ぐっすり眠れる寝具の見つけ方(1) 寝室づくりの第一歩、布団にするかベッドにするか|住まいの大学

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布団とベッド、どちらを使うかで、寝室のインテリアの方向性は大きく変わります。それぞれのメリットとデメリットを知り、自分の生活スタイルに合ったアイテムを選びましょう。今回は布団とベッド、それぞれの特徴をお伝えします。

■生活にメリハリをだせるふとん

 寝室のインテリアを考えるときに悩むのが、布団にするかベッドにするかということ。布団もベッドも、どうしても高い買いものになってしまうので、どちらが自分に合っているか、じっくり考えたいところです。ベッドと布団、一概にどちらがいいかということはなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。

 まずは、日本人の昔からの就寝スタイルである布団です。布団は、寝るときに布団を敷いて、置きたらしまうという使い方のため、空間をフレキシブルに使えるのが最大のメリットではないでしょうか。同じ場所でも、昼間は食事や勉強のスペース、夜は睡眠のスペースに切り替えられるので、ひとり暮らしの部屋でも広々と空間を使えます。

 さらに、ベッドだといつでも横になれますが、布団の場合は寝るときに布団を出さないといけないので、生活にメリハリも出るのもメリットといえます。ベッドだとだらだらしてしまいそう、という人は布団にしてみてはいかがでしょうか?

 また、布団は晴れた日に干すことで布団を乾燥させ、ふかふかにすることができます。ベッドのマットレスだと、なかなか干すのはむずかしいですよね。布団は床に敷くので、ベッドのように寝ている間に落ちる心配がないというのも、小さいですが嬉しいポイントです。

■布団のデメリットは?

 一方、デメリットは、やはり布団を敷いたりしまったりするのが面倒な点ではないでしょうか。特に敷き布団が重い場合は、押し入れに入れるのも一仕事ですよね。しかし、布団は床との間に隙間がないため、ずっと敷いたままだとカビが生えてしまいます。万年床という言葉もありますが、布団の上げ下げは必須なのです。

 また、洋風の住宅ではクローゼットしかない場合が多く、布団の収納スペースがないことも。布団を畳んで出しっぱなしにしているのは見栄えが悪いのですが、かといって布団が入るような収納を買うとなると、かなり大きなものが必要になります。布団かベッドか検討する際は、布団の収納スペースがあるかということも考慮しましょう。

 さらに、布団は床に直接敷くので、床のホコリが気になったり、床の硬さを感じてしまったりという弊害も。床の硬さに関しては、ベッドのマットレスと比べるとやはりクッション性が全然ないので、ベッドで慣れている人だと違和感を感じてしまうかもしれません。

■場所は取るけどらくちんなベッド

 ベッドに関しては、フレームにマットレスを載せて使います。たまに、マットレスの上に敷き布団を乗せている人がいるようですが、基本的にはそのようなことはしません。

 ベッドの最大のメリットは、このマットレスによるクッション性です。マットレスにはスプリングが入っていたり、弾力性のある素材を使っていたりするため、体重を分散し、体への負担を軽減してくれます。柔らかすぎるマットレスだと逆に体が疲れてしまう場合もありますが、ある程度質のいいものであれば、腰痛がある人も楽に寝られますよ。さらに、ベッドはある程度高さがあるため、起き上がるのも楽。足腰が弱い人にもおすすめです。

 また、布団のように毎日の出し入れがないのも嬉しいですよね。マットレスも定期的に立てかけるなどして、風通しをしないとカビが生えてしまうこともありますが、床と接地していないので、布団よりも風通しがよく、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。とくに、すのこベッドのような風通しの良いフレームのベッドだと、マットレスに空気が通りやすいので安心です。

 ベッドのデメリットは、やはり場所を広く取ってしまう点でしょうか。特にひとり暮らしのお部屋だと部屋を圧迫してしまいがちです。マットレスは大きくてかさばるので、立てかけて風を通すのが少し大変でしょう。ベッド下も掃除が行き届きにくく、いつの間にかほこりがたくさんたまってしまうこともあります。

 また、布団のメリットでもお伝えしましたが、ついついベッドでだらだらしてしまい、生活にメリハリがつかなくなる可能性も。本人の心がけしだいですが、どうしても居心地がいい場所がすぐ近くにあると、誘惑されてしまいますよね。

 以上、布団とベッドそれぞれの特性をお伝えしました。どちらにもメリット・デメリットがありますが、空間をフレキシブルに使いたいのか、楽に睡眠環境を整えたいのか、クッション性がほしいのかなどをじっくり考慮してみてくださいね。

 次回はベッドの選び方についてご紹介したいと思います。

著者:桑田 唯(インテリアコーディネーター)
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。

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