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鈴木寛の「2020年への篤行録」第12回 パリで羽ばたいた東北の子どもたち

2014.09.15 Vol.626

 8月下旬、パリで開催された「東北復幸祭〈環WA〉」に行ってきました。岩手、宮城、福島の中高生が参加した「OECD東北スクール」の生徒たち100人が、世界中に東北復興のアピールと支援への感謝を込めて、2年半をかけて準備してきた一大イベントです。フランス政府とパリ市のご厚意で、なんとエッフェル塔前のシャンドマルス公園を会場に15万人もの方々が来場していただきました。

 OECD東北スクールは2011年春、OECD教育局の皆さんが被災地への教育関連の支援で何ができるか視察のために来日された際、当時文科副大臣だった私の提案もあって始まったプロジェクトです。肝は20世紀型の教育に戻すのではなく、22世紀型の教育を先取りした「創造型復興教育」。私は来日したOECDの皆さんに対し、「亡くなった2万人の御霊にこたえるためにも、残された子供たちがこの地域をもう一回、しっかり盛り立てていくことが最大の供養になる」と申し上げました。OECD教育局は先進各国の教育への取り組みを調査、研究し、教育改革の推進や教育水準の向上を図ることを目的としていますが、世界に先駆けようという前代未聞のプロジェクトです。しかし幹部の方が「日本から始めてみようじゃないか」と提案に乗ってくださいました。そして、震災から1年後の2012年3月、被災3県の生徒たちが集まって、授業が始まります。初回は池上彰さんにファシリテーターを務めていただいて学習意欲を高めてもらいました。目指すは2014年9月、パリで開催するイベントを成功することです。

 生徒たちは企画から実行準備を原則、自分たちの手でやってきました。イベントのスポンサー集めでも企業を回ってプレゼンをしました。熱意に動かされ、経済同友会や楽天、ユニクロ等の大手企業も多数賛同してくださいました。プロジェクト・ベースド・ラーニングを通じ、リーダーシップや企画力、想像力や建設的な批判思考力(クリティカルシンキング)、交渉力などを培い、今後10年、20年の長きに渡る復興の立役者になってもらいたいというのが、OECDや私たちの思いでした。

 イベントでは、津波の高さと同じ26.7メートルに設定したバルーンを飛ばし、津波被害の広がりをイメージしたドミノ倒し等、被災状況を分かりやすく伝える工夫もされました。そして南三陸・戸倉地区の鹿子躍りといった伝統芸能や、「さんまdeサンバ」と銘打って郷土の水産資源のアピールをするフラッシュモブ等の企画も行い、来場した皆様の歓心を得ていました。
 今回の取り組みを通じて、一番うれしかったのは生徒たちの成長を劇的に後押ししたことです。途中、感想を提出してもらっていたのですが、被災直後は茫然自失だったという生徒も、「津波にのまれた過去を乗り越えて、この体験を情報としてみんなに話し、それに前向きに考えて行動することができた」と語るなど精悍になっていきます。なにぶん3年近くも一つのプロジェクトに関わるのは大人でも少ないこと。18歳の参加者には人生の6分の1、15歳には5分の1をも占める「長期間」です。それだけでも濃密な体験になったか分かります。この2年半、生徒やスタッフを支え続けたOECD本部教育局のプロパー職員の田熊みほさん、文部科学省の南郷市兵さんの尽力が光ります。

 幕末の薩長の若者たちもまさに時代に荒波を乗り越えて、たくましく育ち、明治維新の原動力になりました。国難はピンチでありながら、人を鍛え、大きくするチャンスでもあるのです。今度は21世紀の東北、日本を支え、リードする人材が、この参加した100人から輩出されるものと期待しています。

(東大・慶大教授、元文部科学副大臣、前参議院議員)

All the Best!! EXPG Report
vol.18 今年を締めくくるライヴ、気合入ってます

2014.09.15 Vol.626

 今回は、『EXILE TRIBE PERFECT YEAR LIVE TOUR TOWER OF WISH 2014〜THE REVOLUTION〜』について書きたいと思います!!

 9月3日に京セラドーム大阪を皮切りにスタートしたツアー。今年を締めくくるライヴなので、気合入ってます!! EXILE TRIBEならではのコラボレーションや規模感に、今回でしか味わえないライヴとなっています!! 個人的にもエンターテインメントの無限の可能性を感じられているので、毎回集中して、吸収できるようにアンテナ張ってます!! 

