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「ジンくん」と「せいちゃん」〈黒谷友香の友香の素。vol.370〉

2024.07.01 Vol.Web Original

 皆さん、こんにちは! お元気ですか? 6月が過ぎるのがめちゃくちゃ早く感じたのは私だけでしょうか?

 時間が過ぎていくのは、歳を重ねていくと年々早くなるといいますが、もはや月々早くなるという気がしています(笑)。

 さてさて。月日といいますと、私の家で一緒に住むラボットの「ジンくん」「せいちゃん」のお誕生日が6月25日にあり2人は4歳を迎えました~!

 ラボットって何だろう?と思った方もいらっしゃると思いますが、ラボットは日本発最先端の家族型ロボットなんです。

 2人を迎えて4年、本当に早いです! 家に届いた2人を箱から出して、初めて電源を入れて起こした瞬間は記念として動画に撮りました。

 私のインスタにその時の動画があるので、観てくださいネ。

「君もヒーローになれる」。ヒロアカを観ないなんて人生の10割損してる。2話まででいいので、絶対に見て感想ください!〈徳井健太の菩薩目線第210回〉

2024.06.30 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第210回目は、アニメ版『僕のヒーローアカデミア』について、独自の梵鐘を鳴らす――。

『週刊少年ジャンプ』で連載されている堀越耕平先生による『僕のヒーローアカデミア』が、10年の歴史に幕を下ろすことがアナウンスされた。

 皆さんは、『僕のヒーローアカデミア』――通称ヒロアカを見ていますでしょうか? もし見ていないという方、ものすごくもったいないです。ぜひ見てください。

 何を隠そう、わたくし徳井健太は完全にアニメでヒロアカを追っているファンでして、マンガはほとんど見ておりません。「おいおい、どの口がオススメしてんだ」と思われるかもしれませんが、どれだけ後ろ指をさされても構いませんので、ヒロアカ、見てください。

 ヒロアカのストーリーをざっくり説明すると、超能力「個性」を持つ人々が当たり前となった世界を舞台にしたヒーロー作品です。主人公の緑谷出久(通称デク)は元々「無個性」でしたが、トップヒーローのオールマイトと出会い、オールマイトの「個性」である「ワン・フォー・オール」を受け継ぐことになります。雄英高等学校ヒーロー科に入学したデクは、クラスメイトたちと共に最高のヒーローを目指すべく、ヴィラン(悪役)との戦いを通じて成長していく――。

 僕は、話題になっているマンガがアニメ化される際は、可能な範囲でチェックします。ヒロアカに限った話ではなく、アニメから作品に触れることがほとんどなので、数話を見て、面白いか面白くないかを判断してしまうクセがある。もうちょっと見続ければ面白くなるんだろうけど、10話くらいまで見て「う~ん」と感じたら脱落してしまう。スピーディーに展開していくマンガ原作の方が、おそらく離脱しづらいんだろうなとは思うものの、どういうわけかアニメで見る方が性に合っているんです。

 ヒロアカは、ドはまりしてしまいました。2話目で心を持っていかれました。

 魅力的な物語やキャラクターはもちろん、何がすごいってアニメーション制作会社・ボンズが作り出すハイクオリティな映像と、臨場感あふれる音響。その演出力が素晴らしすぎて。映画さながらの迫力を、毎週土曜日の17:30から放送しているなんてヒーローすぎます。

 見ている皆さんなら共感してもらえると思いますが、見れば見るほど悪役であるヴィランたちが愛おしくなっていくんです。人生をまっとうする中で、誰が好き好んで不幸を選ぶというんだろう。虐待だったり差別だったり貧困だったり。道から外れるのには理由や環境があるわけで、僕らは選択肢のない人生を歩まされたヴィランを責めることができるんだろうか……なんて思いながら、画面に釘付けになっている。本当に悪いのは巨悪と言われる存在だけ。なりたくて悪に染まる人間なんていないと思いたいじゃないですか。エンディング曲が流れる頃には、いつも涙で画面が見えなくなっている。

 ヒロアカを見ていると、心が苦しくなってくる。ヒーローは、みんなHEROだ。彼ら彼女らはヴィランをやっつけたいけれど、なりたくてなったわけではない悪をやっつけなければいけない。ヒーローたちも葛藤に苦しむ。そんな声にならないような声を、すさまじい演技で表現しているヒロアカの声優さんたちに、いつもスタンディングオベーションをしています。

