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徳井健太の菩薩目線 第98回 よく理解していないまま、ひとまず「了解しました」と送る意味はあるのか、ないのか問題

2021.05.20 Vol.Web Original

 

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第98回目は、「了解しました」をめぐる攻防について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 時代の流れと言うべきか、昨今は自分がよく出演させてもらう番組の事前確認を、グループLINE経由で行うことが珍しくない。スマート化、デジタル化の波は、官公庁だけではなく芸人界隈にも届いているらしい。

 規模が大きい番組とは違い、インターネット番組を含めた小規模な番組であれば、関与している演者やスタッフの数は、せいぜい十数人。そのためグループLINEで一斉に通知した方が効率的だし、俺自身も不自由を感じることはない。

 例えば、進行のスケジュールなどが送られてくる。すると、十数人が「了解しました」的な簡単なレスポンスをする。ところが、これを良しとしない異端児が現れた。番組でSEを担当する20代の女性スタッフ・A子さんだ。彼女はSEという技術職ゆえ、A子さんにしかできない役割が多く、新人にもかかわらず番組製作上、重要なポジションにいる期待の大型新人といったポジションだ。

 親方であろう同じ制作会社の社長(40代)から、グループLINEを通じてさまざまな確認事項が送られてくる。しかし、A子さんは絶対に「了解しました」と返信しない。要するに既読スルーを貫く。ときには、社長に対してタメ口をすることも珍しくない。これがさとり世代、Z世代……なんて、俺は老婆心を丸出しにしてしまう。

 ある日の番組収録直前。日々のいらだちが募っていたのか、社長が先の件に言及し始めた。「お前さ、LINEの連絡に『了解しました』とかレスポンスしなきゃダメだろ」と、軽く叱責し始めたのだ。

 すると、彼女は「なんでですか? そんなことする意味ありますか?」とブチかまし、真正面からがっぷり四つに組みにいった――。こいつ死ぬ気か。

「あ、わかりました」なんて具合に、適当に流すと思っていた俺は面を食らい、しばらく二人に釘付けになってしまった。「意味あります?」の一点突破で社長を土俵際へと追い込んでいくA子さん。負けじと「意味あるだろ」と押し返す社長。世代を超えた大一番。番組収録直前に、場外乱闘で盛り上がるのはやめてほしい。

(A子)「十数人が『了解しました』って返していますけど、本当に中身を理解して“了解しました”と返している人が何人いるってわかるんですか? 私が『了解しました』と返したところで、私が本当に理解して了解しているのか、社長にはわかるんですか? そんな確認しようのない了解に、何の意味があるんですか? 意味あります?」

 強ぇ。正論といえば正論、いやド正論かもしれない。だが、たじろぎながらも社長も反撃する。世代的には俺と近い社長にシンパシーを感じてしまうものの、先の理屈はなかなか筋が通っている。一体、どう反論するんだろう?

(社長)「うちは小さい制作会社だからみんながきちんと共有しないとトラブルになる。既読スルーだと確認したかどうかがわからない。“読んだ”という意思表示の意味で『了解しました』でもなんでもいいから一言返事をよこせ」

 これも納得だ。既読と未読では天と地。既読で行き違いがあれば、「お前、きちんと読んだのか?」と言えるだろうけど、未読で行き違いがあれば大火傷に発展する可能性だってある。しかし、彼女はこの点を鋭く突き返す。

 (A子)「やっぱり分からないですね。『了解しました』とは打てますよ。で、打ったところで 、打つ前と打った後で何か変わることがありますか?」

 恐るべしA子。既読だろうが未読だろうが行き違いが生じれば、どのみち「トラブル」という結果にいたる。だからこそ、「本当に中身を理解して“了解しました”と返している人が何人いるかなんてわからない」の一言。理解していない了解に意味なんてないのか……。