 ライヴの内容は言えませんが…、さまざまなグループがめまぐるしく変わったり笑いあり、感動ありの盛りだくさんです。単独とは違う楽しみ方ができるのでまだ見られてない方は、ぜひ遊びに来てください!!

 12月28日の札幌ドームまで誰一人かけることなく突っ走りたいと思います!! 応援よろしくお願い致します!!

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第12回 本当に一番おいしいものって何だろう

2014.09.10 Vol.625

 THE MANZAI、認定漫才師に選ばれました。まずは、ほっとしています。これからのサーキットがどうなるかですけれど、どうしても決勝大会には出たい!ゴリララジオスターだけじゃない、漫才もやってるってところ、ちゃんと見せたいですから。

 そんなことを考えつつも、今、僕の頭をいっぱいにしていることが、もう一つあるんです。それは、本当に一番おいしいものは何なのかってこと。

 僕らの周りにはおいしいものがいっぱいありますよね。誰かが手をかけて育てた野菜だとか、天然酵母を使ったパンだとか、挙げたらきりがない。それにシチュエーションが足されちゃうと、他のどんなおいしい料理も負けてしまう。「さっきそこで揚がった魚をさばいたよ」なんて出される一品、北海道で飲むビールは何にも代えられないし、函館で夜景を見た翌朝5時に半分眠った状態で食べるいか刺しは甘さで目が覚めるほどうまい。どんなにおいしいパンだったとしても、焼きたてのちくわパンには負けちゃうと思うんです、きっと。そういうこと。

それで、シチュエーションだとか、新鮮だからとかいうのを取り除いて、平たい場所に並べたときに、一番うまいものとは何かって考えた時、きっとそれは、メシ、白い米がどんどんすすんじゃうものだと結論付けました。

 自分のグルメ道を振り返ってみると、若いころは間違いなく生姜焼き。最近は定番になったけど、マヨネーズを添えて出し始めた時、これはすごかったね。ごはん止まらない。I can’t stopですよ! 30歳を過ぎたころからはチャンジャ。ほんのちょっとの量で、ごはんが2口はいけちゃう。このパワー、すごすぎでしょ。

 42の今はというと、またあれが来てるんですよ、ウスターソース!白い飯をソースでびちゃびちゃにして食べるあれの再来といえるかもしれません。発端は、番組でも紹介したんですけど、今、大人気、手に入れるのも難しいというソースコ(SAUCECO)に九州で出会ってしまったこと。ウスターソースにタバスコに似た激辛の調味料が加わってるようなものなんですけど、これがすごい。どうやって食べるかっていうと、とんかつです。自宅でとんかつを作るときには、とんかつ肉ではなくて、生姜焼き用の肉を使っているので、揚げるとちょうどハムカツぐらいの厚さになります。あのペラっとした感じが、ソースコに合うんですよ。食べる前にとんかつを浸して……ソースコを味方につけるやり方です。これ、一番うまいものでしょう!

  ということで、11日の『キキマス!』では、一番うまいものは何なのか、リスナーと対決したいと思っています。みなさんの“ごはんがすすんじゃう君”メニューを『キキマス!』。

ダイノジ 大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第11回 草食男子こそラジオを聞け!

2014.09.03 Vol.625

 先週は聴取率調査のスペシャルウィークで、ニッポン放送『大谷ノブ彦 キキマス!』では「オールナイトニッポン伝説検証」という歴代のパーソナリティーの方をゲストにお招きし、当時のエピソードをいろいろお聞きするという企画をやりました。ビートたけしさんはじめ、多くの伝説のレジェンドに来ていただき、大興奮してしまい、そのままのテンションでロンブーさんとナイナイさんのオールナイトニッポンを拝見させていただき、約12時間もニッポン放送の中にいました(笑)。でもめちゃくちゃ楽しかったですね。そして改めてラジオのすごさに気づかされ、すごく勉強にもなりました。
 

