映画『3人の信長』で、かつてない織田信長像を三者三様で体現!【TAKAHIRO×市原隼人×岡田義徳】

[市原隼人]ヘアメイク・大森裕行(ヴァニテ) 、スタイリスト・小野和美(ポストファウンデーション) シャツ 3万円(ボス/ヒューゴ ボス ジャパン TEL03-5774-7670)/ネックレス本人私物/パンツ、靴スタイリスト私物(撮影・大野洋介)

敵味方入り乱れて…仲良しに!


 敵対する蒲原役の髙嶋との交流もかなり楽しんだ様子。

TAKAHIRO「髙嶋さんが撮影のないときに、下見ということなのか、いろんな店に行っては食レポ動画を現場にいる僕らに送ってくださるんです。それが、食べ物の話なのかと疑うほど下ネタ混じりで…(笑)」

岡田「“女性を扱うように丁寧に食材を扱う”とかね(笑)」

TAKAHIRO「なぜ餃子がそんなにエロくなる、というようなリポートを送ってくださって。1度だけ、みんなでその餃子屋さんに行く機会がありました。本当においしくて何度もお代わりしましたね。そこでも髙嶋さんが“大人のセクシーなジョーク”をどんどん飛ばしてきて。僕らも、もう受け止めきれないほどだったんですけど、そこに立ち向かったのがまさかの隼人くん。その後に行ったお店で、僕らは隼人くんの背中に“ゴメン!”と…。人生で初めてというくらい、必死で逃げました(笑)」

市原「振り向いたら誰もいないんですよ!気づいたら髙嶋さんと2人きりになっていました(笑)」

岡田「髙嶋さんは変態の美学がすごいんです。僕らはその美学を存分に学ばせていただきました(笑)。主に隼人がずっと聞き手になってくれて」

TAKAHIRO「僕らにはその器が無かった(笑)」

市原「あの日は最後に“ホテルで2人で飲もう”と誘っていただいたのですが、さすがに遠慮してしまいました(笑)」

岡田「でも真面目な話、髙嶋さんがいらっしゃると本当に画が引き締まるんですよね。立っているだけで雰囲気がすごい」
TAKAHIRO、市原「そうなんですよね」

 共演者はもちろん、お互いからも学ぶことが多かった、と3人。

TAKAHIRO「僕は本当に日々、お2人から勉強させていただいていました。芝居のいろはを根本から教えていただいたような気がしています。自分の感情の出し方とその見せ方のバランスといったことだけでなく、殺陣も教わったんです。僕は刀を持つのが初めてで、実際に殺陣の芝居をされてきた2人から教わることができたのは大きな財産になりました」

市原「僕は、自分ができない形の表現をずっとされてきた方ということでTAKAHIROくんをずっと尊敬しているんですが今回、芝居でご一緒させていただいて、表現者としてすばらしい方だなと思いました。全力で悩み抜き、真摯に向き合うTAKAHIROくんの姿を見て信頼を抱かずにはいられなかったし、逆に自分も、役者としてこうあるべきだと、初心のような、大事なことを改めて感じさせていただきました。TAKAHIROくんとの芝居は一つひとつがすごく新鮮で、退屈な時間が無かったです。岡田さんと再会して、また一緒に芝居ができたこともすごくうれしかったです。役者を続けて良かったなと思いました。岡田さんは常に俯瞰でモノを見てくださって、人と人をつなげて現場をケアしてくださる方なので、現場はとても居心地よかったです」

岡田「僕もTAKAHIROくんから物を学ぶ姿勢の大切さと、見せ方の重要性みたいなものを学ばせてもらいました。それは僕らもやってきたことですけど、やっぱりいつまでもその気持ちは捨てちゃいけないなと思いました。隼人は、役に対するアプローチからも、この人はこういう人間なんだと思わせる熱さがある。僕を含め隼人ほどの熱さはなかなか持てるものではないかもしれないけど、それはどんな時代になろうと無くしちゃいけないと改めて気づかされました。2人からは学ぶことばかりしたね」