(社長)「あるだろ! 例えば、『いま到着しました』って返信が返ってきたら、無事に届いたんだなって安心するだろ? それと一緒で応答は大切だろ」

(A子)「それはわかりますよ。私だって誰かが来なかったら『どうしました?』って言いますし、私自身が遅れていたらきちんと理由を述べて連絡します。でも、全員に向けたグループ LINE、その問いかけに応える場合の『了解しました』は意味がわからない。だから、送りたくない」

 名勝負とも泥仕合ともとれる様相を呈したまま、 本番はスタート。 俺は勝負の続きが気になって、それどころじゃない。番組が終了すると、なんとなくギスギスした雰囲気があたりを包み、議論は再開されることなく、結局、結論は水入りとなった――。

 翌月、もろもろの連絡が、再びグループ LINE に飛び込んできた。俺は火種の動向を見守った。もちろん最注目は、A子さんがどんな対応をとるかだ。なんせ「送りたくない」ってはっきり言っちゃったわけで、どうするのか気にならないわけがない。

 あの日、二人のバチバチを最前列で見ていた他のメンバーは、「よろしくお願いします。次回は●●で~」という具合にやたらと丁寧にレスを送るようになっていた。過去一、グループラインが仕事の連絡網っぽくなっていた。

 「了解しましたと打ったところで、本当に理解しているのかわからないから打つ必要がない」と主張したA子さんと、「スルーだと意思表示すらもわからない」と反論した社長の言い分、その良いとこ取りをしたような丁寧なレスポンス。みんな、感化されてしまっていた。

 だが、肝心のあの子はどうするんだろう? どんな表明をするのか、俺は固唾を飲んで、そのときを待った。

「確認しました」

 裏返っていた。しかも、きちんとその後に内容について記述している徹底ぶり。彼女がどういう思いで「確認しました」と返信したのかは定かではない。もしかしたら、嫌々応じているだけかもしれない。でも、その子の言い分は正論だったし、自分の主張を臆することなく、上司に伝えた姿勢は考えさせられるものがあった。

 そして俺も、これまで既読スルーし続けていたことを反省し、はじめてグループLINEに「了解しました」と送信した。

【ひめくりワンダホー】そうすけくん(4歳2カ月)

2021.05.20 Vol.web original

 このコーナーでは愛犬ポータルサイトワンダホーのフォトコンテストに応募されたかわいい犬の写真を毎日ご紹介。今回のテーマは「ぴえん記念日」です。

【ひめくりワンダホー】秋也くん(6歳3カ月)

2021.05.19 Vol.web original

 このコーナーでは愛犬ポータルサイトワンダホーのフォトコンテストに応募されたかわいい犬の写真を毎日ご紹介。今回のテーマは「ぴえん記念日」です。

ソーシャルディスタンス時代における、演劇の動画配信2.0について、本気出して考えてみた【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記 番外編】

2021.05.19 Vol.web original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 北海道、岡山、広島にも緊急事態宣言が発令されて、映画館で映画を見ることができない地域がまた広がりました。

 見るのはもちろん、映画も撮る僕にとってはなんとも気をもむ日々が続いています。

 ここ2回は配信で見られる映画作品を取り上げてきたのですが、今週は演劇作品のことについて思ったことを書いてみました。めぐりめぐって皆さんのステイホームライフにちょっとでも貢献できれば…です。

 では今週も始めましょう。

浦川翔平『BUZZらないとイヤー!』 第3回 「しょへモ~モ~」がBUZZらないとイヤー!

2021.05.18 Vol.Web Original

THE RAMPAGE  from EXILE TRIBEのパフォーマーとして活躍する一方で、DJ Sho-heyとして、TikTokerとして、日々バズることについて思いを巡らす浦川翔平が、いろんなバズりのバズったワケを探ります。第3回は、AMAZING COFFEEと翔平さんの期間限定コラボメニュー「しょへモ~モ~」がBUZZらないとイヤー!と取材&応援に駆けつけました。翔平さんがAMAZING COFFEEの山本和希さんとさらなる作戦会議です。

【ひめくりワンダホー】あいちゃん(3歳3カ月)

