二子玉川ライズが『はらぺこあおむし』一色!エリック・カールの体験型施設やクリスマスツリーも

 美しい色彩のコラージュで『はらぺこあおむし』『パパ、お月さまとって!』など70冊以上の絵本を出版し、今年5月に91歳で息を引き取った絵本作家のエリック・カール。世界中で愛されるエリック・カールの世界観をテーマにした日本初の体験型施設「PLAY! PARK ERIC CARLE(プレイパーク エリック・カール)」が、複合型商業施設「二子玉川ライズ」にオープンした。エリック・カールのアートや言葉があしらわれた9つのブースを行き来し、子どもはもちろん大人も童心に戻って遊びながら学べる同施設。本紙記者がいち早く体験したユニークな空間をリポートする。

写真上:「二子玉川ライズ」にオープンした「PLAY! PARK ERIC CARLE」より「ディスカバリーゾーン」/写真下:子どもの目線からは全体が見えない高さの「みどりのめいろ」

「PLAY! PARK ERIC CARLE」は、エリック・カールの描く絵本の世界観に基づいてデザインされた日本初のインドアプレイグラウンド施設。プロデューサーの草刈大介さんは「エリック・カールは絵本作家なんですけど、創作活動の幅は広く、コミュニケーションが大好きな人。子どもたちのことを一番大事に考えていて、彼らが大人になるまでに養分になるようなものを与えられないかという思いで、ずっと絵本を作ってきた人だと理解しています。この施設はただエリック・カールの世界観で装飾しているということではなく、エリック・カールが絵本を通じて教えたかったことを施設全体で表現できたらいいなと思って作っています」と説明する。

 それではいざ、9つのブースへ出発! 最初のブース「みどりのめいろ」は、3つの扉からひとつを選んで入ると、子どもの目線からは全体が見えない高さの迷路になっている。キョロキョロ周りを見渡すと天井や柱が鏡張りのため、迷路がどこにつながっているのか、一緒にきた人がどこにいるのかのヒントに。迷路のところどころにはエリック・カールが描いた生き物たちが隠れている。

迷路のところどころにはエリック・カールが描いた生き物たち

「ディスカバリーゾーン」は、エリック・カールの創作の原動力となった虫や動物と出会い、発見する場所。正面には大きなタコを含む海の生き物たち、向かって右手から時計回りにジャングル、夜行性の生き物がいる夜の森、エリック・カールの描いた生き物と標本を対比したコーナーがある。触ってみるとタコの足が取れたり、生き物のパネルの裏に仕掛けがあったり、子どもたちが体感できる奥行きのある展示が特長だという。中央のあおむしとちょうちょのオブジェは、ファッションデザイナーの神田恵介氏によるものだ。

 その隣の「アトリエ」ブースでは、エリック・カールにヒントを得たさまざまなワークショップが開催される。常設のワークショップは思い思いの色紙を創作できる「Let’s PLAY! PAPER」と、端材などさまざまな材料を使って生き物を作って標本箱に飾る「標本箱のたからもの」の2種類。今後も数々のイベントやワークショップが増えていくそう。

エリック・カールにヒントを得たさまざまなワークショップを開催する「アトリエ」
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