展開。この3人の「負け組」と地下アイドルもやっているという彼女、そしてそのマネジャーの男も加わり、一ノ瀬陸というアイドルを中心に奇妙なバトルが展開される。

 互いの利害が絡まり敵と味方の立場がころころと変わるうちに、それなりの友情や利害で結びついていた3人の仲にも微妙な空気が流れ始める。そして彼女のエキセントリックさが徐々に露呈されていくうちに物語は思わぬ方向へと流れていく。

 根本はこれまで同世代の俳優たちとの仕事が多く、また「アイドル」に対する造詣の深さから舞台経験のない女優やアイドルの魅力を引き出すことに長けてきた。

 今回は高田聖子、猫背椿といった経験豊富な女優たちと対峙し、どのような作品に仕上げることができるのか。高田らのこれまで見たことのないような魅力も引き出してくれそう。そんな見方も面白い。

チェックしておきたい1枚!『GRAMMY ノミニーズ 』V.A.

2017.01.26 Vol.683

 来月13日(現地時間12日)に発表される世界最大級の音楽の祭典グラミー賞授賞式。授賞式を控え、ノミネートされた作品をまとめた恒例のコンピレーションアルバムがリリースされた。収録曲は、年間最優秀レコードなど主要賞に複数ノミネートされている英アーティスト、アデルの「ハロー」、昨年のシグネチャーアーティストといっても過言ではない米アーティストのドレイクの「ホットライン・ブリング」(年間最優秀アルバムにノミネート)、最優秀新人賞などにノミネートされているザ・チェインスモーカーズの「クローサー Feat.ホールジー」など全21曲。

[COMPILATION ALBUM]ワーナー 発売中 2500円(税別)

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