アートの生命力を感じるおすすめ展「加藤泉‒LIKE A ROLLING SNOWBALL展」

Photo: Yusuke Sato Courtesy of the artist and Hara Museum ©️2019 Izumi Kato
 プリミティブな印象の人物像などで知られる加藤泉。原美術館では最新作69点を、群馬県のハラ ミュージアム アークでは初期作品から近作まで未発表作品を含む145点を展示。2館合わせてその全貌に迫る。

 加藤泉は、1990年代半ばより絵画作品を発表。2000年代に入ると木彫も手がけ、2007年のヴェネチアビエンナーレ国際美術展への招聘をきっかけに国際的な評価を獲得。国内外で活動の舞台を広げてきた。近年ではソフトビニールや石、ファブリックなど多様な素材を用いたダイナミックなインスタレーションを展開する一方で、新たに版画制作にも取り組んでいる。

 東京の美術館としては初の大規模個展となる原美術館では、新作の絵画、彫刻作品を一堂に展示。吹き抜けのギャラリー1では、加藤泉の新たな試みの⼀つである、ドローイング作品から発生した大型ファブリックを用いたインスタレーションがお目見え。ほか全館で絵画や彫刻など最新作を紹介する。もともとは個人邸宅だった原美術館の独特な建築空間を生かした構成にも注目したい。
加藤泉‒LIKE A ROLLING SNOWBALL展
【会場・会期】原美術館 開催中~2020年1月13日(月・祝)
【時間】11~17時(水曜は20時まで。入館は閉館時刻の30分前まで)
【休】月曜(9/16、23、10/14、11/4、2020年1/13を除く)9月17日、24日、10月15日、11月5日、年末年始
【料金】⼀般1100円、大高生700円、小中生500円他
【問い合わせ】03-3445-0651
【交通】JR 品川駅 高輪口より徒歩15分
【URL】https://www.haramuseum.or.jp
※ハラ ミュージアム アーク(群馬県渋川市)でも2020年1月13日まで開催中