アートの生命力を感じるおすすめ展「チェコ・デザイン 100年の旅」

ヴァーツラフ・シュパーラ 小箱《悪魔》 1921年 チェコ国立プラハ工芸美術館蔵 Collection of The Museum of Decorative Arts in Prague 
 ヨーロッパのほぼ中心に位置し、古くからさまざまな文化が交錯する舞台となってきたチェコ。チェコと日本の関係は、オーストリア=ハンガリー帝国の一部であった時代から、2つの大戦を挟んで現在に至るまで、意外と深いものがある。ボヘミアン・グラスや「ロボット」という言葉を生んだカレル・チャペック、もぐらのクルテクやチェコ・アニメーションは日本でもよく知られており、古都プラハやレトロかわいい雑貨なども人気が高い。

 チェコスロヴァキアとして1918年に独立宣言をしてから、2018年で100年を迎えたチェコ。本展は、アール・ヌーヴォーからチェコ・キュビスム、アール・デコ、さらに現在に至るプロダクト・デザイン、玩具やアニメまでを含む、独立前夜からほぼ100年のチェコ・デザイン約250点を、時代を追って紹介。会場は、時代を追った8つの章と、おもちゃやアニメーション原画を展示する2つの章で構成。アルフォンス・ミュシャの作品が登場する「第1章 1900年:アール・ヌーヴォー 生命力と自然のかたち」や、民主化にともない花開いたデザインの数々を紹介する「第8章 1990年から現代まで:自由化と機能の再発見」、チェコの伝統工芸の魅力にあふれた「第9章 チェコのおもちゃと子どものためのアート」など、それぞれの時代で生まれた多彩な表現と、チェコの文化に根付く魅力を感じて。
チェコ・デザイン 100年の旅

【会場・会期】世田谷美術館 9月14日(土)~11月10日(日)
【時間】10~18時(入場は閉館の30分前まで)
【休】月曜(祝・休日の場合は開館、翌平日休館)
【料金】一般1100円、65歳以上900円、大高生800円、中小生500円
【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル)
【交通】東急田園都市線「用賀」駅より美術館行バスにて「美術館」下車、徒歩3分
【URL】https://www.setagayaartmuseum.or.jp/