堺正章「私自身も高齢者になりましたので…」仏の名女優ドヌーヴと演じた“来世”を語る

 

 映画 『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』の舞台挨拶が31日、都内にて行われ、俳優の⽵野内豊、堺正章、⾵吹ジュンとエリック・クー監督が登壇。堺がフランスの名女優カトリーヌ・ドヌーヴとの撮影を振り返った。

 シンガポールの名匠エリック・クー監督がフランスの名優カトリーヌ・ドヌーヴを主演に、日本の豪華俳優陣を共演に迎えて描く、迷える⼤⼈たちの希望と再⽣を描く物語。

 ドヌーヴが演じる亡き歌手クレアに見守られるハヤトを演じた⽵野内は「カトリーヌ・ドヌーヴが日本の風景のなかでお芝居している姿を見るだけでも価値があると思います」と胸を張り、クー監督も「カトリーヌとも話したんですが、日本での撮影は約60年越し、積年の夢だったと。『シェルブールの雨傘』で来日して大好きになった日本でやっと撮影することができたとおっしゃっていました」と明かした。

 そんなドヌーヴとともに“見えざる存在”を演じた堺。ドヌーヴと2人で千葉の海を眺めるシーンは、撮影を止めてまで話し合ったドヌーヴもこだわりのシーンと言い「私もいろいろ意見を言ってみたんです。これはいいアイデアだと出したら全部、ドヌーヴさんに却下されました」と苦笑。すかさず監督が慰めるように堺の肩をたたき、会場も大笑い。

 冒頭の挨拶でも「撮影は2年前なので、映っているのは少し若い自分」と笑いをとっていた堺。「私自身も高齢者になりましたので。これからの現世と来世がどうなってるんだろうといった不安を日々感じて生きています。そんな高齢者の方も、こんな来世だったら現世の続きだよねととらえられるような描き方を監督はしてくれています」。

 風吹も「こんな素敵なスピリチュアルな映画が作れるんだと不思議な感覚でした」とうなずきつつ「そのままのドヌーヴが映し出されている作品。エリック監督でなければこうは映せなかったと感じられると思います」と語り、クー監督をたたえていた。

『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』全国拡⼤公開中。

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