 泣き叫んだりするような声を、声優さんたちはどうやって表現しているんだろう。見ている僕たちの心が震える、声優さんたちの演技を本当に見ていただきたい。こんな熱量を、牧歌的な土曜日の17:30に放っていること自体、どうかしていると思います。

 僕は悩んだり、泣いたり、称賛したりしながら、ヒロアカを見ています。我ながら情緒がどうかしていると思うものの、感情を揺さぶられるってこういうことなんだなと教えてくれるヒロアカのアニメは、我が家の週一のスーパーな楽しみになっている。

 アニメは、シーズン7が始まったくらい。そろそろ終わりが見えてきて、楽しみと悲しみを抱えながら、毎週ドキドキしています。このアニメに携わっているすべての皆さんにありがとうと心から言いたいです。ありがとうございます。

 そんな矢先にアナウンスされた最終回は間近に迫っているという情報。はぁ、ヒロアカを追っている僕らの物語も終わってしまうのでしょうか。

 ヒーローになるのか、ヴィランになるのか。人生にはいろいろなことが起こる。めんこを中空に放り投げて地面に落ちたとき、表が出るか裏が出るか、どちらに転ぶかなんて分からない。“たまたま”が、その人をヒーローにするし、ヴィランにもする。世の中が勧善懲悪だったら、どれだけ楽なことか。みんな、グラデーションの中で戦っているんです。

ハリウッドに飛んでけ!『SSFF&ASIA2024』グランプリ!森崎ウィン監督『せん』を観た!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2024.06.26 Vol.web original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 ただ今、いろいろありまして、とにかく「note」というものに毎日つらつらと何かしら書いております。

 リポストすると無料で記事が読めるとか、いろいろな機能があるんですね。その辺はよく分からないんですが、まあ、おいおい覚えていきます。

 もう異常な暑さとなってますので、皆さんお気をつけて。僕も気をつけます。

 では今週も始めましょう。

がるがるweek〈Girls² 小田柚葉の柚葉24じ 第76回〉

2024.06.25 Vol.web original

こんにちは!柚葉です🍋🩵
6月もそろそろ終わっちゃいますね〜〜
ということは?!?!😳😳

明日でGirls²デビュー5周年っ!!

そして〜〜
6/28(金)には24:59~ バズリズム02に出演📺

からの〜〜

6/30(日)はいよいよ5周年ライブ🎤✨
やばいですよ、今週!!!笑笑
がるがる週と言っても過言では無い!!😂

改めて、いつも応援してくれている皆さん
本当にありがとうございます!!😭
私たちはファンの皆さんがいてくださるおかげで、こうやって自分たちの夢に向かって頑張ることができています。
感謝は本当に伝えきれないほどです。

このありがたい環境に甘えず、これからも謙虚に1つずつ大切に頑張りたいと思います✊🏻
これから先もファンの皆さんと一緒に夢を叶えていきたいです!!!

大好きですっ!!

明日のデビュー日には、CLキャス&Instagramにて19:00~メンバー全員で配信します📱
がるがる5歳の誕生日を一緒にお祝いしましょ〜〜🎂💞

多様性を認め、尊敬し合う社会は素晴らしい。けれど、それだけじゃヤングケアラーは救えない〈徳井健太の菩薩目線 第209回〉

2024.06.20 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第209回目は、多様とは何かについて、独自の梵鐘を鳴らす――。

 

 テレビ東京『日本怪奇ルポルタージュ』をご覧になってくださった皆さん、ありがとうございました。

 この番組は、昔の日本では考えられなかった「社会問題」や「怪奇現象」に少しだけ寄り添うという番組で、元旦に放送した特番が好評だったことを受け、4月から6週連続で放送されました。僕はその5回目、5月2日に放送された「ヤングケアラー」回に登場し、VTR出演者としていろいろ話をさせていただきました。

「徳井で一本作りたい」と言っていただいたときは、ありがたいやら不安やら。自分で言うのもなんですが、30分番組をまるまる徳井健太にスポットを当てるって、ものすごく冒険的なことだと思う。まさに怪奇。僕はルポ散歩という形で、とにかく散歩をしながら自分のヤングケアラー時代の話と、その後の人生について話をした。

