1月に新作公演『夫婦』の上演が終わったばかりのハイバイが2014年に上演された『おとこたち』を再演。全国6都市を回る。
『おとこたち』は作・演出の岩井秀人が元落語研究会のサラリーマン、紹介予定派遣で働く人、知人のがん治療などを取材し、それをもとに4人の男性の24歳〜82歳の人生を描いたもの。
「老い」「認知症」「人生の幸福度」「社会」というテーマが大きな反響を呼び、その後NHKの人気番組「クローズアップ現代」でも取り上げられたほど。
製薬会社の営業、居酒屋のバイト、俳優、紹介予定派遣社員の4人の男たちは定期的にカラオケボックスや飲み屋に集まり、互いの近況を語り合う仲。しかし時が経つにつれ、順調に歩む者、挫折する者、転落する者とそれぞれの人生は大きく変遷していく。
順調に越したことはないが、だからといって楽しいわけでもない。転落した者だけが手に入れる暗い輝きにシンパシーを感じる時もある。人生についていろいろと考えさせられる作品。
俳優としてサンプルの松井周が出演するのもちょっと気になる。