【根本宗子×GANG PARADE】ミュージカル『プレイハウス』で異色タッグが実現

キャン・GP・マイカ

舞台は歌舞伎町。そしてギャンパレが全員風俗嬢


 物語の舞台は新宿・歌舞伎町でギャンパレは全員が風俗嬢。対する男性側の主演の磯村勇斗はカリスマホスト。なぜこういう設定に?
根本「全員が風俗嬢というのは、普段の楽曲でも風俗嬢の歌なんて絶対歌わないだろうし。風俗的な遊びの部分を音とかダンスで表現していく、みたいなことがとてもミュージカルとしてやりやすいんじゃないかと思ったんです。その風俗的な遊びのシーンというのは直接的には舞台では表現できないですし、別にやる意味もないと思っていて。音楽とかダンスではすごく見せられる。表現しにくいものや台詞だけではいけない感情の先や、できないものをダンスとか音楽に置き換えるという考え方をして行くのがオリジナルのミュージカルを作る道筋かなと私は思っているので。主人公の感情が高ぶった瞬間に歌うみたいなミュージカルルールも守りつつ、私の今までの台本だと人が対立する構造が出てきたとき、多分対立のシーンが歌になるはずだなとか、そういうふうにどういう設定がやりやすいかと考えた今回は風俗嬢設定にしました。あと女子がたくさんいるシチュエーションは限られる。学校とかバイト先。バイト先も女子だけというのはそうそうない。女の子がたくさんいるのが自然なシチュエーションの中から選ぶとこうなりました。それにギャンパレの活動自体、こういう過激さではないんですが、他のアイドルがやらないようなことをたくさんやっている。お客さんも次に何をやってくれるんだろうというような期待がギャンパレにはあるし、私もファンだったから、ギャンパレがやって面白いこと、自分が見たいことを選びました。全員が女子高生のセーラー服を着ているようなミュージカルをギャンパレで見たいかというと、そんなにワクワクしないなと思った。全員が風俗嬢になるというチラシのほうが“これどうなるんだろう?”ってみんながワクワクしそうだなって」

 10人がホストをめぐる展開に?
根本「やっぱりそう思いますよね。めぐらないんです(笑)。磯村さんと絡むのは限られた数人で、みんなで取り合うという話ではないんですが、そう書いてもらってもいいです(笑)。そういうミスリードのチラシになってます(笑)。今回もなんですがチラシにはあらすじがそんなに書かれていないので、過激な話と思う人もいるだろうし、超コメディーだと思ってくる人もいると思います。そのへんはいろいろ想像してほしい」

 通し稽古で手応えを感じたとか。
根本「自分の作品で初めて休憩が入るんです。プロデューサーからは休憩なしがいいって言われたんですが、私、ミュージカルの休憩ってすごくワクワクするんです。1幕が終わって2幕が始まる瞬間のミュージカルのワクワクがみんなにも感じてほしかったから、“今回のお客さんはそんなに長時間の芝居を見慣れていないお客さんも多いからトイレ休憩をとったほうがいいですよ”って言って強行突破しました(笑)」

 音楽は全部ギャンパレ?
根本「そうなんですが、アレンジが変わっている曲もありますし、生のバンドも入ります。いつもの曲だけど歌うパートも変えているしダンスも違うから、本当にギャンパレが大変な舞台。とにかくやることが多い。でもみんなすごく体力があって、がんがん2曲踊ってからの台詞でも誰も息が上がらないで言えている。すごいと思う」

 現在、ライブとの両立は?
カミヤ「週末にライブがあって、平日はほぼ稽古ですね」

根本「ライブで違う振り付けをしているんだよね。こっちに来ると新しい振り付けをしないといけないから大変だと思います(笑)。オリジナルの楽曲を歌ってもらうより大変なことをお願いしているかも」

 ライブと舞台では違うんだろうなと思っていたが、今の話を聞くと相当…。
カミヤ「違う部分もあるんですけど」

根本「曲にもよるよね」

カミヤ「『GANG PARADE』とかは普段とあまり変わらないかと思うんですけど、風俗嬢の雰囲気が一番出る曲がお芝居の中であるんですが、それは結構役になりきってやっているよね、『RATESHOW』とか。歌詞も変えていただいている分、風俗嬢のイメージで歌っている曲もあります」

 ファンからすると新鮮。新しい顔が見られる感じ?
マイカ「人によるのかな。私は役が素に近い感じだったりとか、普段のライブのスタンスと似ている部分が結構多いんです。ふだんからぶりっ子をするタイプなので(笑)」

カミヤ「分かる(笑)」

マイカ「ちょっとは違います」