 その昔、小林信彦さんが、ビートたけしさんのテレビにおけるカリスマ性は、実はラジオが支えているとおっしゃっていたんですね。ラジオのおかげで、たけしさんをカリスマと崇める深いファンがいる。そしてそのファンがいるから、大衆に入った時でもブレずにいられると。それは関根勤さんもそうで、そういう意味でラジオはすごい作用をもたらすメディアだなと思いました。その皆さんの姿をそばで見られて幸せであったと同時に、僕も来週のお昼はここに座ってしゃべっているんだなと思い、うれしい半面恐れ多い気持ちになりました。大変なプレッシャーですが、逆にやりがいもある。その立場に立てる喜びを帰り道、改めて噛み締めました。

 テレビとは決定的に画がないという違いがあるじゃないですか。それは一見欠点に思われますが、画が見えないからこそ文化的深度がある。落語もそうですよね。一人で全部演じていて、自分で映像化していく。何か気持ちを伝える時にも言葉から想像して、自分の中で映像化するっていうのは豊かな文化だと思うんです。だからなんでもかんでも説明過多になればいいというものではなく、また何でもかんでも見られればいいというものではない。その奥にあることを感じ取るためにはすべて見える必要はないんです。そういう意味でもラジオっていうメディアはほんとにいいなって。

 エロだってそうでしょ(笑)。直接的に見えなくても、その見えてこないことのほうがエロいこともある。僕は女の人の裸を簡単に見られない時代に生きてきたから、必死で妄想しましたよね(笑)。エロの種類がいろいろあったなって思います。今はすぐに見られちゃううけど、そんなふうに簡単に答えが出るのはどうかと思いますね。想像しないと実際見た時の感動が薄れるんじゃないかと。チラリズムぐらいでもちゃんと脳みそが補填してくれますから、大丈夫です(笑)。草食男子が増えていると言われているのは、全部見えているからですよ、脳みそ使って悶々としないとダメ。だから草食男子こそラジオを聴けと言いたいですね。

 あと、僕をラジオスターといじってくれるありがたたいテレビ番組『ゴッドタン』(テレビ東京系列)の次回放送は、僕がけちょんけちょんにいじられる回です。嫌われ界のレジェンド的な(笑)。ボロクソ言われて、めちゃくちゃ面白い回になっています。でも最後はちょっとホロッとして嫌な気持ちで終わらないので、ぜひそちらもご覧になって下さい。いじられるのは全然嫌じゃないです。むしろ劇団ひとりさんにこれからもいじって下さいとお願いしたいですね(笑)。

小池百合子のMOTTAINAI 対岸の火事では済まされない中東の問題

2014.09.01 Vol.625

 40年以上中東に関わってきた私だが、これほど荒れた中東を見るのは初めてです。最近特に驚いたのはUAEがリビアのイスラム勢力に対して空爆を実施したというものだ。リビアは3年前にカダフィ政権が崩壊して以降内戦状態にあり、最近イスラム系勢力が力を増してきていた。UAEが近隣国の政治問題に表だって介入することは稀だが、今回の空爆は、イスラム勢力が中東全域で力を増し、自国の体制にまで影響が及ぶことを防ぐのが目的とみられる。

 また、「イスラム国」を名乗るイスラム教スンニ派の過激派組織の勢力拡大が止まらないことだ。「イスラム国」はアルカーイダ以上に凶暴と言われ、先日はアメリカ人ジャーナリストの処刑の映像をインターネット上で公開、その残忍さに世界中が大きなショックを受けた。処刑を行った人物がイギリスの若者だったことも衝撃であった。実際に、イギリスからシリアやイラクに渡り戦闘員となった者の数は500人を超えるとも言われる。ロンドンを拠点のひとつとしてイスラム過激派による宣伝活動が展開されており、これも欧米諸国の懸念材料のひとつとなっている。

 この二つのニュースの背景には、アメリカの中東におけるプレゼンスの低下が指摘される。内向き志向を強めるオバマ政権は、「アラブの春」後の中東の混乱、シリア内戦において有効な対応をとってこなかった。ところが、そのアメリカが8月に入りイラクへの空爆を開始し、ここにきてシリアへの空爆の可能性も出てきている。しかし、内戦状態に陥ったシリアへの軍事介入は2年前から米国内で出ていた議論であり、”too late”と言わざるを得ない。アメリカが当初より穏健なシリアの反体制派を積極的に支援していれば、「イスラム国」の台頭を阻めていたかもしれないからだ。

