【根本宗子×GANG PARADE】ミュージカル『プレイハウス』で異色タッグが実現

 脚本家、演出家、そして女優と幅広く活躍する根本宗子。自ら主宰する月刊「根本宗子」の旗揚げから10周年の今年、初めてミュージカルの作・演出を手掛けることとなった。常に何かしらの驚きをくれる根本。今回は主演に異色アイドルグループ「GANG PARADE(通称ギャンパレ」)」と、話題の若手カメレオン俳優、磯村勇斗を迎えるなど今回もやってくれそうな雰囲気。その根本とギャンパレのカミヤサキ、ヤママチミキ、キャン・GP・マイカ、ナルハワールドの4人に今回の作品について大いに語ってもらった。
根本宗子

10人が10人個性が強いギャンパレに惹かれた


  もともとは根本がギャンパレのファンだったというところからこの作品が生まれた?
根本「もともと最初にサキちゃんがいたBiSのファンになってライブに行くようになりました。BiSが解散してからもメンバーの動向は追っていて、サキちゃんのことも追っていました。ギャンパレはアイドルグループなんですけど、いわゆる“アイドル”的なことをやっていないグループだし、今回女の子たくさんのミュージカルがやりたくて、10人が10人個性が強いギャンパレに惹かれたのと、何より楽曲が楽しいグループだったので “ギャンパレの曲を使っていいですか?”と聞いたらOKしていただいたので、今回この座組が実現しました」

 これまでに演劇以外の仕事やプライベートでの接触は?
根本「ないですよね。でもプー・ルイが出演してくれていた『夢と希望の先』という作品をサキちゃんが観に来てくれて」

カミヤ「その時に初めてお会いしました。でもご挨拶したくらいです」

 根本宗子という存在を認識したのはその時が初めて?
カミヤ「その前から知っていました。根本さんがでんぱ組.incの夢眠ねむさんと番組をやられていて、そういうのもあって知ってはいたんですが、なかなかお会いする機会はなくて、根本さんの作品を初めて見たのもプー・ルイが出た『夢と希望の先』でした」

 ヤママチ、マイカ、ナルハの3人は今年3月に根本が手掛けた舞台『クラッシャー女中』を見に行った時に初めて根本と対面。カミヤは『夢と希望の先』『愛犬ポリーの死、そして家族の話』『クラッシャー女中』と3本の根本作品を見ているのだが、それぞれ作品を見た感想は?
カミヤ「展開がリズミカルで、見ていて心地がいい演劇だなと思いました。それに最後に大どんでん返しというか予想のできない結末があったり台詞の言い回しが印象的でした」
ナルハ「私は舞台というものを見るのが根本さんの作品が初めて。どんな感じなんだろうと楽しみだったんですが、見ていて面白かった。ひとつひとつの場面から目が離せないような楽しい舞台でした」

ヤママチ「展開が全く読めなかった。自分が想像していたものをはるかに越えたものが次々と出てくるのがすごく面白かった。1回見ても分からないことが多いんだろうなと思って、何回も見たくなりました。あるシーンをやっている時に別のところでもストーリーが進んでいたんですが、そっちでは何をやっていたんだろうとか、そういう気になる部分が多かった。そういうところが根本さんの舞台の魅力なのかと思いました」

マイカ「私も根本さんの作品は『クラッシャー女中』が初めて。今まで見たことのある舞台は、私の頭の容量が少ないので理解するのに苦しむものや、“難しいな”と思うものや、かしこまって見るものが多かったんですけど、根本さんの作品ではしょっぱなから笑ってしまって、“こういうのもあるんだ”って世界が広がった感じがして面白かったです」

 演劇にあった悪いイメージを覆した?
マイカ「そうですね。最初のシーンで、アドリブで喋っているのかなというようなラフなシーンもあったんですが、でも実はそれも台本にあるということを後から聞いて、すごいなって思いました。私にもすっと入ってくる素晴らしい世界でした」
1 2 3 4 5>>>