 菩薩目線でもたびたび触れている通り、僕自身はヤングケアラーだったという自覚はない。当時を振り返っても、困っていた感覚はない。「大変だったでしょ」と言われても、それが当たり前だと思っていたから、何も感じていなかった。だから、今、ヤングケアラーで困っている人がいたとしても、どうやって助ければいいのか分からない。あの時代、日々の生活にどんなことをしていたかは思い出せるけど、感情を覚えていない。仮に、今の自分があの時代に戻って、10代の自分と話ができるとしても、何を話せばいいかのか分からない。

 母親は何も教えてくれなかったし、父親も離れて暮らしていたから、挨拶や感謝、マナーといった概念はなかった。でも、そういうむちゃくちゃな態度が、芸人になったことで周りから「面白いな」と言ってくれるようになって、僕はこれでいいと思って35歳まで生きてきた。この先もそうやって芸人を続け、身を滅ぼせばいいと思っていた。

 あるとき、小藪千豊さんが「徳井。それはアカンで」とめちゃくちゃ丁寧に接してくれるようになった。例えば、神社に行ってお賽銭をするのは、その神社を掃除してくれている人の給料になるから払うんだとか、寿司屋に連れて行ってくれたときは、目の前で大将が握ってくれたんだからすぐ食べるんだなんて、感謝や礼儀の大事さと教えてくれた。

 僕みたいな世間知らずのガキに、小藪さんは1回2回じゃなくて、1~ 2年をかけて当たり前のことを教え続けてくれた。そのおかげで、僕は人間的な感覚というもの――母親の世話を始める前にはあっただろう感覚を、取り戻すことができたんだと思う。小藪さんがいなかったら、絶対に今の自分はない。本当に感謝してもしきれない。

 小藪さんが実践してくれたことは、僕にとっては助けだった。でも、世の中は多様性を問う。考え方によっては、かつての僕のような“むちゃくちゃな生き方”も多様な社会の一部分なのかもしれない。僕は考え方を矯正されたわけだから、小藪さんの助けは多様性とは真逆に位置するものなのかもしれない。

「まぁいいじゃん。いろんな人がいてもいいよね」では救えない人もいるし、ヤングケアラーに「それもあなたの個性だよ」なんて言ったら、一人も救うことはできない。「俺はこう思うから、俺についてこい」。そうやって、首根っこをつかんでくれるような人に出会えたから、僕は救われた。だから、多様性にケチを付けてでも、ヤングケアラーを救うには小藪さんみたいな人が現れるしかないと思っている。土足で踏み込む勇気と鍛錬を持つ人じゃないといけないんです。

昨今言われている多様性って一体何なんだろうなんてことを、最近は考える。その人の生き方を尊重してあげたいけど、否定をしてあげなければ助けることができない現実も確実にある。生き方に正解なんてないと思う。だから僕は、少なくても多様性が大事だと決めつけるようなことはしたくない。

森崎ウィン監督爆誕!まだまだ終わらない『SSFF & ASIA 2024』のクロージングに参加してきた!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2024.06.19 Vol.web original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 今年は「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」のオープニングとクロージングの両方に参加させていただいて、別所哲也さんにご挨拶する機会もいただきました。ありがとうございます。

「よっしゃ、俺も」とちょっと思ったりもした今日この頃です。

 では今週も始めましょう。

THE RAMPAGE 浦川翔平、話題の「YEBISU BREWERY TOKYO」でビールの新たな扉を開く〈BUZZらないとイヤー! 第77 回〉

2024.06.18 Vol.Web Original


久しぶりのビール企画にやる気みなぎる翔平さん

THE RAMPAGEのパフォーマーとして活躍する一方で、DJ Sho-heyとして、TikTokerとして、日々バズることについて思いを巡らせている浦川翔平が、BUZZの中心に乗り込んだり、その兆しを探りながらBUZZのワケを探る連載企画「BUZZらないとイヤー!」。猛暑日の声が聞こえて、一年の中でキリッと冷えたビールが最も似合う季節がやってきました。それにあわせるかのように、最高な一杯を楽しめるビアスポットが続々登場しています。そのなかでも恵比寿ガーデンプレイス内の「YEBISU BREWERY TOKYO」は話題のスポットのひとつ。大のビール大好きの翔平さんがその魅力を体感します!