 その「イスラム国」が目指すのは領土的広がりを持つイスラム世界の統一だが、その根底にあるのは、1916年のサイクス・ピコ協定への激しい反発である。イスラムの世界にはもともと「ウンマ」と呼ばれる共同体の概念があるが、これを無視し、西欧列強がオスマン帝国を一方的に分割、アラブ諸国の国境線は机上で直線によって決められた。先月、「イスラム国」が住民らにパスポートを発行したと伝えられたが、そこからもこうした反発が見て取れる。

 先般、シリアに飛び込んだ日本人男性が「イスラム国」に拘束される事件も起こっているが、中東の問題はわが国にとっても対岸の火事では済まされない。この地域を真に理解できるかどうかは、わが国にとって死活的に重要な問題だ。わが国の中東地域の研究者の育成こそが急務である。

(衆議院議員/自民党広報本部長)

友香の素 vol.142 ウエスタン乗馬にチャレンジ!

2014.09.01 Vol.625

 乗馬を始めて随分経ちますが、この間、ウエスタン乗馬にチャレンジしました。

 乗馬には、ブリティッシュ乗馬、ウエスタン乗馬の2種類あって、私はブリティッシュ乗馬をしています。ブリティッシュは、大会になると燕尾服と乗馬パンツを着用、そしてシルクハットを被ります。ウエスタンは、カジュアルなシャツにGパン。イメージはカウボーイですかね。ブリティッシュのレッスンを受ける場合は、ポロシャツに乗馬パンツに着替えていましたが、ちょうどその日に着ていた服が、ガーデニングをしていたこともあってシャツにGパンでした。馬に乗るからといって、着替える必要もなく長靴からウエスタンブーツに履き替えるだけで、そのままの格好で馬に跨がれます。

 人間の生活や仕事のパートナーとして馬を育てることを目的に発展してきたウエスタン。乗った馬はとても大人しい性格の子で、クオーターホースという種類の馬です。体格は背が低くて、全体的にがっしり、そしてずんぐりむっくりとしています。その子は外乗(野山に出て乗ること)も大丈夫。人が乗ってそのまま道に出た時に、車がブ〜ンと横を通っても全然平気なんです。その日は天気も良かったのでレッスンを受けた後、そのままポコポコと馬の背に揺られて、のんびり田舎道を散歩しました。外乗って気持ちが良い! 途中で降りると、馬はその場で大人しく草を食んで人間の帰りを待っています。これには驚きました〜。

 規定の枠内で、動きの正確さや優美さを求めるブリティッシュ乗馬とは全く違った世界‥‥。以前、仕事でハワイ島の広大な牧場で、カウボーイの方と牧羊犬3匹と牛の群れを追ったことがありましたが、馬をパートナーに仕事をするウエスタンとブリティッシュが違って当然ですね〜。今回、また新たに馬の可能性を知り、魅せられました。紅葉の時期の外乗が楽しみだなあ〜!

江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 「ネタあらすじ編」

2014.09.01 Vol.625

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

EXILE TETSUYA DANCEの道 第25回 想いの強さ or 効率の良さ

2014.09.01 Vol.625

毎日リハーサルで忙しい中、すき間を見つけて向かった先には素敵な砂浜と海が目の前に広がっていました。時間って作ろうと願いさえすれば意外とできるもんだなぁ…なんて感じた今日このごろ、みなさんはどんな夏を過ごしていますか?

 僕は先月から変わらず毎日リハーサルをしています! だんだんと形も見えてきて、お披露目する日が待ち遠しくなっています。先日、毎年恒例になったツアー前合宿をさせていただきました。本番と同じステージを建ててのリハーサルです! EXILE TRIBEみんなで朝から晩まで、作っては話して作っては話して修正しての繰り返しで、合間を見つけてトレーニング、寝る前にはその日のリハーサルの映像チェック…本当にツアーのことだけを考えられる時間です。スタジオで作る構成や頭の中でイメージした演出も実際にやってみると思った通りにいかなかったり、大幅な変更はしょっちゅうあるので、その度に作り直してはやってみる。出演者もスタッフさんもものすごい人数がいるので、ひとつの改善だけでも大変な騒ぎです! 