2021.05.18 Vol.web original

 このコーナーでは愛犬ポータルサイトワンダホーのフォトコンテストに応募されたかわいい犬の写真を毎日ご紹介。今回のテーマは「ぴえん記念日」です。

【ひめくりワンダホー】そうすけくん(4歳2カ月)

2021.05.16 Vol.web original

 このコーナーでは愛犬ポータルサイトワンダホーのフォトコンテストに応募されたかわいい犬の写真を毎日ご紹介。今回のテーマは「ぴえん記念日」です。

【ひめくりワンダホー】シロくん(1歳2カ月)

2021.05.15 Vol.web Original

 このコーナーでは愛犬ポータルサイトワンダホーのフォトコンテストに応募されたかわいい犬の写真を毎日ご紹介。今回のテーマは「ぴえん記念日」です。

「私たちは家族じゃない」【36歳のLOVE&SEX】#9

2021.05.14 Vol.web Original

 

 実はコラムやTwitterには書いたことがなかったのだが、約10年付き合っている彼氏がいる。

 友達や一緒に働く仲間はもちろん知っているし、聞かれたら「いる」と答えるし、不倫関係のように知られては困る関係というわけでもない。

 なんとなく、「田口桃子」には彼氏がいないほうが面白いであろうと思ったから、言う必要はないと考えていたからだ。

「田口桃子」って、欲求不満で、いつも何かに怒ってて、打倒男!みたいなスローガンを掲げてて…というキャラだよなと思ってるんだけど、それに合わないと思ったので、言わなかった。

 しかし、「36歳のLOVE&SEX」というタイトルで、結構核の部分に関わってくるであろう彼氏のエピソードが全く書けないというのは、いまいち本音を隠しているような気持ち悪さがある。

 全く書かずにこの先も書いていくには辻褄が合わない部分も出てくる。
だから、今回から彼氏のことも書いてみようと思う。

 

 世の中的には、結婚していれば夫、旦那、そうでなければパートナー、とかいろいろな呼び方があるかと思うが、私たちの関係性で言えば、もうこれは「彼氏」「彼女」が一番しっくりくるように思う。

「10年も付き合っていたら結婚はしないの?」と聞かれることはよくあるのだが、結婚はしない。

 これは彼氏の意志が強い。彼氏はバツイチであり、いろいろな手続きを考えると面倒くささが勝つということと、二度目の結婚をすることの意味を見出せないとのこと。

 

 最初にそれを言い渡された頃、まだ私は20代後半だったので、「結婚を考えてくれないなんて彼は私のことを愛していないのでは……」と悩んだりもしたし、婚活をしようかとも思ったのだが、じゃあ自分は何のためにどんな結婚をしたいのかと考えると、周りがしてるからしなきゃとか、大人なんだから身を固めなきゃとか、そういう体裁を気にしてのことだと気付いて、やめた。

 そもそも結婚という契約で、相手の心や将来を縛れるわけではないし、自分の幸せが保障されるわけでもないし。

 逆に、あのときそれに気付けたのはとってもラッキーだった。

 

 私たちは、結婚はしていないが、仲良くやってるし、別に何の問題もない。

 ただ、ひとつだけもやっとすることがある。

 それは彼の子どもたちのことに関してだ。

 彼には私と付き合う前から、何人か子どもがいた。一番大きい子はもう成人して家を出ているし、一番小さい子はまだ小学生で母親と一緒に暮らしている。

 私と付き合う前の話だし、子供や母親に会うこともないし、普段は何とも思わないのだが。

 

 そんな彼の家族の存在を意識させられたのは、コロナ禍だった。

 コロナ禍で私は彼氏となかなか会えなくなった。

 だって、「彼氏」だから、「彼氏」でしかないから。

 私たちは一緒に住んでいるわけでもなく、婚姻関係もない。

 一度目の緊急事態宣言のとき、よく、家族以外とは会食を控えましょう、と言われていなかっただろうか。

 私たちは「彼氏」と「彼女」でしかなく、家族ではないので、会食も控えなければならない。

 そのくらいの弱い関係性だったのだ。

 