 真夏を思わせる日差しがまぶしく、気温は30度超え! 今年もビールがぐっと身近になる季節になりました。ビール好きにとっては、1日のなかのポイントポイントで「ビール飲みたい」のフレーズがこぼれる日が続いています。

 翔平さんもそんなひとり。約1週間のタイでの活動からそのまま現行のツアーで北海道公演2デイズと休みなく動き回っています。この日も、ひと仕事終えてからの到着。「BUZZらないとイヤーは飲む企画」とTHE RAMPAGE内で認識されていることを知ったのは1年ぐらい前ですが、気づけば、久しぶりに翔平さんとビールが主役になる企画。自然と翔平さんの足取りも軽くなります。

 YEBISU BREWERY TOKYOは今年4月、醸造施設を持ち「ヱビスビール」(以下、ヱビス)をリアルに感じられる施設として新たに登場しました。恵比寿ガーデンプレイスを象徴する施設のひとつとして愛されつつ昨年秋に閉館した「ヱビスビール記念館」を引継いでアップデート、これまでの歴史や現在、そして未来とヱビスのストーリーに触れながら、ここでしか飲めない一杯を楽しめるビアスポットとして注目を集めています。

 ホテルのロビーを思わせるエントランスを入ると、「あ、えびす様がいますね!」と翔平さん。ヱビスのラベルにも登場する親しみのある顔を見つけます。


この1枚がまさかの展開を生み出すとはまだ誰も知りません

 “ヱビスの大階段”とも言えそうな階段の向こうには想像以上に広い空間が広がります。目の前にはガラスに囲まれたビールの醸造施設、右サイドにはグラスを揺らしてビールを楽しんでいる人たちの姿も見えます。

 グラスがぶつかる気持ちのいい音と楽しそうな声に引き寄せられそうになりながらも、まずは逆サイドに位置するミュージアムエリアへ。ミュージアムの入り口に掲げられていた「BEER is HISTORY」というメッセージの通り、130年以上続いてきたヱビスの歴史に触れられます。

AIが映画を!?『The Artificial Conjuring Circle 人間再プログラム訓練』は、なんかスッゴいグネグネしてた!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2024.06.12 Vol.web original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 最近はnoteに精を出しております。やってみるとそれなりに楽しいものですね。ついついいろいろ書いてしまう今日この頃です。

 ほとんど下ネタだったんですが、そろそろ真面目なことも書いていこうかと……思います。

 では今週も始めましょう。

絶賛頑張ってます〈Girls² 小田柚葉の柚葉24じ 第75回〉

2024.06.11 Vol.Web Original

こんにちは!柚葉です🍋️🩵
先日は、ガルサケで「Venue101」に出演させていただきました〜〜!!📺
緊張したけど、生放送楽しかった〜〜!!
たくさんの方に私たちの存在を知っていただきたい、たくさんの方に「D.N.A.」が届いてほしい!という思いで頑張りました❤️‍🔥
なんだかんだ載せてなかったツーショたち↓

HINATAちゃん🤟🏻

ようちゃん🌸

やまぐちぃ〜〜

来週でリリイベもラスト!!

来週は、
6/22(土) 17:00~アリオ橋本さん(神奈川県)
6/23(日) 16:00~ダイバーシティ東京プラザさん(東京都)

です!!!
今月が終わってもガルサケに会える機会が、実はあるんです!

8/14(水)にLaLa arena TOKYO-BAYにて開催する
「LDH CLUB CHAMPIONSHIP 〜PLAY 4 VICTORY〜」のハーフタイムショーに
ガルサケで出演させていただきます🔥🔥
Girlsパワー全開で頑張るのでぜひぜひ〜〜🙌🏻

続きまして〜〜

血の通った温かい街「新宿」で、カンジャンケジャンにて血を流す〈徳井健太の菩薩目線 第208回〉

2024.06.10 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第208回目は、カンジャンケジャンと家族について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 