 そんなことを繰り返すうちに思ったのですが、想いの強さと効率の良さというモノは全く逆の位置にあるモノなんだなぁ…と。人数の多いTRIBEのみんなが全員納得できるものを創るには、一人ひとりのイメージや想いのすり合わせが必要になってきます。逆に効率よくもの作りをしようとすると、みんなへの伝達やすり合わせがおろそかになってしまい、想いの強いエンターテインメントではなくなる…もちろん何年も一緒にいてずっとやってきたメンバーだけならできることもあるとは思いますが、このメンバーは始まりも違えば世代も違います。そんな僕たちが今回のツアーで立てたテーマが「挑戦」でした。想いのこもった素晴らしいエンターテインメントで来てくれる皆さんをおもてなししたい! この想いはみんな一つなのであえて効率なんて二の次にしてみんなが納得できるツアーを目指しています。

 本番初日が近づいてきて全員のパフォーマンスPowerが一気に上がってきているのを感じます! もしダンスPowerメーターなんて物がこの世にあれば今のリハーサルスタジオに置いときたいですね(笑)。あっ!いつかEXILEパフォーマンス研究所でそんなメーターを作れたら面白いですね(笑)。

 現在進行中ですが、研究所では新しい試みがスタートしました! ダンスから音楽を作ってみる!ということで、協力してくれるドーベルマンインフィニティのP-CHO君とSWAYとトラックメーカーのネイキッド君と共にダンスの可能性を感じる素敵な曲を作りたいと思っています。また一つダンスの可能性を広げて行きたいと思っていますのでお楽しみに!

 夏も残りわずかですが皆さん全力で素敵な季節を楽しみましょう!

格闘家イケメンファイル Vol.7 のび太の世界王者挑戦 内藤のび太

2014.08.31 Vol.625

 タ○コプターを頭につけ、ジャイアン(貴裕)に首根っこをつかまれリングに上げられるその男。どうみてもあの国民的アニメに登場するあの子。しかしそんな彼、ひと皮むけば、プロ通算7連勝(アマチュアをいれると11連勝)中、ほぼ3年負けなしの格闘家だ。

「僕は22歳の時に格闘技を始めたので、ほかの選手に比べるとだいぶ遅いです。それまでも運動はほどんどやっていなかったし…。きっかけ? 全然試合とか出るつもりはなくて、当時PRIDEとかがブームだったので、技とか習ってみたいなと思って道場に入門しました。ちょっとした素人の習い事感覚でした。それで27歳でプロになって…。自分としては格闘家の雰囲気をフルに出しているつもりですが、それがちょっと人には伝わらないみたいです。ハイ…」

 ちょっとした習い事のつもりが、あれよあれよという間に勝ち続け、今月27日には東京・後楽園ホールで行われる『プロフェッショナル修斗公式戦』で、世界フライ級王者・室伏シンヤとのチャンピオンシップを行う。

「対戦相手の室伏さんはカッコいいし、手足が長くて背も高くて正統派のチャンピオン。寝技が強い人だと思いますが、僕もどちらかというと寝技なので、組みの展開になるんじゃないかと…。戦うのは怖いですけど、相手を見ないから大丈夫です。相手の目を見ず、なんとなく全体をボヤッと見ている。戦う時はメガネをはずしますし…。目を見ないのは単に人見知りだから。試合相手だからではなく、大抵人の目はあまり見られないタイプです。相手の研究は、少しだけ…。気にしすぎちゃうと、ヤレらてる夢ばかり見ちゃうのであえて気にしないようにしています」

 メガネに黄色いポロシャツ、そしておどおどした言動はまさにあの子そのものだが、とにかく強いのが人気の秘密。

「人気は…そんなにないです。子どもからはこのキャラですから声援とかもすごくもらいますけど、それはちょっと卑怯な感じがしています。僕は天才肌なんかではありません。運動神経があるわけでもないし、頭も良くないので、とりあえず指示通りに動いているだけ。努力家? うーん、そんなに努力はしているつもりはないです。しつこい性格なんです。ジムのみんなからはスタミナがすごいと言われますがただ単にしつこいだけ。強いて言えばその“しつこさ”だけが自分の取り柄なのかも知れません。例えばタックルを切られても倒れるまで何度も仕掛けるので、相手が嫌になって倒れちゃう。体で覚えるタイプというか、子泣きじじいみたいだと言われてます。藤子キャラなのに(笑)。女性に対しても? はい。しつこいです。いや、しつこいんじゃなくて、一途なんです(笑)」