 ところが、彼の子供たちは「家族」だから彼と会うことができる。

 そりゃ、小さい子もいるのだから、育児を手伝うのは当然だ、彼だって自分のかわいい子には会いたいだろう。

 

 でも、結果、私だけが損してるような気がして、めちゃくちゃ腹が立った。

 結婚しなかった私が悪いのか、無理やりにでも子供を産んでおけば育児にかこつけて彼を会いに来させることができたのか(言い方が悪いのはわかっている)。

 血のつながりがあるから家族で、血のつながりがないから家族じゃなくて。

 それは仕方のないことだとわかっているが、いちいち私と彼の分断を思い知らせてくる政府広報にまでイラついた。

 家族って、同居って、そんなに偉いのか?

 

 ヘビースモーカーで野菜嫌いの彼氏は、絶対に長生きできない。

 自身の父親と同じく、咽頭がんあたりで死ぬと思う。それもそう遠くない未来に。

 

 だが病床に私は立ち会えないかもしれない、だって家族じゃないから。

 36歳ともなると、ひとつひとつ、「その時」の覚悟を意識しながら生きざるを得ない。

 彼が先に死ぬかもしれない覚悟、そのときに看取れない覚悟、葬式に参加できないかもしれない覚悟。

 これが結婚しないで生きるということだ。

 家族のしがらみから解き放たれることで、諦めなくてはいけないものたち。

 これが私の“愛”だ。

【ひめくりワンダホー】ルートくん(1歳11カ月)

2021.05.14 Vol.web Original

 このコーナーでは愛犬ポータルサイトワンダホーのフォトコンテストに応募されたかわいい犬の写真を毎日ご紹介。今回のテーマは「ぴえん記念日」です。

GENERATIONS 小森隼の【小森の小言】第73弾 言えない事を言うには

2021.05.13 Vol.Web Original

 

言えない事って色々なジャンルがあると思います。
あの時のありがとうとか
日々の感謝だったり
誰かに向けて謝りたいこと
自分の抱えている悩みだったり
誰かに好きって伝えられなかったり

心の中だけで止まってしまっている言葉って沢山あると思います。

僕は天邪鬼な性格なので
順当に感謝を伝える日
みたいなのが苦手だったりします。

それこそ5月9日
母の日に
朝からニュースやネットでは母の日の特集やプレゼントの告知など
ハッピーマザーズデーの雰囲気一色。
SNSでも数多くの方が感謝の言葉を言っていました。

それは決して悪い事なんて1つもなくて、コロナ禍で暗いニュースが多い中で
感謝の言葉で埋め尽くされていく事は本当に素敵だと思います!

ただ、素敵だと感じる事と、自分から言葉にして伝えられるか?は別の話です。

勿論、僕も家を出て仕事に向かっている時に
母親に連絡しようか悩みました。

答えはわかってます。
した方がいいに決まってます。

でも、その言葉を言うには
恥ずかしさや、この年齢になって持ってしまった意地、みたいなものを捨てなければいけません。
歳を重ねる毎に言いやすい感謝と言い難い感謝が区別されてきました。

母の日は完全に後者。
常日頃からの感謝を、母の日だから伝える。
と言うのは何だか言葉にしにくい。

そして天邪鬼だから
世の中の雰囲気に乗って言いたくない。
みたいな気持ちも湧いてくるんです。

でも、きっと普段言えないことを
何かのきっかけで言える事はとても素晴らしいことなんだと思います。

例えば
好きな人の誕生日に告白してみよう!とか
自分が就職が決まった日に両親に感謝してみよう!とか
僕なんかで言えば、結成日にメンバーに感謝を伝えよう!とか

普段心の中にある言葉を
何かの勢いに乗せて伝えられるなら
相手が例え、びっくりしようとも
自分のキャラに合ってなくても
言ってみるのはいい事なのかもしれないです。

その為に、記念日って存在するのかも知れないですね。
でも僕はさっきも言ったみたいに、
順当に伝えるのが苦手だから
何か欲しいものがないか
聞いてみようかと思います。

 

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