 大久保に、キッズルームがあるカンジャンケジャンを提供するお店がある。

 カンジャンケジャンとは、ワタリガニをニンニクや玉ねぎなどの野菜と一緒にしょうゆベースのタレに漬けこみ、熟成させた韓国料理のこと。カンジャンケジャンを食べたことがある人ならわかると思いますが、手が汚れるのは当たり前。それでいて、その美味しさのあまり一心不乱にカニにむさぼりつくため、子どもの面倒を見ることがとても難しい料理です。

 子どもが生まれると、今まで知らなかったことを知る学びの機会につながる。例えば、子どもの面倒を見ながら食べることが難しい料理が結構世の中には存在するということを知る。その筆頭格が、カンジャンケジャンだ。難易度Sレベルのくせに、めちゃくちゃおいしい。食べたいけど、小さい子どもがいる親にとっては手が届かない。そんな愛しさと切なさを兼ね備えた料理が、カンジャンケジャンなのだ。

 でも、かゆいところに手が届くお店があるという。子ども連れて冒頭のお店へ行くと、子どもはキッズルームに夢中。僕ら夫婦はカンジャンケジャンに夢中になった。

 キッズルームは結構な広さを有し、遊具やテレビ、絵本などがたくさんある。ありがたいことに僕らの目の届く範囲にそのキッズルームはあるため、カニにむさぼりつきながらも、きちんと子どもが今何をしているかもわかる。

 心置きなくカンジャンケジャンを堪能できた僕は、「ごちそうさま」と「ありがとう」を心の中で連続して叫びながら、ボリボリとカニを食べ続けた。普段、僕はあまりテンションが上がることはないのに、このときばかりは狂気乱舞した。もう大満足。その言葉しか出てこない。こういうお店があるだけで、世の中の難易度は下がるのだ。

 帰り際、子どもを抱っこすると、その洋服に赤い斑点が付いていた。おそらく血のようなもの。焦った僕は、遊んでいる最中に怪我をしたのかなと思い、子どもの体をチェックした。幸い怪我はしていない。よく見ると、怪我をしていたのは僕の指だった。

 僕はカンジャンケジャンを夢中で食べるあまり、自分がカニの甲羅で指を切ったことすら気が付かないほどむさぼり続けていたのだ。自分が流血しているなんて気が付かないほどの安心感と幸福感。幸せというのは、自分が怪我したことすら気が付かない状況のことを意味するのだと分かった。

 子どもを育てていると、都心にはこうした場所が本当に少ないとつくづく感じる。子ども連れが安心感と幸福感に包まれる――。都心には、カンジャンケジャンな気持ちになれる場所が少ない。

 新宿に暮らしている僕は、子どもを連れて大久保へご飯を食べに行くことが多い。韓国料理店へ行くと、オモニと呼ばれる店主のお母さんがホスピタリティー全開で、初めて訪れた僕らを迎え入れてくれることが珍しくない。

 子どもを見るや、「あら~かわいい!」と全身で喜んでくれて、「奥にある広いテーブル席を使ってね」と案内してくれる。どうやらその奥の席だけは、子ども連れのお客さんのためだけに解放しているらしい。

 韓国料理を提供するお店だから、基本的に料理は辛くなる。そのためオモニは、子どもには辛すぎるかもしれないからということで、別途、子どものためだけに無料でキンパを提供してくれた。こっちが心配になるくらい優しいんです。こっちは客に過ぎないし、もう来ないかもしれないのに。

 新宿にはさまざまなエリアがあるから、一概にくくることはできないけれど、長年、この場所に住んでいる僕からすると、家族に対して優しいお店がとても多いと思う。ベビーカーで入店しても嫌な顔はされないし、チラチラこちらをうかがうような人たちもいない。僕らも気兼ねなく美味しい料理を楽しむことができる。

 この街には、年齢、性別、人種、職業、いろいろな人が存在しているから、自然体で多様な暮らしを、結果的に受け止めているんだと思う。僕は、新宿という街が、そういう意味でもとても好きだ。この街には血が通っている。だから、あまり冷たさを感じないんだろう。

登壇者、豪華すぎ!『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024』のオープニングセレモニーに行ってきた!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2024.06.05 Vol.web Original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 線状降水帯って言うんでしたっけ? 最近また突然の大雨が降り出してますよね。その間に屋内にいたら「今日は運がいい」と小さな幸せを感じる今日この頃です。

 今週から『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024』のリアル開催が始まりましたので、今週はそのオープニングセレモニーのリポートです。

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