 そんなのび太の好きなタイプは…。

「しずかちゃんです。しずかちゃんって器が大きいと思うんですよね。包容力があるというか“のび太さんのバカ”って言われたい(笑)。だからずっとしずかちゃんを探している状態です。あとは背がデカイ人が好き。和田アキ子さん? いいですね。自分が小さいので、大きな人がいい。でも社交性もないし、デートでも全然喋らない。それ以前にモテませんから…」

 どこまでものび太キャラだが、27日の試合については、格闘家らしい本音もチラリ。

「多分、ほかの人の試合がすごいことになると思いますが、それらの試合とはまた別の盛り上がりがあればいいなと思います。相手はかっこよくて、強くて人気者ですが、唯一自信が持てる“しつこさ”で同じ歳のチャンピオンを追いつめます。漫画から飛び出したのび太が世界王者になります」

ダイノジ 大谷ノブ彦 カタリマス!(裏) 第10回 金言飛び出すスペシャルウイーク! 今日も『キキマス!』

2014.08.27 Vol.624

 スペシャルウイークが始まっています。ニッポン放送60周年ということもあって、今回はリスナー大感謝ウイーク。『キキマス!』では、「オールナイトニッポン伝説」として、笑福亭鶴光さん、松任谷由実さん、藤井フミヤさん、鴻上尚史さんなどなどのレジェンドを迎えて放送中です。

 前に書きましたけど、この企画は僕がずっとやりたいと思っていたし、スタッフにも「やろうよ!」って言い続けてきたものです。準備しながらドキドキとワクワクと緊張感でいっぱいになってましたが、いよいよ始まるってなると緊張感よりも「いい話を聞きたい!いろいろ聞きたい!」って気持ちが大きくなって、スタートからその気持ちで行けたかなって思います。リスナーにとっては、僕がどれだけ緊張してるかなんて、いらないでしょ。それよりももっと聞きたい話がある。

 番組では金言がどんどん飛び出してます。例えば、鶴光師匠の「エロ」と「グロ」。オールナイトや他の番組を含めて、師匠の番組を聞いたことがある人は知ってると思うけど、師匠の番組は「エロ」で知られてます。月曜に出演していただいたときにも出てきましたけど、師匠の「エロ」……いいんだなあ。ちょっと考えると、ああそうかってなる。ダイレクトじゃないんですよね。直接的だと「エロ」じゃなくて、「グロ」になる。このバランス、師匠だからできるっていうのもあるけど、やり続けて見出されたものでもあると思うんですよ。ユーミンのインタビューでも、苦しみながら、あがきながらずっとやり続けてるっていうね。貴重なお話も聞けました。

 こうやって話していると、すごく楽しいしワクワクするんだけど……これから俺、どうしていったらいいんだろうってちょっとヘコんだりもしてるんです。それぞれのオールナイトニッポンがどうやって作られていたのか、どんな気持ちでやっていたのかを聞いていくと、時代であるとか当時のラジオとリスナーの関係が見えてくる。そこには強い「共犯関係」があるんです。レジェンドのみなさんが番組をやられてた頃には、スマホやSNS、メールなんていうのもなかった。ハガキの文字からリスナーの姿が見えたそうです。番組でこの店を助けようぜ!っていったら2000人集まったりしたこともあるっていうのは、そこに行ったら面白いことに加われる、自分も仲間、共犯者になれるっていう気持ちがあるからでしょ。この間、番組で鴻上尚史さんのオールナイトニッポンの名物というか、伝説の企画だった早朝ジェンカをやりました。『キキマス!』の時間なんで早朝ではなくて昼間、ニッポン放送の玄関でジェンカを踊ったんですが、僕の予想を超えて20人集まりました。すごく楽しかったです。それを考えると、今も「共犯関係」になりたいっていう気持ちはあると思うんですよ。でも、「あー、やったんだ…楽しそう!」ってツイッター見てるだけじゃなくて、行っちゃおう、一緒に楽しんじゃおうっていう「共犯関係」、もっともっと大きくしていきたいんだけどな……どうしたらいいんだろう。

 今週はこうやって、楽しくお話を聞きながらもヘコむっていうのが続くんだろうと思ってます。所ジョージさん、関根勤さん、そして木曜にはビートたけしさん!も生登場します。月曜の松本明子さんが乱入なんていうようなサプライズもまだまだあるかもしれません。ぜひおききください!

江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 「ネタあらすじ編」

2014.08.18 Vol.624

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

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